『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開がいよいよ迫った(2020年6月27日公開[2020年4月17日追記]延期が決定しました。[2020年10月16日追記]2021年1月23日の公開が決定しました)。かねてから来るべき日に備え考察を重ねてきた。おもな謎は解明してきたわけだが、いくつか不明な要素も残った。
この完結編をより深く味わい尽くすために、これまでの仮説の一部に少し修正を加えつつ、新たな説も提唱しながら、さらに考察を進めていきたい。
そんな折り、『シン・エヴァ』の本編の一部が公開された。これはなかなか驚異的な出来事といえるだろう。
今回は、その映像の内容を整理しつつ、「どんなことがわかったのか」「なにがわからなかったのか」について考察し、今後の謎解きにつなげていきたい。
なお、これから述べることは、過去の考察を前提とする。まだお読みでない方はまずはそちらをご覧ください。
下の図は、当ブログの謎解きの核心を示す。これまで「虚構のなかの虚構」をあつかう作品について述べてきたが、それらの多くは虚構世界からの突破を図る物語だ。『シン・エヴァ』もその法則にあてはまるはずだと考えている。
本記事は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開前に書かれたもので、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序/破/Q』のネタバレが含まれています。また、コメント欄にて『シン・エヴァ』本編の内容に触れている場合がありますので、あらかじめご了承ください。本編鑑賞後の感想はこちら→『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の謎を徹底的に解明する[レビュー編]なるべくネタバレなし感想と暫定的答え合わせ
もくじ
「『シン・エヴァンゲリオン劇場版』0706作戦」で冒頭の映像が公開
2019年7月6日、フランス・パリで開催されたJAPAN EXPO。そこで行なわれたイベント「Yoko TAKAHASHI×EVANGELION STAGE」において、『シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT 1(冒頭10分40秒00コマ) 0706版』と題して、本編の一部が放映された。
その模様はアメリカや中国、日本でもライブ中継。会場だけでなく、LINE LIVEでも配信された。
旧劇場版の主題歌を歌う高橋洋子氏のライブ、碇シンジ役の緒方恵美氏の登壇につづき、サプライズとして総監督・庵野秀明氏のビデオメッセージが流された。なんと、そこでは「パリを舞台にしている」と発言。緒方氏が「ネタバレ!?」とツッコミを入れる場面もあった。
高橋氏、緒方氏のトークのあと、いよいよ『シン・エヴァ』のアバンが上映開始。
冒頭は、『序』『破』『Q』の名場面とセリフを小気味よい編集リズムでつなぐダイジェスト版。
そのあと、いよいよ『シン・エヴァ』の本編がはじまった。
『シン・エヴァ』の物語のはじまりは、(庵野氏が予告したとおり)フランス・パリ。そこは、『Q』で描かれた街と同様に、赤く変容(コア化)している。
ヴィレのメンバーたちが「アンチL作戦」*1と呼ばれる作戦の準備にかかる。
*1:これは誤りで、正確には「復元オペ」。
そこへ、エヴァとも使徒ともつかない“敵”が出現。
ヴィレは、8号機などでこれに応戦。勝利すると同時に作戦を実行する。
コア化したはずの街が一瞬でもとどおりになった。
[わかったこと]『シン・エヴァ』は『Q』のつづきの物語
巷では「『シン・エヴァ』は『破』の続き(『Q』はパラレルワールド)」との説もささやかれていたが、ふつうに『Q』のつづきの物語であることがわかった(もちろん、まだ予断は許さないところではあるが)。
また、ここに登場した敵は冬月が遣わしたものらしい。ネルフは依然として、このような“兵器”をつくる能力を有しているようだ。
当ブログがもっとも驚いたのは、コア化した街を一瞬にしてもとどおりにしたこと。なおかつ、その能力をヴィレが持っている点である。
『Q』において、渚カヲルが「槍がないから世界を修復できない」と騒いでいたのはなんだったのか……。
[深まる謎]『エヴァ』はメタフィクションの物語か?
当ブログが提唱する「新劇場版ではメタフィクションの世界が想定されている」という説が正しいかどうかは、このアバンだけでは判断できなかった。
しかし、気になる点は多数見受けられる。
過去の考察では、ヴンダーがピアノ線らしきものに吊り下げられていた。これを「メタフィクション」説の根拠のひとつして挙げた。
ヴンダーやまわりの艦隊から伸びる“線”はどこにつながっているのか?
