ブログのアイキャッチ画像は自分で撮ったほうが10倍楽しいっ!

ブログの作り方

ブログの記事に〈アイキャッチ画像〉をつける人が増えています。

〈アイキャッチ画像〉とは、記事のタイトルイメージのこと。ページの一番上にあったり、記事の一覧で見出しと一緒に掲載されたり、SNSで共有されたときに表示されたりします。この画像のあるなしで、記事の注目のされかたが変わってくるというわけです。

〈アイキャッチ画像〉は、フリー素材を活用して手っ取り早く用意する人が多いようです。しかし、当ブログでは、なるべく自分で撮影するようにしています。

なぜわざわざそんなことをするのか。理由は簡単で、そのほうが楽しいからです。

自作の〈アイキャッチ画像〉がたまってきましたので、今回はそれらをご紹介しつつ、僭越せんえつながら、「楽しく〈アイキャッチ画像〉を撮るコツ」のようなものを書いてみたいと思います。

あらかじめおことわりしておくと、当ブログは写真の素人です。カメラも一眼レフではなく、2007年製のコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)をいまだに使っています。

上手い人が見れば「けっ、トーシローがっ!」と思う写真もたくさんあるはずです。ですから、自分の写真を“お手本”として掲載するわけではありません。あくまで、みなさんのなんらかの参考になればと、ご紹介する次第であります。

自作〈アイキャッチ画像〉ギャラリー

まずは、このブログで使われている〈アイキャッチ画像〉を見ていきましょう。

作品のイメージから着想を広げる

当ブログは作品レビューなので、〈アイキャッチ画像〉は作品の現物を撮影するのが基本です。ただ、それだけでは味気ないので、作品から連想する“何か”も一緒に並べます。

まずは、そんな写真の数々を集めてみました。

ビデオテープを引き出してホラーな雰囲気に

『フェイクドキュメンタリーの教科書』

ホラー映画の監督が書いた本のレビュー記事です。

本のまわりに映画の場面写真を散らしています。その場面写真はPhotoshopなどで合成してもいいのですが、写真用紙に実際に印刷して、アナログ感を演出しました。

黒いモシャモシャはビデオテープです。“心霊ビデオ”から連想したものですが、監督の作品によく出てくる“この世のモノではないもの”もイメージしています。

記事はこちら→『フェイクドキュメンタリーの教科書』で白石晃士監督が傑作を量産できる理由を探る

原稿用紙で小説家の仕事場を演出

小説を書くモチベーション

小説を書くモチベーションについて述べた記事です。

当ブログは自称・小説家としてパソコンに向かって執筆しているのですが、雰囲気を出すために、あえて原稿用紙をモチーフにしました。

「MOTIVATION」の文字を実際に原稿用紙に印刷し、その上から小説の文章を書きうつしています。

まわりにクシャクシャにした紙を置いて、“スランプ気味の作家”というイメージをあしらいました(当ブログがスランプ状態という意味ではありません)。

記事はこちら→小説を書くのにモチベーションなんかいらない──行動科学マネジメントの実践

電子書籍をiPhoneやLANVINとともに

『少女幻想譚』

電子書籍の小説をレビューした記事です。実際に読書用の端末として使っているiPhoneの画面に、小説の表紙を合成しています。

このとき、たまたまLANVINランバンのハンドタオルをいただきました。でも、手を拭くのはもったいない。ならば、〈アイキャッチ画像〉に使ってしまえ! ということで、iPhoneの下に敷いてみると、おしゃれな感じの写真に仕上がりました。

