怪しい話に騙されないよう『咲-Saki-』知(のどか)の言葉を胸に刻む

儲け話に騙された実体験から得られたものとは?

恥ずかしくて情けない告白をします。最近、怪しい儲け話に騙されてしまいました。といっても、「お金をむしり取られた」とか「大損した」とかではありません。そこは不幸中の幸いでした。

「いつも『お金は重要ではない』などと主張しておきながら、大儲けしようなんて矛盾してる」と言われれば返す言葉はありません。言い訳をさせてもらえば、大儲けしようとしたのではなく、生活費の足しになればと軽い気持ちで取り組んでいたのです。あくまで本業を優先していたため大事にはいたりませんでした。そんなふうにポジティブに気分を切りかえています。

この経験を活かせば、次は騙されないか? といえば、じつは自信がありません。騙されているときは「自分は騙されているかも!?」と露ほども思ったりしないものです。

とはいえ、騙される可能性を少しでも小さくすることはできそうです。そのために『咲-Saki-』に登場する原村のどかの言葉を胸に刻みたいと思います。

「自分と牌の存在を消せる特殊能力」に打ち勝つ

『咲-Saki-』は、麻雀がふつうの家庭にまで普及している世界で、高校生の女の子たちが競技会に臨むお話です。

第15話「魔物」では、清澄高校の麻雀部に所属する和が県予選・団体戦で戦っています。面子メンツのひとりに東横桃子(モモ)がいました。

別の記事でもお断りしたように、私は麻雀を知りません。ですから理屈はわからないのですが、モモは麻雀を打っている最中に自分自身や牌の存在を隠すことができるそうです。彼女はみずからの能力について語ります。

私のリーチはダマと同じ。私は誰にも振りこまない。リーチに当たり牌を打っても相手がフリテンになるだけ

ところが、私は麻雀を知らないので理屈はわからないのですが、和にはモモの能力が通用しなかったようです。決定的な局面でモモが和に振りこんでしまいます。「私の捨て牌が見える……!? 見えないんじゃ……」と驚くモモに和が答えます。

「見えるとか見えないとか
そんなオカルトありえません

声:[原村和]小清水亜美

『咲-Saki-』第15話「魔物」
©小林 立/スクウェアエニックス・清澄高校麻雀部

私は麻雀を知らないので理屈はわからないのですが、モモの能力は「そんなオカルトありえない」と思われてしまうと、効力がなくなるようです。

オカルトを見破る合理的思考力より〈自己肯定感〉を高める

和の言葉から得られる人生訓とはなんでしょう?「怪しい話に合理的思考力を働かせて〈オカルト〉であることを見破る」といったところでしょうか。

しかし、コトはそう単純ではないようです。

たしかに、私の失態をいまから振りかえれば、相手に疑わしい点はいくつもあったのです。いわばヒントはあちこちに転がっていた。でも、それは結果論です。答えを知っているからこそ、「ヒント」と判断できる。「自分は騙されているかも」と思うから、伏線を回収できるのです。

ここで着目すべきは、〈お金儲け〉について私は素人だという点です。だから、「もしかするとそんなオカルトもありえるかも」と思いこんでしまった。これもヒントを見逃してしまった原因です。

そう考えていくと、ウマイ話にコロリと騙されてしまう理由は、自信のなさにあるのかもしれません。「自分はその分野にくわしくないから」と、相手に依存してしまうわけです。そして、自分の頭で考えることをやめてしまう。

こと〈お金儲け〉にかぎっていえば、「成功した人は運がよかっただけ」。そう認識することが大切なのでしょう。「自分と相手の実力にそれほど差があるわけではない」。そんなふうに自分に自信を持てれば、少なくとも相手に過度に依存することはなくなります。相手に頼りきるのではなく、自分で思考力を働かせて行動すれば、ほんとうの〈お金儲け〉につながるはずです。

今後は絶対に騙されない、とは言いきれないものの、少しでもその可能性を小さくするには、〈自己肯定感〉とか〈自立性〉〈能動性〉を自分は持っているか、つねに注意したいものです。

和は麻雀に対する自信の表われとして、この言葉を口にしました。

そんなオカルトありえません

私も、〈自己肯定感〉〈自立性〉〈能動性〉の“スイッチ”を入れるために、この言葉を呪文のように唱えたいと思います。

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