〈ゼーレ〉が〈インパクト〉を起こしている目的がわかったところで、『新劇場版』のなかで起こった〈インパクト〉について細かく考察していこう。
もくじ
〈ファーストインパクト〉が失敗して人類が生まれた
まずは、〈ファーストインパクト〉について考えていきたい。といっても、〈ファーストインパクト〉というコトバは劇中に一切登場しない。ほんとうに存在しているのかさえも不明。ヒントらしきものもまったくない。
〈セカンドインパクト〉があるなら、当然〈ファーストインパクト〉もあったはず——〈ファーストインパクト〉が存在すると考える根拠は、〈セカンドインパクト〉という用語しかないわけだ。
不完全な生命体・リリンが生まれてしまった
かりに〈ファーストインパクト〉が過去に起こっていたとして、それはどんなものだったのか?
前述のとおり、〈インパクト〉とは
〈インフィニティ〉の創造
のプロセスだと考察した。
〈ファーストインパクト〉については妄想するしかないのだから、ごくごく単純に考えよう。ようするに、〈ファーストインパクト〉では
〈インフィニティ〉を創ろうとして失敗した
のではないだろうか。なにが失敗なのか? 妄想力を最大限発揮させてみる。
〈虚構B〉(ゼーレの世界)において、〈インフィニティ〉と呼ばれる究極の生命体(人造人間)を創ろうとした。しかし、その内部(虚構A)は〈コア〉になっておらず、想定とはまったく異なる状態になっていた。
〈インフィニティ〉の内部(虚構A)は実際どんな状態だったのか。不完全な生命体である人類が無数に生まれてしまっていたのだ。
人類のなにが不完全なのか? 先のカヲルのセリフを思い出そう。
生命の実を与えた新たな生命体を
作り出すためにね
つまり、〈虚構A〉のなかには〈知恵の実〉と〈生命の実〉を持ったモノが存在しなければならないのに、人類には片方が欠けていたのだ(過去の考察で人類は〈知恵の実〉を与えられた存在であることは確認した)。
これでは〈インフィニティ〉は創造できない。
人類が生まれてしまったのは大失敗。だから、次の〈セカンドインパクト〉では、〈ゼーレ〉は人類に〈生命の実〉を与えて完全なモノに人工進化させ、再び〈インフィニティ〉の創造にチャレンジすることになる。
〈ファーストインパクト〉の発生は5秒前か500万年前
〈ファーストインパクト〉が起こったのは、いつごろのことなのだろうか?
〈セカンドインパクト〉は、15年前とされている。
〈サードインパクト〉が始まったとき、ミサトは〈セカンドインパクト〉の発生時期を語っている。
15年前と同じ
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
©カラー
〈セカンドインパクト〉が起こったのが15年前なのだから、〈ファーストインパクト〉は少なくとも15年以上前——論理的にはそうなるのだが、注意すべき点がある。
「15年前」というのは、あくまでミサトたち、すなわち〈虚構A〉の世界にいる人間の主観的な時間であるということ。〈虚構B〉の世界からは、〈虚構A〉の時間はいかようにも操作が可能なので、たとえば〈セカンドインパクト〉が起こったのは〈サードインパクト〉の5分前、いや5秒前ということも十分にありえるのだ。
「いやいや、映画の上映時間が2時間近くあるのだから、5秒前ってことはないだろ」と思う人は、「世界5分前仮説」というキーワードで検索してもらいたい。少なくとも『序』『破』『Q』は、〈虚構A〉の主観時間で描かれている点を頭に入れておきたい。
これは、映像を早送りするのを想像していただければわかりやすいだろう。もちろん、時間を巻き戻したり、任意の時間まで飛ばしたりすることも可能だ。そう考えると、当ブログの〈メタフィクション〉説は、巷の〈ループ〉説も内包していると考えることができる。ただし、当ブログは(設定では可能だが物語としては)時間は巻き戻らないと想像している。
もっといえば、『破』の〈ニアサードインパクト〉から『Q』の〈フォースインパクト〉までは14年の時が流れたことになっているが、〈ゼーレ〉の主観では、じつは1時間ぐらいしか経っていなかったとしても、まったく不自然ではないのだ。
では、あらためて〈虚構A〉の主観時間で〈ファーストインパクト〉がいつごろ起こったのかを考える。このとき人類が生まれたとする仮説を前提にすれば、「数百年万年前」とするのが、まあ自然だろう。人類と同時に海や空といった環境も整備されたのかもしれない(そもそも海や空が出来てしまったのも失敗という見方もできる)。