記事はこちら→【敵情視察】伊藤なむあひ『少女幻想譚』が〈隙間社電書〉の第1弾だった理由

自分のパソコンを暗いイメージで

自分の読者は1万人にひとり

自作の小説のプロモーションについて書いた記事です。

自分が使っているiMacやデスクを撮影しました。「あんまり売れなかったよん」という内容なので、あえて暗い感じにしています。

ほんとうにこんな暗がりで作業をしていたら怪しさ満点ですが(いや、それはそれでアリですが)、写真はあくまでイメージです。

記事はこちら→自分の小説を読んでくれるのは1万に1人【天使の街・創作メモ】

明るいイメージのアルバムだから自然光で

SCANDAL『HELLO-WORLD』のイメージ

アルバムのレビュー記事です。作品のイメージから、なんとなく自然光で撮影してみました。100円ショップで“それらしい小物”も買ってきて、まわりに並べています。

ただ、うしろの窓は築20年以上経っている工房(=自宅)のものだし、光も十分に届いておらず、ダサい感じになってしまいました。カッコいいガールズ・バンドのアルバムなのに、これではイメージダウンです。

記事はこちら→SCANDAL『HELLO WORLD』がカッコよすぎて人生が変わってしまった

ホラーのモチーフをぶちまける

サイコブレイク

ホラーゲームのレビュー記事です。

やはりただパッケージを撮るだけでは芸がないので、ゲームに出てくる敵キャラクターが体に巻きつけている“有刺鉄線”を、同じようにパッケージに絡ませています。“有刺鉄線”はコスプレ用のニセモノをわざわざ購入しました(なお、当ブログはコスプレの趣味はありません)。

また、作品に登場する“新聞”をイメージして英字新聞を下に敷いています(100円ショップで買ったラッピング紙です)。

そして、ホラーということで、血をぶちまけました(この血のりもコスプレ用)。

さらに、照明を上ではなく横から当てることで、おどろおどろしい雰囲気を醸し出しています。

記事はこちら→なぜか評価が分かれた『サイコブレイク』を買おうか迷っている人へ

ゾンビに追われ立てこもる

ゾンビ映画のイメージ

ゾンビ映画の傑作を紹介する記事です。ゾンビの大群に追いつめられ、家に立てこもるために、ドアや窓を板で打ちつける──。そんなイメージで撮影しました。

自宅にあったトンカチやノコギリ、釘といった工具を置き、上でもご紹介したコスプレ用の血のりを散らしました。写真ではわかりにくいのですが、工房のボロボロになったフローリングの床にアイテムを置いて、“廃屋感”を演出しています。

完成までに3時間を要した労作です(そのうちの2時間ぐらいは、撮影後に血のりを拭きとる時間でしたが)。

記事はこちら→ゾンビ映画の初心者に贈る! いますぐ観たくなる名作10+α選[保存版]

“社畜”のイメージをちりばめて

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いわゆる“社畜”について述べた本のレビューです。社畜から連想する単語を書いたカードをつくり、仕事の道具である名刺入れにあしらいました。

これも電子書籍で読んだのでiPhoneを据え、そばに手帳も添えて、ビジネスパーソン(=社畜)らしさを演出しています。

記事はこちら→もしも日野瑛太郎『脱社畜の働き方』を自分の部下が読んできたら?

色違いの2枚のアルバムに合わせて

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これもアルバムのレビュー記事ですが、封入物がたくさんあったので、これ幸いとそれらを並べる写真にしました。

2枚のアルバムが色違いでリリースされていて、それを生かしたスタイリングになっています。

この封入物以外、写真に写っているのはすべて100円ショップで買ったものです。

記事はこちら→西野カナ『Love Collection』に2時間ドップリ溺れてわかったこと

近未来のアイテムに見立てて

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未来の世界を描いた小説で、メガネ形のコンピュータ端末が登場します。そこで、自室のプラズマテレビに付属していた3Dメガネをそれに見立てて配置しました。

セルフ・パブリッシングの電子書籍と、その文庫本のレビューなので、それら2作品を並べています。

記事はこちら→藤井太洋『Gene Mapper -full build-』でわかる電子書籍と紙の本の違い

街歩きのバッグの中身

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この写真のテーマは「街歩きのバッグの中身」。コミックのレビューなので、バッグの中に単行本を忍ばせているという設定です。

