『荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟』を自称・小説家が読んだ感想

荒木先生の映画に関する本は『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』に続いて2冊目です。

前作と同様に、映画評論家や映画ライターによる作品論と異なるのは、書き手自身が優れた作り手であるという点です。つまり、作品を観る側ではなく作る側の視点から書かれている。

これは、“自称・小説家”として見逃せないポイントなのです。

よい物語には、サスペンスがある

これは前書きで書かれている一文ですが、この本全体のコンセプトでもあります。そして、この「サスペンス」は映画のジャンルとしてのそれではない。恋愛映画にも「サスペンス」はある。あくまで物語を輝かせるエッセンスとしての「サスペンス」なのです。

「よし! 傑作を書いてやる!」と鼻息を荒くした“自称・小説家”の参考になることはまちがいありませんが、その一方で、もちろん、純粋に作品を鑑賞するだけの立場でも、大いに楽しめます(というより、そっちのほうがメインの読者層です)。

ところどころに入ってくるジョジョの名台詞は、荒木先生ではなく、この本のライターさんが書いたもの──というのが“同業者”として想像がついてしまうので、そこは興ざめと言えなくもないのですが、まあ目くじらを立てるものではなく、肩ひじ張らずに気楽に楽しめる内容になっております。

SCANDAL『STANDARD』はやっぱカッケーよな?

映画『キャビン』の感想を〈ネタバレ〉なしで書く

関連記事

  1. 『翻訳がつくる日本語』で「女言葉」がよくわかるわ…

    現代の日本で「○○だわ」「△△のよね」という話し方をする女性や、「やあ、●●…

  2. 武論尊『原作屋稼業 お前はもう死んでいる?』であ…

    みなさんは著者の武論尊氏をご存知でしょうか? ぼくらの世代なら知らない人はい…

  3. 藤井太洋『Gene Mapper -full b…

    セルフ・パブリッシングの電子書籍である藤井太洋『Gene Mapper -c…

  4. 大橋巨泉『「第二の人生」これが正解!』はほんとに…

    大橋巨泉さんは、1990年に「セミリタリア宣言」をし、今は一線から身を引いて…

  5. ジョジョの奇妙な冒険の名言のイメージ

    会社に行きたくないときに効く!『ジョジョ(第3部…

    「会社に行きたくない」。そう思ったときは、心が疲れているのかもしれない。…

  6. もし野球にも経営学にも興味のない男が『もしドラ』…

    『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(…

  7. もしも日野瑛太郎『脱社畜の働き方』を自分の部下が…

    日野瑛太郎『脱社畜の働き方〜会社に人生を支配されない34の思考法』 を読んだ…

  8. 近未来を舞台にした藤井太洋『UNDER GROU…

    その名のとおり「地下経済」をテーマとしたSF小説。2018年という近未来を舞…

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

このサイトは……?

映画・音楽・ゲーム・本など、いろいろなジャンルの作品をみなさんといっしょに楽しむ〈ネタバレなし〉ブログです。フリーランス・ライターのユニット〈Gyahun工房〉が趣味を全開にしてお届けしています。

おすすめの記事

  1. frankensteins-army
PAGE TOP