〈ファーストインパクト〉の発生時に人類が生まれたとするならば、当然ゲンドウは関わっていないことになる――というより、ゲンドウという個人も生まれてはいなかっただろう。もちろん、ゲンドウが〈虚構B〉の人間である(リリンでない)とすれば話はちがってくるが(しかもその説を完全には否定できないが)、ここではゲンドウは人間であることを前提に考察を進める。
〈ファーストインパクト〉で〈リリス〉が投入された
とはいうものの、〈ファーストインパクト〉の時期そのものは、今回の謎解きにおいてそれほど重要ではない。ここで解明したいのは、〈リリス〉や〈アダムス〉がいつごろからこの世界(虚構A)に存在していたかだ。
まず、前提条件として、〈リリス〉や〈アダムス〉を投入するには〈ガフの扉〉を開いて〈虚構A〉と〈虚構B〉をつなげることが必要のはず。それはすなわち〈インパクト〉そのものだ。
したがって、〈ファーストインパクト〉から〈セカンドインパクト〉の間に〈リリス〉や〈アダムス〉がこの世界(虚構A)に投入された、という可能性はここではないものとしたい(もちろん、完全に可能性を排除できるわけではないが)。投入されていたら、それを〈セカンドインパクト〉と呼ぶはずだからだ。
また、のちにくわしく考察するように、〈セカンドインパクト〉は〈リリス〉や〈アダムス〉によって起こされたと考えられる。
〈リリス〉や〈アダムス〉の投入には〈インパクト〉が必要であるから、〈リリス〉や〈アダムス〉は〈ファーストインパクト〉時、つまり世界が創られたのと同時に存在したのだ。
では、〈リリス〉や〈アダムス〉を投入した目的はなにか。
過去の考察で、〈リリス〉や〈アダムス〉は〈ゼーレ〉のアバターであると述べた(〈リリス〉は綾波ユイのアバター)。彼らは〈虚構A〉に入ることはできないので、代わりに〈虚構A〉で活動する存在がアバターである、と。
当初の予定どおり〈ファーストインパクト〉が失敗せず、〈インフィニティ〉が創造できていたとしたら、〈リリス〉や〈アダムス〉は〈インフィニティ〉を制御・管理するための“なにか”になっていたのだろう。その場合、〈虚構A〉はどんな世界になっていたかといえば、これまで考察してきたとおり、〈コア化〉した状態。すなわち、人類はもちろん建物・海・山などは存在せず、赤く染まった“カオス”な状態になっていたにちがいない。
結果的にはそれは失敗。〈インフィニティ〉は創造できず、〈虚構A〉を覗くと失敗作たる人類が生まれてしまっていたわけだ。
〈インフィニティ〉の創造には〈リリス〉が必要
〈インフィニティ〉の創造に失敗したから〈リリス〉が正常に活動できなくなったのか、あるいは〈リリス〉が正常に活動していないから〈インフィニティ〉が創造できなかったのか。因果関係がどちらなのかは不明だが、いずれにしても、これまで考察してきたとおり、〈ゼーレ〉の目的のひとつは〈リリス〉の復活である。
我らの望む真のエヴァンゲリオン
その誕生とリリスの復活をもって
契約の時となる
それまでに 必要な儀式は
執り行わねばならん
人類補完計画のために『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
©カラー
なお、過去の考察では、
ここで「リリスの復活」と言っていることから、〈リリス〉はもともとこの世界に存在し活動していたものであるが、いまはなんらかの理由で活動を停止していることがわかる(過去に活動していないなら「復活」とは言わないだろう)。
と述べたが、少し訂正させていただきたい。これまで考察してきたように、実際は〈リリス〉はこの世界が創られてからまともに活動したことはない、と考えられる。つまり、本来は活動していなければいけないのに、実際はしていないから〈ゼーレ〉は「復活」という表現を使ったのではないだろうか(あながち不自然な表現ともいえない)。
もちろん、過去の考察で述べたとおり、
〈リリス〉は世界(=システム)を制御しているもの
であり、
〈リリス〉というシステムの根幹が壊れている(あるいは停止している)から、〈使徒〉というバグが発生している
ことになる。そして、
〈人類補完計画〉のためには、「リリスの復活」が不可欠であり、そのためには「真のエヴァンゲリオン」が必要である。また、〈リリス〉が正常に作動するためには、バグの除去(〈使徒〉の殲滅)が前提となる
とする当ブログの説は変わらない。