バッグに入っていそうなものをとにかく並べました。

記事はこちら→『ジョジョリオン』を読んで自分がなぜジョジョ好きか分かった

脚本家なら原稿用紙でしょ

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脚本家の書いた本なので、原稿用紙をあしらいました。上の「小説のモチベーション」の記事ではあくまでイメージでしたが、この本の著者は実際に原稿用紙に執筆していたようです。

記事はこちら→黒澤作品の脚本家・橋本忍『複眼の映像』から神映画の作り方を知る

撮影方法をひと工夫してみる

作品からイメージするアイテムを並べるのではなく、撮影のしかたそのものを工夫することもあります。ここからは、そんな写真を紹介していきましょう。

テレビに背景を投影してみた

『無責任姉妹』

高校が舞台の小説なので、学校の教室をイメージしてみました。

すでにお気づきのとおり、これは実際の教室で撮ったのではなく、背景は画像です。ただし、Photoshopで合成したのではなく、プラズマテレビに画像を映し、その前に素材(電子書籍の表紙をプリントアウトしたもの)を置いて撮影しています。

ただ、Photoshopで合成しても、結果は同じだったかもしれません。今後の課題の多い撮影方法ではあります。

記事はこちら→【敵情視察】アヲイ『無責任姉妹』は無責任だから誰も傷つかない

自宅のテーブルを宇宙空間に

エイリアン アイソレーション

エイリアンをモチーフにしたホラーゲーム。宇宙ステーションが舞台なので、工房の黒いテーブルを宇宙空間に見立て、そこにパッケージを置いて撮りました。不安感を演出するため、撮った画像を上下逆さまにしています。

記事はこちら→『エイリアン アイソレーション』の〈エイリアン〉はゲーム史上最恐の敵

コンデジでもここまでできる

ネットワークオーディオのサムネイル

工房のオーディオ環境について述べた記事。実際に使っているアンプをスタリッシュに撮ったものです。

できあがった写真は、ありがちなものになってしまいました。一眼レフのカメラを使わず、コンデジでここまでできる(ボケなども表現できる)ことを証明した──という自己満足の写真です。

記事はこちら→ネットワークオーディオで音楽人生を変えた話

自宅のベランダが“戦場”に

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戦場を舞台にした小説なので、鉄や石の質感を出したいと思いました。そこで、工房を見渡すと、ベランダから屋上へ上がる階段が鉄骨であることを発見。「これだ!」と思い、そこに読書端末(iPad mini)を置いて撮影しました。

夜、部屋の中からライトを当てて撮ったので、一歩まちがえば近所迷惑です。

記事はこちら→伊藤計劃『虐殺器官』がSFでも戦争モノでもなかったとは!?

電気スタンドで創りだされた“恐怖”

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この写真はブログのために撮ったのではなく、2008年にリリースした『ぎゃふん』第2号に載せたものです。

これも冷たい無機質な感じを出すため、自宅のガレージの床に素材を置いています。当時は、撮影用のライトを持っておらず、デスクスタンドを使い、Photoshopで画像の右や下の部分を暗くしました。

左上の手形は、自分の手に墨汁を塗りたくり、半紙に押して、それをPhotoshopで赤く加工しています。

記事はこちら→日本のおすすめホラー映画をお探しの人へ最恐の10選[1/2]

自宅のガレージをホラーな空間に

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これも『ぎゃふん』第2号に掲載したもの。やはり自宅のガレージで撮影しています。

自宅にあったブラウン管のテレビに砂嵐を映し、テレビのうしろに電灯を置いて、それらしい雰囲気を出しています。

このとき使ったテレビは捨ててしまいましたが、小道具としてとっておいたほうがよかったかも。

記事はこちら→電子書籍『このホラーは映画はなぜおもしろいのか?』リリース

とにかくいっぱい集めて並べる

作品をたくさん紹介している記事だから、パッケージをたくさん並べる。ここから紹介するのは、そんな発想でつくった写真です。

アルバムが壮観だけど失敗?