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
©カラー
現実世界ならあり得ない光景だが、メタフィクションの世界から吊り下げられていると考えると説明がつけられる。
“ピアノ線”が、この『シン・エヴァ』のアバンでも、8号機を含め、ヴァレのあらゆる兵器につけられているのだ(しかも、マリがそのことに少し言及している。たんなる飾りではないわけだ)。
8号機の腰から“線”が伸びている。この“線”の存在を劇中の人物は認識している。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT 1(冒頭10分40秒00コマ) 0706版』
©カラー
さらに、『Q』では、一昔前のチープなコンピュータグラフィックのような描写が「ここがコンピュータのなかである」ことを示しているとした。
“現実世界”ではあり得ないような破片。いったいどんな材質でできているのか?
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
©カラー
似たような表現が、やはり『シン・エヴァ』アバンでも見られる。
テレビゲームのようなエフェクトとともに現われる“ボスキャラ”(←劇中の表現)。やはりここは仮想現実(それもゲームのなか)なのか!?
『シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT 1(冒頭10分40秒00コマ) 0706版』
©カラー
そして、なによりも、コア化した街を一瞬にしてもとにもどすのは、あまりに非現実的。この世界がデータだからこそ可能なのではないか。
あたかもデータが書き変わっていくように修復される街。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT 1(冒頭10分40秒00コマ) 0706版』
©カラー
なお〈コア化〉については、近日公開予定の「『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の謎を徹底的に解明する[準備編 その2]」で本格的に考察する(2019年7月20日追記:「特報2」の考察を「その2」としました)。
以上、ざっと『シン・エヴァ』アバンの感想をまとめてみた。このあと、あらためて映像を確認してみるつもりだ。誤りや新たな発見があった場合は、随時お知らせしていきたい。
次の考察はこちら。
『シン・エヴァ』を考察するためのメモ(随時更新)
以下は、今後考察をするための個人的なメモです。みなさんのお役に立つこともあるかもしれないと思い公開していますが、断片的なものですので、読み飛ばしていただいてもかまいません。
[2019年7月6日23:00追記]
- 「アンチL作戦」というのは勘違い。正確には「復元オペ」というらしい。なお「アンチLシステム」という用語は出てくる。
- “敵”は、すべてが冬月が遣わしたもの、というわけでもないかもしれない。
- ヴィレのメンバーが操作しているのは、彼らにとって不慣れな未知のシステムであるらしい。
[2019年7月7日10:00追記]
- コア化したパリが一瞬にしてもとどおりになる。これはおそらく『Q』でカヲルがやりたかったことなのだろう。しかし、それは実現できなかったので、「世界の修復とはこういうことですよ」と示してくれたのが、今回のアバンだったのだと思う。いわば制作陣からの「サービス! サービス!」だったわけだ。
- 「アンチLシステム」とは、おそらく文字どおり「リリスに対抗するためのシステム」。この仮想現実を創っているコンピュータに直接はたらきかけられるモノなのではないか。『Q』では、〈リリス〉が存在していたために人類が操作することはできなかったが、『シン・エヴァ』では存在しないので、人類が「世界を修復」することが可能になっているのだろう(2019年7月11日追記:その功労者は、〈リリス〉から〈槍〉を抜いたシンジとゲンドウということになる)。
- 「世界を修復」するシステムは、もはやオーバーテクノロジーであり、“神の所業”ともいえるが、それを操作するためのツールがオーバーテクノロジーどころか一昔前のパソコンというのも、“エヴァ”的倒錯で興味深い。
- 過去の考察ではあまり意識していなかったが、〈リリス〉はあきらかに人類にとって“忌むべき存在”といえる。なぜなら、人類補完計画の主体となるモノだから。「ミサトさんが命がけで守ってきた」モノがじつは人類の敵だったというのは、やはり“エヴァ”的倒錯でおもしろい。カヲルが「骸」「だったもの」と揶揄的に表現していたのは、シンジにとって“敵”というニュアンスがあるのだろう。