さらに付け加えるなら、〈使徒〉はバグであることに間違いないが(あとで詳述)、先に見たように人類も〈ゼーレ〉から見ればバグなのだ。〈使徒〉がバグであるがゆえに殲滅対象ならば、〈ゼーレ〉にとっては人類もバグであるがゆえに殲滅対象といえる。
この点は、〈インパクト〉を考える際のキーポイントになるだろう。
〈ゼーレ〉は人類の文明が発展するのを待った
さて、前述のとおり、〈ファーストインパクト〉から〈セカンドインパクト〉までは数百万年の時間(虚構Aの主観時間)が流れている。これになんの意味があるのか。
『Q』において、ゲンドウが〈フォースインパクト〉を起こす際に〈ゼーレ〉に語ったコトバを思い出したい。
あなた方は
我々に文明を与えてくれた
人類を代表し感謝します『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
©カラー
〈ゼーレ〉は、なぜ人類に文明を与える必要があったのか。もちろん、〈リリス〉を復活させたり「真のエヴァンゲリオン」を創ったりするため。ひいては〈インフィニティ〉を創造するためだ。
〈リリス〉や〈アダムス〉は、いわば“オーパーツ”*3だ。人類がこれらを創れるまではいかなくても、これらの技術を利用してエヴァを創ったり、インパクトを起こしたりするようになるには、文明の発展が必要になる。そのための時間が「数百万年」なのだろう。
*3:《out of place artifacts(場違いな人工物)からの造語》その時代の文明にそぐわない古代の出土品。当時の技術では製作が不可能と考えられる加工品など(『デジタル大辞泉』)。
ゲンドウに敵対する〈ネルフ〉がある
ここでやや横道にそれるが、確認しておいたほうがいい事項がある。
〈ネルフ〉は複数存在している
という点だ。ただ、これは謎というほどではなく、劇中の描写からネルフ・ユーロ支部と呼ばれる組織が存在するのは、だれでもわかる。『破』では、北米ネルフの消滅も描かれている。
ここで銘記すべきなのは次の事柄だ。
まず、『破』において〈2号機〉が封印される場面がある。ゲンドウの権限のおよばない組織が存在することがわかる。
2号機のパスは
今でもユーロが保有しているの
私たちには
どうにも出来ないのよ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
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さらに、やはり『破』において、ゲンドウと冬月が建造中の〈エヴァンゲリオンMark.06〉を視察しようとしているとき、彼らの行動に制限がかけられている。
月面のタブハベースを
目前にしながら——
上陸許可を出さんとは
ゼーレもえげつないことをする『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
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冬月は、自分たちが自由に行動できないのは〈ゼーレ〉のせいだと言っている。実際、そうなのだろう。
しかし、これまで何度も述べたきたとおり、〈ゼーレ〉自身がゲンドウたちに直に働きかけることはできない。〈虚構A〉にいる人間のだれかに頼まなければならないはず。〈使徒〉の殲滅を自分たちが行なわずにゲンドウたちに託しているのとおなじだ。
「〈虚構A〉にいる人間のだれか」というのが、ユーロ支部(の職員)なのではなかろうか。
ゲンドウでさえ行動を制約されていることから、ユーロ支部の司官令はゲンドウと同等の権力を持っていると考えられる。
エヴァを保有するというのは、尋常でない力を手にすることだ。そんな組織が暴走して力を濫用しないようにあらかじめ策を講じておく必要がある。私たちの住む現実世界では、権力機構を司法・立法・行政に分立させて、チェック・アンド・バランス(抑制と均衡)を確保している。
『エヴァ』の世界でも同様に、ネルフの権力を分立させているのだろう(法的な裏づけは「バチカン条約」ということになる)。
ユーロ支部では、ゲンドウたちとおなじように、やはりモノリスで〈ゼーレ〉と会話し、命令を受けているのかもしれない。
「〈虚構A〉にいる人間のだれか」は、ユーロ支部ではなく、(劇中には登場しない)まったく別の組織である可能性ももちろん存在する。ここで重要なのは、〈ゼーレ〉の命を受けて行動している人間がゲンドウたち以外にもいる、という点だ。
これも、次の〈セカンドインパクト〉について考察する際にキーポイントになる。
「AVANT(アバン)」にユーロ支部が登場
「準備編その1」で述べたとおり、『シン・エヴァ』の「AVANT(アバン)」にネルフのユーロ支部が登場することがわかった。しかも、ユーロ支部は〈コア化〉した街を一瞬でもとどおりにする技術を持っていたようだ。
これは、ユーロ支部が〈ゼーレ〉の息のかかった組織だったと考えれば、すんなり理解できる。〈ゼーレ〉のシステムに干渉する技術をすでに持っていたとしても不思議ではない。
もう少し妄想するなら、そのユーロ支部も一枚岩ではなく、〈ゼーレ〉の言うことに素直に従う者と、密かに反抗心を持つ者がいたのではないか。
「アバン」でヴィレのメンバーが利用したのは、ユーロ支部の反〈ゼーレ〉派の残した技術だったのだろう。
その反〈ゼーレ〉派のひとりが加持リョウジなのかもしれない(もしかすると、ヴンターに乗っていた高雄コウジも)。
〈ゼーレ〉のモノリスの部品である〈ネブカドネザルの鍵〉を密かに持ち出した。 加持はユーロ支部から、
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
©カラー
加持のふるまいについては、『破』と『Q』の間、“空白の14年間”にも重要な秘密がありそうだが、別の機会にじっくりと考察することにしよう。
0706においてマリの足が赤くなっているのはエヴァ4444Cの攻撃を受けたためです。エヴァ本体の足は赤くなってません。
またコア化については接触によりコア化する、ではなく侵食の方が良いと思います。
また、エヴァのプラグスーツを着ている場合はコア化されません。復元オペにおいてもオペレーター達はプラグスーツ同様の服装です。
おっしゃるとおり、「〈コア〉に触れると〈コア化〉する」については、再検証の必要がありそうですね。今後の参考にします。
ありがとうございました!
このブログにたどり着けて
本当に良かった!
目からウロコが取れたような
読んでいて
とても気持ちの良い考察でした!
気付いたら朝になっていましたよ(笑)
本当に楽しかったです、
ありがとう!
気付いたら朝になっていました!
一気読みです。
楽しかった、ありがとう!
こちらこそ、お読みいただきありがとうございました。
エヴァの考察って、書くのも読むもの楽しいですよね(私もいろいろな人の考察を見たりします)。
これからもお互いエヴァを堪能していきましょう!
虚構から現実へとあがく物語としてゼーガペイン(2006)は外せません。またこの物語はループからの脱出劇でもあります。
カヲルが今度はと呟くのはループのなかでのソゴルキョウたちの想いにもつながります。
このサイトの考察に照らせばゲンドウたちは全てミサキシズノで、ユイが唯一の量子化人類、ゼーレがナーガ、インフィニティは復元者とガルズオルムと言うことになるでしょうか。
エヴァンゲリヲン序(2007)からエヴァンゲリオンの蛍光部分が輝くようになったのは、ホロニックアーマーへのオマージュとも思えます。
『ゼーガペイン』は未見ですが、なるほど、『エヴァ』の理解にもつながりそうですね。
dアニメストアでも配信されているようなので、いま観ているアニメシリーズが終わったら、ぜひ拝見したいと思います。
参考になる情報をありがとうございました。
旧エヴァのシンジの「自慰行為」など、意図的に性的な表現がされている。
そしてこのブログを読んで、次のように感じました。
生命の誕生(卵子と精子の出会い)→ファーストインパクト
生殖器の発達→セカンドインパクト(女性『卵子』がリリン、男性『精子』がアダム)
性行為→サードインパクト、フォースインパクト
生命の誕生(卵子と精子の出会い)→ファイナルインパクト=ファーストインパクト=ループ→虚空Aもしくはリアルの世界。
自分の中で、エヴァへの理解がひと段落したような、そんな感じです。
なるほど。〈世界の創造〉を〈生命の誕生〉になぞらえる。なかなか興味深い視点ですね。
旧劇場版では〈生と死〉がモチーフになっていて、とくに〈死〉に重きが置かれていた観がありましたが、新劇場版では逆に〈生〉に重きを置いているのかもしれませんね。
このたびはとても参考になるコメントをいただきありがとうございました。
4ページ目の
>『Q』のエンドクレジットのあと、〈Mark.06〉に搭乗するカヲルが〈カシウス〉を〈初号機〉に投げつけ、〈インパクト〉を中断させる描写がある。
これはだと思うのですが(._.)
ご指摘ありがとうございます!