- 旧劇場版が「自分と他人の関係」を描いているとしたら、新劇場版では「自分と世界の関係」をテーマとしているのは、過去の考察でも述べたとおり。今回のアバンでリツコがパリという〈街〉に焦点をあてているが、これは〈世界〉(=自分が身を置いている環境)に目を向けているということで、このテーマにつながるものだ。『シン・エヴァ』は紛れもなく『序』『破』『Q』の続編であると見なせる。新劇場版で描かれているテーマは一貫しているわけだ。
- パリの街はもとどおりになったが、人はどうなったのだろう? マヤのセリフから死んでしまっているようにも思える。ただ、新劇場版では直接的に〈死〉が描かれていない(2019年7月11日追記:ゲンドウがゼーレに語った「死をもってあなた方の魂をあるべきところへ還しましょう」が唯一〈死〉について触れたセリフかもしれない)。ここが仮想現実であることを前提とするならば、〈死〉は別の意味を持つのかも知れない。たとえば、“虚構”で死ぬと“現実”へ行くとか。『マトリックス』では“現実”へ行くことは“解放”の意味があったが、『エヴァ』では逆に“拘束”を意味するのかもしれない。だからこそ、ヴィレはこの世界にとどまるべく奮闘しているのではないか。
- パリはコア化しているが、『Q』で描かれたように破壊はされていないようだ。エヴァみたいな巨人が融合もしていない。ここでは戦闘は起こらなかったのだろうか。
- 戦いの相手がゲンドウではなく冬月なら、話し合いで解決できそうなのだが。「冬月副司令が私たちを試している」みたいなセリフがあることから、純粋に生死をかけた戦いというわけではなさそうだ。そもそもなぜネルフとヴィレが対立しているのか、はっきりしない。たとえば、このあと〈ゼーレ〉に対抗するための前哨戦(トレーニング)をしているとか?
[2019年7月7日16:00追記]
- 『シン・エヴァ』は完結編であると同時に総集編のようなつくりになるのかもしれない。今回のアバンは、『破』『Q』のセルフオマージュのように思える。そうすると、『破』のような“ほのぼの日常”の要素も盛り込まれるのでは?
- 今回の映像が「わんこ君」で終わっているから、次のカット、すなわち「AVANT 2」のファースト・シーンでシンジたちが登場するのだろう。そこで“ほのぼの日常”が繰り広げられているといったサプライズが展開してもおもしろい。たとえば、加持や大人になったトウジたちと一緒に過ごしているとか。
[2019年7月8日19:00追記]
- “使徒もどき”が〈ロンギヌス〉を持っているとの不確定情報がある。たしかに、そのように見えるし、そうでないようにも見える。とはいえ、『エヴァ』において“〈ロンギヌス〉のように見えるモノ”は、〈ロンギヌス〉と断定してもよさそうだ。当ブログは〈槍〉に関してある仮説を立てており、この情報は仮説を証明する材料となる。そして、それによって『Q』におけるセントラルドグマの〈槍〉のすり替え問題を解くことができる。さらに、〈ファイナルインパクト〉の考察にも役立つのだ。
- 謎の考察のためには映像を見返す必要があるが、そこは悩ましい。当ブログは通しでは2回しか視聴していない。今回のアバンは、映画館の大画面・大音響で堪能できるよう、細心の注意を払ってつくられた映像だ(劇場映画の一部なのだから当たり前だが)。小さい画面で消費してしまうのはもったいない。ピアノ線に吊り下げられた8号機がグルグル回るところなどは、映画館で観れば、観客自身が8号機に乗っているかのような浮遊感、生理的快楽が味わえるだろう。
[2019年7月9日19:00追記]
- 今回、ヴィレは何をしようとしていたのか? エヴァの部品を集めているらしいことはわかる。だが、なんのため? 素直に考えるなら、ネルフ(ゲンドウ)が〈インパクト〉を起こすのを阻止するためだろう。冬月が送り出した“使徒もどき”は、ヴィレを足止めするためだったのかもしれない。ただ、『Q』の展開をふまえるなら、ゲンドウは〈インパクト〉を起こすための材料を手にしていないように思える。それでもヴィレ側が「ネルフが〈インパクト〉を起こす」と見なしている理由はなんだろうか?
- 『シン・エヴァ』は、A+Bパートで「ネルフ vs ヴィレの戦い」、C+Dパートで「ネルフ+ヴィレ vs ゼーレ」の戦いが描かれると予想している(最終的にネルフとヴィレは共闘する)。Bパートのラストで、ゲンドウの〈インパクト〉が成功し、仮想現実から突破するのではないだろうか?