修正しました。
今後ともよろしくお願いします。
クソみたいな考察でガッカリしました。
拙い文章で読み辛いです。
わざわざこんなもの載せるなんて
よほどの暇人ですか?
「ごめん。これは君の望む“考察”ではなかった」
「君が心配することはない」
「君は、安らぎと自分の場所を見つければいい」
「縁が君を導くだろう」
「そんな顔をしないで」
「希望は残っているよ。どんな時にもね」
初めまして。
私自身はアスカのプラグスーツの破損状況から「二つの世界があったら面白いな」派なのですが、インフィニティの考察がとても面白くて読み込んでしまいました。
考察を巡るのは自分では出せない想像や気付きに出会えて良いですね。
掲載してくださってありがとうございます。
(くだらないコメントへの返しもエヴァ愛に溢れていてとてもGoodでした(笑))
こちらこそ、お読みいただきありがとうございます。
他人の解釈や考察も楽しめるのがエヴァのいいところですよね。
これからも一緒に作品を堪能していきましょう!
序盤のある程度は読ませていただきました。これは煽りをしようしてコメントしているのでは全くありません。”(-“”-;)”うーん 率直に言うと途中から考察に矛盾が生じて読むのを辞めました。申し訳ないです ただ指摘したい部分があり今回コメントさせていただきます。不快な気持ちにさせてしまうと思うと申し訳ないです。すみません
1つ目は、旧劇場版と新劇場版とはそもそも設定が違うと書かれてるのですが途中から旧劇場版等の描写を使用している時点でおかしいなと感じました。
2つ目は、槍の件です。使徒と槍は一緒に揃っていたはずです。そうすると、初めにアダムが地球へ到達し、アダムとカシウスは共にあるはず。次にリリスが地球へ到達するとこでセカンドインパクトが起きた場面でロンギヌスの槍が2本登場する。リリスと一緒にあるはずのロンギヌスが1本。流れ的にはカシウス→ロンギヌス→ロンギヌス→ロンギヌスの順になるはずと思いました。
3つ目はカシウスの槍を抜いた初号機についてです。ヱヴァンゲリオン 新劇場版:破で第10使徒から綾波レイを救い出し取り込んだ初号機。1度カシウスの槍で貫かれた事により初号機は活動停止になります。しかしこれの初号機は後にヴンダーへと変わるのはご存じですよね?ヴンダーは初号機の無限のエネルギーを活用して起動しています。この無限のエネルギーが初号機にあるならばカシウスの槍を抜いた時点で初号機が覚醒した時と変わらないため再び活動を再会するはずです。
4つ目は薄いですが、コア化したMrk.06を槍で貫け無かったはずのになぜリリスを槍で封じたらMrk.06を槍で封じる事ができるのか疑問に思いました。
5つ目は槍の件です。Mrk.06→アダムの(肉体)渚カヲル→アダムの(魂)でアダム本体といっても偽りはない。アダム本体と似ているためカシウスの槍が使えたとなるなら真のヱヴァンゲリオンを待たずともインパクトを起こすことができる。←この理論でいくと2号機→アダムの(肉体)アスカ→リリスの(肉体と魂)となる。アダム、リリスどちらの本物でもないためインパクトを起こす可能性は低いと思いました。ただし、主さんが書かれていた初号機もしくは零号機なら可能性はあるかもと思いました。
続いて6つ目です。6つ目は初号機の桶を用意し、宇宙へと運んだとありますが、アスカ、Mrk.07がリリスの結界から脱出できたのだとすると、閉じた結界を再度開け一体誰が初号機に桶まで用意し宇宙へまで運んだのか疑問に思いました。
長文大変失礼しましたm(_ _)m 主さんの考察が気になったので読ませていただきました。まだまだ分からないこともたくさんあるのでシン・ヱヴァンゲリオンを楽しみに待ちましょう!待ち遠しいです
ありがとうございました✨
コメントありがとうございます。
矛盾点の指摘や反論はもちろん大歓迎ですので、どうぞ恐縮なさらずに。
【1.旧劇場版と新劇場版の設定について】
正確には「旧劇場版と新劇場版では、一部の設定に異なった部分がある」という意味で、当然、共通している設定も多くあると思われます。
馬鹿馬鹿しい例を挙げるなら、旧も新も主人公のパイロットは碇シンジで、モノゴトを裏で操っているとおぼしき組織は、旧も新もゼーレですよね。
問題は、旧と新の設定は、何が同じで何が異なるのかを見極めることだと思います。記事では、いくつかの根拠をもとに、それを明らかにしているつもりです(十分でない部分もあるかもしれませんが)。
【2.槍について】
・使徒と槍は一緒に揃っていた
・初めにアダムが地球へ到達
といった設定は、劇中に描写がないことから、旧劇場版・新劇場版のいずれにおいても確定したものではないかと思います。
ただ、劇中にないからといって、そのように考えてはいけない、ということにはならないでしょう(そうしないと、ヱヴァの考察そのものが成り立たないですからね)。
槍の出自については、少なくとも現時点では観る側の解釈に委ねられているといったところでしょうか。
【3.カシウスの槍を抜いた初号機】
初号機がヴンダーに変わったというよりも、もともとヴンダーと呼ばれる存在があり、そこに「主機」として組み込んで飛べるようにした、と表現するほうが正確かもしれません(『Q』で初号機を奪還するまでは、ヴンダーは飛べなかったのでしょう)。
「初号機の無限のエネルギーを活用して起動して」いるというのも、劇中には説明がなく、確定した設定ではないかと思います。
したがって、「カシウスの槍を抜いた時点で初号機が覚醒した時と変わらないため再び活動を再会」したかどうかは未確定といえます(当然、実際にそうなった可能性は否定できませんが)。
もちろん、どういう理屈でヴンダーが空中を飛んでいるのか想像がつかないため、おっしゃるとおり、「初号機の無限のエネルギーを活用して」飛んでいると解釈する余地は十分にあるでしょう。
【4.Mark.06と槍】
「コア化したMrk.06を槍で貫け無かった」。これもそのような描写は劇中にないし、記事でそのように説明もしてないかと思います(私の勘違いでしたらすみません)。
【5.槍と魂】
私の読解が間違っていたら申し訳ないのですが、ここでご指摘いただいていることは、私の考えとは異なります。
「カヲルがアダムの肉体を持っている」「アダムの魂がカヲルに入っている」とは私は考えていないのです(というより、新劇場版では設定が異なると記事では主張しています)。
私が「ホンモノ」「ニセモノ」といっているのは、アダムスやリリスではなく2本の槍のことです。
【6.初号機の桶】
初号機の桶はサードインパクト時には、セントラルドグマにあったわけではないと私は思っています。では、どこにあったのか? という疑問はありますが、それは今度の課題としています。
劇中の表現を信用するなら、リリスの結界を開けることは誰にもできないし、実際開けることはできなかったのだと解釈しています。
こちらも重箱の隅をつつくようなお返事になってしまいましたが、今後のヱヴァ考察にお役に立てれば幸いです。
今後ともよろしくお願いします。
はじめまして。
面白く拝読させていただきました。
コメント欄も拝見して、そういえば「LCL=羊水」というのが過去にあったことを思い出しました。
<生命の誕生>とするなら、これも見方のひとつかも知れません。
拝読して、提唱されている説にあわせて思ったのは、ユイは「仮想世界内にアバターで直接介入できる」権限のあるシステム管理者(ゼーレの一員)では、ということです。その中でゲンドウに惚れてしまったために(裏切り、とすると矛盾が生じないかと)正体を(冬月にも)明かし、自らを犠牲にしてこの(仮想)世界を去った。そのユイのもとへ行くためゲンドウは「虚構世界の突破」を図っている――という流れ。あるいは、自分が無理でも息子(シンジ)を母の元へ送る――
虚構であることを知っている者そのものがいない上にこの「世界(線)を超越する」というのはカヲルでも想定していないことで、まして他の誰にも理解されないしそもそも知らせていない(ゲンドウの目的がゼーレにバレるのを防ぐためもあるかと)、そのため「インパクトの続きを起こそうとしている世界破壊者」に見せている。
ただ、やはり視聴者の多くが期待しているのは「シンジ(とアスカやミサト)の幸せ」だとも思っています。
そうなると展開としては「虚構世界の再構築(再誕)」とも。TV版であったような「可能性の一つ」としての明るい世界がまた現れるのか、「消されず存続を『許された』世界、そして使徒やその他の戦いがなくなりはしたものの現状のまま」となるのか……(過去作と同じことはしない、と思っていますので「(現実の)観客席を映したシーン」はないと思っています)
また、シンジには「主人公として」成長することで「テーマ」を視聴者に伝える、という「シナリオの大原則」としての役割もあると思っています。今作再三言われている「大人になる」がここで出てくるとも。
なんにぜよ、実のところ数多の考察や予測を覆した意外(かつ納得感のある)次作になることを期待しています(笑)
ありがとうございます。
コメントありがとうございます。なかなか興味深い視点で、私の考察でもそこまで踏み込んでいないので、とても参考になります。