- 緒方氏の話では、アフレコに臨んだキャストが、半分ほど完成しているとおぼしい映像を見て「すごい!」と言っていたと発言している。そりゃあ身内だからそう言うだろうとは思うが、あえて拡大解釈するならば、「すごい!」というのは、「いままで見たことのないようなもの」という意味だったのでは? そして、それは仮想現実を突破した際の映像なのではないだろうか。そうだとして、どんな映像なのだろう? 過去の考察でも予想しているが、そこで挙げていないものとして、『さらざんまい』のエンディングのように、実写とアニメの映像が完璧にシンクロしているようなモノかもしれない……などと勝手に妄想している。
- ヴィレ(もしくはマリ)は、シンジたちの消息をつかめていないようだが、『Q』のラストをふまえれば、『シン・エヴァ』の開始時点で、とっくに合流していてもよさそうである。アスカたちはヴィレから逃げているわけではないのだから。「リリンが近付ける所まで移動するわよ」と発言していたことから、「リリンが近付ける所」(L結界密度の薄い場所)まで移動したところで、何者かにさらわれたのだろうか。だれがアスカたちをさらったのか? ネルフ(ゲンドウ)の可能性もあるが、その場合、『シン・エヴァ』アバンのラストにおけるマリのセリフは「奪い返してみせる」といった表現になるはずで、ネルフもヴィレもアスカたちを見失っていることが示唆されている。それこそ〈ゼーレ〉(の実行部隊)だろうか。あるいは、この期に及んで、新たな第三の組織が登場することも覚悟しておかねばなるまい。
- マリはL結界密度の高い場所には行けないのだろうか? もし行けるなら、アスカたちを見つけられてもよさそうなのだが。「エヴァの呪縛」=「L結界への耐性」と単純に考えていたが、誤りなのかもしれない……いやだからこそ、アバンのラストで「見つけてみせる」と言っているのか(つまり、その発言はヴィレの総意ではなくマリ個人の意志ということになる)。
[2019年7月13日9:00追記]
- リツコは「冬月副司令に試されているわね」というようなことを言うが、なぜ冬月なのか? 冬月が過去に技術的な部門を統括していた、といった描写はなかったはず。ネルフが送ってきた敵ならば、「ネルフに試されている」とか「碇指令に〜」と言ってもよさそうなのだが。リツコのなかでは、碇と冬月は微妙に立場が異なっているということかもしれない。まさか、リツコも冬月の教え子だった(だから、いろいろな事情に通じている)とでもいうのだろうか……。
- これまでコトバでしか登場していなかった「ユーロ支部」にスポットが当たったのも興味深い。当ブログの独自の解釈では、ユーロ支部は〈ゼーレ〉と深く関係している組織だと思っている。ただ「関係」が、〈ゼーレ〉に与するものなのか対立するものなのかは慎重に検討する必要があろう。いずれにしても〈ゼーレ〉との関係が、ゲンドウ率いる“ネルフ日本本部”よりも深いから、コア化を解除できるシステム(=〈ゼーレ〉の技術)を有しているのだと思われる。
- そのユーロ支部が武装していたのは不思議だ。なんのためだったのだろう? 劇中では、使徒との戦闘は日本でしか起こっていないような描きかただったのだが、じつは世界中のあらゆる場所に使徒は襲ってきていたのだろうか。あるいは、想像をたくましくすると、〈ゼーレ〉軍に対抗するための備えだった、という可能性もある(つまり、〈サードインパクト〉後に建造)。『シン・エヴァ』で人類vsゼーレの戦闘が描かれる際、この要塞都市が活躍するのかもしれない。
- パリには「インフィニティのなり損ない」は発生していないようだ。日本とユーロの違いは、〈リリス〉がいるかどうか(もっといえば〈黒き月〉があるかどうか)だと考えられる。過去の考察では「人類が人工進化してエヴァみたいな巨人に変わってしまった」という可能性も考慮に入れていた。だが、実際は「インフィニティのなり損ない」は〈リリス〉または〈黒き月〉から発生したもので、人類が姿を変えたものではないようだ(もともと人間が巨大化した、と考えることに無理があったのかもしれない)。
- 先述のように、『シン・エヴァ』はネルフ+ヴィレvsゼーレの戦いがクライマックスになると予想される。そうではなく、かりにネルフvsヴィレの戦闘に終始すると仮定すると、見た目のアクションは派手になっても、意味合いはただの身内の争いにしかならず、スケールが小さくなる。ヴィレの最終目的がゲンドウの抹殺にある、とは考えにくい。まさかミサトがゲンドウのアゴに銃口をつきつけ「悪く思わないでね(ズドン)」、などという展開になるわけではないだろう。
YouTuberのがまだマシな考察してるな
あとでチェックしてみます!