コメントを拝見して思いついたのですが、〈ゼーレ〉というのはじつは存在せず——というより、複数の人格を装っているけども、すべてユイが操作しているのではないか、という仮説を思いつきました。
旧劇場版では、ユイの罪について追究されていないのですが、人類補完計画の首謀者ともいえるわけで、新劇場版でははっきりと悪の親玉、すべての元凶として登場するのかもしれません(そこが観客の意表を突くポイントというわけです)。
となると、シンジはユイを選ぶのか、ゲンドウを選ぶのかという選択を迫られ、旧劇場版のように「父にありがとう、母にさようなら」となるのでは? などと考えてみました(いや「母にありがとう、父にさようなら」でしょうか)。
また、「虚構世界の再構築(再誕)」というお話がありましたが、『序』『破』『Q』が虚構世界だとして、ミサトたちが「現状維持」もしくは「原状回復」をめざしているとすると、虚構世界を維持することになり、やや違和感がありました。そこで、別の方のコメントで教えていただいた『ゼーガペイン』のように、ミサトたちはじつはすでに(『Q』の時点では)ここが虚構世界であることを知っていて、現実世界を自分たちの手に取り戻すために奮闘していると考えると、ヴィレの行動原理に正当性が出てくるかなと思っています。
その場合、なぜミサトたちはその真実をシンジに告げないのか、あるいはカヲルあたりが説明してもよさそうだが、といった疑問が生じますが、それは今後の考察に活かしたいと思います。
新たな考察のきっかけをいただき、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
考察楽しく拝見させていただきました。
エヴァは難しくて近寄り難かったのですが、こちらの考察を読んで楽しみ方を見つけることができました。
こちらで展開されているメタフィクション説ですが、SAOのアリシゼーション編に酷似していますね。そちらも思い浮かべていたら分かりやすさが増しました。
また、素人の勝手な思いつきですが、世界がコア化するとのことですが、コアというとやはり使徒のコアを思い浮かびます。使徒がどのように発生するのかわかりませんが、インパクトが成功すると使徒のコアになるなんて思ったり。そして生まれた使徒は作中で登場した使徒で、シンジたちが戦うとすると、フラクタル図形のようで面白いなと思いました。(妄想)
シンエヴァが公開される前にエヴァの魅力に気づけてよかったです。公開が楽しみです。
おっしゃるとおり、世界のコア化と使徒のコアは何か関係がありそうですよね。ただ、劇中で「コア化」という表現が一度も出てこない点が気になっています(「L結界」というのが正式な言い方なのかもしれません)。
『シン・エヴァ』において、使徒がどのくらい重要なのかも注目したいですね(使徒は全部倒したはずなので、本来ならもう使徒は出てこないはずですが……)。
コメントありがとうございました。
大変面白く、ご提唱の仮説の通りであってもなくても、理解や想像が一層深まり、感謝しかありません。
コメントまでは全て目を通していないので既出かもしれませんが、ファーストインパクトとは即ち現世におけるジャイアントインパクト説、月の誕生に由来していると考えるのが自然かなと捉えています。
そうであれば飛躍するとミクロの量子力学が宇宙の解明に繋がるように、現世の我々やあらゆる存在がまた大きな生命体を構成する分子や元素のようなもの、或いは大きな存在が産み出した仮想現実であるというような世界観の示唆、テーマであるように感じました。
ジャイアントインパクト説は考察に組み込んではいないのですが、おっしゃるとおり、さまざまな理論を導入することで、エヴァの世界のみならず、私たちのいるこの現実世界の解明にもつながり、知的好奇心が満たされますね。
ただ、私はその「理論」に関する知識が乏しいので、なかなか難しいところではありますが(笑)。今後も幅広い勉強の必要がありそうです。
記事をお役立ていただいたようで、こちらこそありがとうございました。
ここの考察を読ませていただきました。とても興味深い話で一気に読み上げてしまいました。ありがとうございます!そこでいくつか気になるところがありましたので送らせていただきます。どこかの考察でネルフ型のエヴァはしょごう