エヴァに関する考察を探していたら、このページに出会いました。とても筋が通っており読んでいて興味深かい話でした。ありがとうございます。全ての考察を読ませていただきましたが、一つ私もきずいたことがあります。前の考察でチルドレン達がエヴァの脳となってエヴァを動かすといったニュアンスの文があったかと思います。そこで思い出したのが人間の神経と脳の関係です。人間の場合脳から出ている神経には二つあります。具体的には運動神経と感覚神経です。エヴァにシンジが乗る際には神経接続を行うと想うのですがこの時シンジ達は感覚神経だけでなく、運動神経とも接続しているのではないでしょうか。具体的に例をあげるとすれば新世紀エヴァンゲリオン一話でシンジがはじめてエヴァに乗った際歩けといっただけで初号機が動き始めたこと、まあエントリープラグの中でシンジ達が握っている操作系?のものです。あれだけではエヴァの腕や体などは動かせないと思います。この前記の二つからもチルドレン達が神経接続をする際感覚神経だけでなく、運動神経とも接続しているのではないかと考えられます。もしかりにこのかんがえがあっていたら、あなたの考察にもさらに説得力が増すのではと思い書かせていただきました。
なるほど。「運動神経と接続している」という発想はありませんでした。たしかにそう考えると、エヴァとパイロットの関係に対する考え方がより深まりますね。
今後の考察の参考にさせていただきます。このたびは有益な視点を提示していただき、ありがとうございました。
ピアノ線は、上空のヴンダーにつながっているのでは?
Qでもヴンダーが艦隊ごと空中に浮かべている描写があったし、今回もラストで作戦空域上空に浮遊するヴンダーが確認できる。
たしかに、8号機の線はそうかもしれませんね。私もあとからそう思いました。でも、『Q』ではヴンダー自身も吊り下がっているんですよね。両者は別モノなのでしょうかね。
AVANT 1作中、マヤたちの操作するPC上に「Decryption Key」や「Black Chamber」と言った暗号の関連語を確認しました。
モニタの表示が “Decryption Key=復号鍵” の解明進捗状況らしきものだったことも踏まえると、インパクトによる物質のコア化は、まさに形而上の存在が起こした世界の暗号化だったのかもしれませんね。
マヤ曰く、人類以外の言語が用いられた「人外未知の未解明システム」だそうですし、今後の展開に期待させられます。
AVANT 1作中、マヤたちの操作するPC上に「Decryption Key」や「Black Chamber」と言った暗号の関連語を確認しました。
モニタの表示が “Decryption Key=復号鍵” の解明進捗状況らしきものだったことも踏まえると、アンチLシステム(人類以外の言語が用いられた、人外未知の未解明システム)を起動するための復号鍵解明をステージ4からRedoできる
といった状況だったようですから、インパクトによる(?)物質のコア化という現象はやはり形而上的存在によるエヴァ世界への干渉なのかもしれませんね。
貴重な情報ありがとうございます! 仮想現実説を補強する材料になりますね。もっとも、この部分だけを見れば、旧劇場版で没にされたとおぼしい「第一始祖民族の文明」という設定を復活させた可能性もありそうですけどね。
私もこのシーンを観て思ったのですが、「ネブカドネザルの鍵」は、情報セキュリティの普通の意味での鍵なのかもしれませんね。「人類補完計画の扉を開く」と言っていたと思うので、エヴァもどきを作ることより、もっと重大なことができるアイテムだと思います。
どこかに神が残したシステムがあって、それを復号して起動させるための復号鍵。そのシステムが人類補完計画を発動させるのかも。
〈ネブカドネザルの鍵〉がゼーレのシステムを操作するためのアイテム、という意味では当ブログの考え方と一致しますね。〈ネブカドネザルの鍵〉は生体部品のようにも見えますから、ヴィレの連中がパソコンでカタカタやっていたことを、ゲンドウは頭の中でできるのかもしれません。
『シン・エヴァ』にも〈ネブカドネザルの鍵〉が登場すれば、いろいろわかってくると思うのですが、なんだかその望みは薄いんですよね。
素敵な考察に読み入ってしまいました。
私がかなり昔に思って、誰とも共有できていないことを思い出しました。やや長文でミステリ的な謎解きですが、シェアさせてください。
新劇場版・序を観て、非常に疑問だったのは、エンドロール後のカヲルの台詞でした。まるでアニメシリーズを観てきたような知ったかぶりではありませんか。
もちろん、死海文書という預言書があり、そこにアニメシリーズの内容が書かれており、それを読んだため、カヲルはシンジが「3番目」であることを知っていた。という理解は可能です。でもそうだとすると、序のラストとしては弱い。もう少し含みのある演出だと思ったのです。
そこで、カヲルは「本当に」アニメシリーズの記憶がある、と仮定してみました。そう考えて、アニメシリーズ第24話を思い返すと、実は、カヲルの首チョンパのとき、セントラルドグマには、サードインパクトを起こす必要条件が揃っていたことに気付きました。つまり、リリスがいて、アダムの分身がいて、アダム魂はカヲルが持っていて、おまけに用もないのにリリスの魂をもつレイまでやってきました。なにも起こらない方がむしろ不自然。あの『第九』が流れる、やたらと長い静止画のとき、実はカヲルが主導権を握った局所的なサードインパクトが起きていたのではないか。(もちろん、『まごころを、君に』やセカンドインパクトよりも、ずっと小さなサイズのものですが。)
そう考えると、ご考察の「仮想世界」の実行ボタンを押したのはカヲルで、『シン』はプロセスのオーナーが不在のまま進む物語のような気がしてきました。
第24話で「サードインパクトを起こす必要条件が揃っていた」というのは素晴らしい着眼点ですね。目からウロコでした。あそこで〈インパクト〉が起こり(〈インパクト〉とは呼ばないにしても)、カヲルだけが仮想現実の世界から飛び出した。そんな解釈もできそうです。貴重なコメント、ありがとうございました。
前の考察から今回の考察まで全て読ませていただきました。とても興味深い話で一気に読み上げてしまいました。ありがとうございます。全ての考察を読ませていただいたときに一つ質問というか、不思議なことに気がついたのでここで送らせていただきます。前の考察でネルフ型のエヴァはチルドレン達が脳となって動かすといったニュアンスの文があったかと思います。そこで思い出したのが人間の神経と脳の関係です。人間の場合脳から出ている神経には二つあります。具体的には運動神経と感覚神経です。エヴァでは、お馴染みの神経接続では、感覚神経だけでなく、運動神経とも接続しているのではないでしょうか。このかんがえがあっていたとすればですが、あなたの考察にもさらに説得力が増すのではないでしょうか。こう想ったので今回コメントを送らせていただきました。
Qで渚カヲルの言及していた「世界の修復」はコア化に限らず失われた多くの人命を取り戻すことを意味していると思っていました。そういった意味で今回のは単なるコア化の解除だし違うかなと。ただ物語の展開的に、主人公側がコア化の解除手段を持っているのは今後に希望が持てますね!
カヲルの言う「世界」に人間も含まれるのか、それとも大地や街といった環境だけを指しているのか、そこが問題ですね。
私の独自の解釈では、〈コア化〉とは、人も街も森も川もエヴァも使徒もアダムスも、『序』『破』『Q』の画面に映るモノはすべて〈コア化〉し得ると考えています(「あれ全部、コアだから」「こいつ、全身がコアか!」というセリフもありますし)……というより、そう考えると、いろいろな点に説明がつきそうな気がして、考察を進めています。
おっしゃるとおり、主人公側(ヴィレが主人公側かどうかは予断を許さないところではありますが[笑])、コア化を解除できるのはいいですね。今後もどんどん街が復元されていってハッピーエンドという展開になればいいなと思います。
素晴らしい着眼点、考察に感服いたしました。
次の記事も期待しています!