ごめんなさい途中で送ってしまいました。前の続きですが、これらの考察の中でチルドレン達がエヴァの脳となって動かすといったニュアンスの文があったかと思います。そこで思い出したのが人間の神経と脳の関係です。人間の場合脳から出ている神経には二つあります。具体的には運動神経と感覚神経です。人間は、体を動かす際には運動神経を経由して体を動かしています。エヴァでは、お馴染みの神経接続では、感覚神経だけでなく、運動神経も接続しているのではないでしょうか。具体例として、新世紀エヴァンゲリオンでシンジが初号機に初めて乗ったとき、動け、といっただけなのに初号機が動いたこと。同じく新世紀エヴァンゲリオンよりシンジが初号機を操作する前リツコが考えることだけに集中してと言っていたこと。これらのことから神経接続の際、運動神経も接続しエヴァを動かしいるのでは?と思います。一見私の考えはなにも関係ないように見えますが、ここで書かれていた考察であるネルフ型のエヴァが乗る人つまりチルドレンが脳となっているため、シンジの負の感情が初号機に現れ、動いたのではないかと言う考察一つの根拠としてあげられるのではないでしょうか。
自分で読み返すと言いたいことが多すぎて文が支離滅裂になっています。すみません。なにか質問がありましたら返信いただけると幸いです。
別の記事でも同じ内容のコメントを頂戴しましたでしょうか? そのこと自体は問題ないのですが、当ブログのコメントは承認制なので、しっかり投稿されていても気づかずに何度も投稿されているかもしれません(たまにそういう方がいらっしゃいます)。
さて、運動神経については、別のコメントのほうでもお返事しましたが、たしかに面白い視点ですね。
問題は(これは自分の考察の問題なのですが)、ネルフ型とゼーレ型のエヴァは違うと仮定した場合、ゼーレ型は運動神経はつながっていないことになります。ですが、一見すると両者は「建造方法」は違っても、エントリープラグからなんらかの信号なり情報なりをエヴァに伝える方式は、両者に違いはないように見えます。
制作陣はそこまで細かく設定していないのでしょうが、今後の考察に影響が出そうなので、おざなりにするわけにもいきません。
今後の考察の参考にさせていただきつつも、問題がさらに膨れ上がってしまいましたね(笑)。
でも、新しい視点を提示していただいたことは感謝しております。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
すみませんいろんなところで出してます。
気づかずに何回かやってしまいました。本当にすみません。
ちょっとわかりにくいシステムですよね。
どうぞ気になさらずに。
すみません!すごいことを思い出したので送ります。エヴァンゲリオンanimaってご存じですか?この話では、ストーリー編集
EVA弐号機がEVA量産機との戦いに敗れ、同機を中心とした補完計画の儀式が今まさに完成しようとしていたその時、シンジのEVA初号機F型装備が、本部に侵攻していた戦略自衛隊などの勢力を全て撃退して現れた。シンジは量産機を全て破壊し尽くして補完計画を妨害するも、地下のリリスはゲンドウらを呑み込む形で謎の黒い結界を展開、NERV本部は主要施設や重要人物を失うという結末を迎えた。
その後、NERV本部は各国支部との連携が取れにくくなるものの、補完計画の再発防止・ゼーレの活動妨害のために量産機の鹵獲と解体、衛星軌道上にエヴァ零号機試製II式改・領域制圧機「0・0EVA」3機を配備するなどの後処理を進める。しかし、鹵獲した量産機のいくつかが行方不明になった、0・0EVAの配備に関して各国の承認を経なかったなどの件で疑義を抱かれ、ついにはNERV全体が新たな脅威として見られてしまう。それでも、ゼーレが壊滅した保証もない今、NERVが解体されるわけにはいかなかった。ミサトを初めとする旧NERV本部職員一同はその武力を背景にして世界各国と軋轢を重ねながらも、NERV本部を各国支部から切り離し、独立した組織 ネルフジャパン (NERV Japan)として新たに立ち上げる。物語はその3年後、ゼーレの再侵攻は無いであろうと誰もが思っていた頃から幕を開ける。 こんな話なのですがこの中で、アルマロスというエヴァがでてきます。そいつは、人類保管計画の要となるキューブのようなものを持っています!あなたの記事であったコンピューターのなかで…といった趣旨の話とかなりにて畏怖と思いますが偶然でしょうか?
https://www.youtube.com/watch?v=T3XkH4J9nss
突然ですが、私はこの動画が今までで一番しっくりきました…
ありがとうございます!
のちほどチェックして今後の考察の参考にさせていただきます。
また情報がありましたら、ぜひお寄せくださいませ。