私としては過程はともかく、最終的なシンジ含めて全員がハッピーな結末を迎えてほしいなぁと思っています。
破ではゲンドウとシンジが少し関係修復しかかってただけにQでは残念でした…。
シンエヴァではその辺りの人間模様も描いてほしいところですが今回公開された本編映像では戦闘シーンに10分強も割いてしまっているので望み薄かもしれません。
ありがとうございます!
私もなんとなく『シン・エヴァ』は絵に描いたようなハッピーエンドになるような気がしています。それを見越しての『Q』の展開だったのでしょう。
新劇場版はけっして人間模様もおろそかにはしていないので、期待していいのではないでしょうか。冒頭の10分であれだけアクションを詰め込んでいるのは、そのあとに淡々としたシーンが続くからだと思っています(まあ、希望的観測ではありますが)。
来年の公開まで考察を楽しんでいきましょう!
特報2が公開されましたね!
ぎゃふん工房さんの考察も待ってます!
特報2公開されましたね!
ぎゃふん工房さんの考察待ってます!
間違えて連投してしまいました
すいませんm(__)m
コメントありがとうございます! 記事をアップしました(連投はお気になさらずに)。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の謎を徹底的に解明する[準備編 その2]特報2
ピアノ線は、ヴンダーの重力制御が庵野の趣味で特撮風に演出されているだけのものかと考えます。でもメタフィクションの関わりの可能性という考えは面白いと思います
おっしゃるとおり、“線”についてはとくに触れられることなく終わってしまいそうな気がしますね。その可能性はかなり高そうです。
コメントありがとうございました!
エヴァンゲリオンanimaをご存じですか?アニマと、今回の考察でにていると考えられるところがいくつかあると考えたので送ってみました。ただ今回の考えは、アニマの話を知らないと考えを説明するのに支障が出るので説明しておきます。
ストーリー
EVA弐号機がEVA量産機との戦いに敗れ、同機を中心とした補完計画の儀式が今まさに完成しようとしていたその時EVA初号機F型装備が、本部に侵攻していた戦略自衛隊などの勢力を全て撃退して現れた。シンジは量産機を全て破壊し尽くして補完計画を妨害するも、地下のリリスはゲンドウらを呑み込む形で謎の黒い結界を展開、NERV本部は主要施設や重要人物を失うという結末を迎えた。その後、NERV本部は各国支部との連携が取れにくくなるものの、補完計画の再発防止・ゼーレの活動妨害のために量産機の鹵獲と解体、衛星軌道上にエヴァ零号機試製II式改・領域制圧機「0・0EVA」3機を配備するなどの後処理を進める。しかし、鹵獲した量産機のいくつかが行方不明になった、0・0EVAの配備に関して各国の承認を経なかったなどの件で疑義を抱かれ、ついにはNERV全体が新たな脅威として見られてしまう。それでも、ゼーレが壊滅した保証もない今、NERVが解体されるわけにはいかなかった。ミサトを初めとする旧NERV本部職員一同はその武力を背景にして世界各国と軋轢を重ねながらも、NERV本部を各国支部から切り離し、独立した組織 ネルフジャパン (NERV Japan)として新たに立ち上げる。物語はその3年後、ゼーレの再侵攻は無いであろうと誰もが思っていた頃から幕を開ける。
といった話なのですが、すごいことに気がつきました。anima(以後アニマとする。)のなかでは、アルマロスというエヴァが人類保管計画を進めるといった話が続くのですが、そのアルマロスが人類保管計画を実行させるためにいくつかのプロセスを踏まなければならないのでいかで説明します。
1.地球のなかの物質、つまりマントルや核な
どを月に写し、月を新たな地球とする。
2.月で「箱舟」と呼ばれる生命のデータで新しく出来た地球で再び人類保管計画をはじめる
と、こういった流れをやるのがアルマロスの役目です。一見これも本題とは関係ないように見えますが、アルマロスが再び人類保管計画をすすめる際に使う箱舟には様々な生き物のデータが残っています。今回の考察の要である虚構説は、これで説明がつかないのかなと思うほど今回の考察とマッチしています。偶然でしょうか?
『anima』は未読ですが、なるほど、考察のヒントがありそうですね。
謎解きの障害とならないよう、なるべく余計な情報は入れないようにしていますが、参考にしてもいいかもしれません。
有益な情報ありがとうございました!