洋楽アーティストのイメージ

記事で紹介しているアーティストのアルバムを並べているだけの、なんのひねりもない写真です。でも、それなりに説得力があります。

ただ、ライトの光がジャケットに写りこんだりして、成功とはいえない仕上がりになってしまいました。

記事はこちら→J-pop好きが選ぶ洋楽初心者にオススメのアーティスト10選

ココロに響く名言を薬と一緒に並べる

ジョジョの奇妙な冒険の名言のイメージ

有名なコミックからセリフを集めた記事です。「心のサプリメントにしている名言」という趣旨なので、錠剤をあしらいました。精神安定剤や抗鬱剤をイメージしていますが、実際は整腸剤です。

記事はこちら→会社に行きたくないときに効く!『ジョジョ(第3部)』の名言10選

ミュージックビデオを観るならiPhone?

映画のようなミュージックビデオのイメージ

ミュージックビデオの紹介記事です。当ブログはミュージックビデオをホームシアターの環境で鑑賞していますが、「スマートフォンで見る人も多いのでは」という想像から、iPhoneをあしらっています(このブログにアクセスする方の半分は、iPhoneでご覧いただいているようです)。

iPhoneだけではさびしいので、ミュージックビデオの曲が収録されたアルバムを並べました(実際は、アルバムにミュージックビデオが付属していないものも含まれています)。

記事はこちら→まるで短編映画!何度も観たくなる至高のミュージックビデオ10選

ホラーゲームの謎解きアイテム

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ホラーゲームの紹介記事なので、やはり安直にパッケージを並べています。ただ、アクセントとして、ホラーゲームのキーアイテムになりがちなドライバーやスパナもあしらいました。また、意味のわからない、雰囲気づくりのための赤い毛糸を絡ませています。

記事はこちら→おすすめ5大ホラーゲームシリーズの最後のひとつが決まらない[1/2]

どうやって撮影している?

以上、当ブログの作品の数々をお目にかけました。

では、これらの写真はどうやってつくられたのか。〈アイキャッチ画像〉を制作する手順をご紹介していきましょう。

ブログ用ノートでアイディアを練る

「どんな〈アイキャッチ画像〉にすれば楽しいか」をまず考えます。

当ブログは、ノートに断片的なアイディアを書きつけながら記事の構成を練っていますが、〈アイキャッチ画像〉のイメージも一緒にメモします。

基本的には思いついたものをそのまま採用します。つまり、あれこれ考えない。そのほうが〈アイキャッチ画像〉としての説得力が出るような気がします。「なんだこれ?」と自嘲しながら作業するのも、なかなかオツなものです。

▼ブログのアイディアノート。上でも取りあげた、ゾンビ映画を紹介する記事のもの。左下に、〈アイキャッチ画像〉のイメージとして工具類を並べる構想をメモしている。

アイデアノート

100円ショップで材料を集める

アイディアを練る段階で、撮影に必要なアイテムを考えておきます。

すでに手元にあるものなら良いのですが、そうでないものは買いそろえる必要があります(たとえば、有刺鉄線、血のりなど)。

一方で、構想段階では、何を並べればいいか思いつかないこともあります。そんなときは、とりあえず100円ショップに足を運び、お店の中を歩きまわりながら、写真のイメージを膨らませます。思わぬ発見があったりもして、買い物そのものを楽しむことができます。

▼当ブログが撮影に重宝している品々。100円ショップには〈アイキャッチ画像〉におあつらえむきのモノがそろっている。

100円ショップのアイテム

限られた時間で撮影する

素材がそろったら、いよいよ撮影です。

前もって練りこんだ構想をもとにアイテムを並べていきます。場合によっては、事前に工作をしておきます(たとえば、映画のスチールを写真用紙に印刷するなど)。

情熱のおもむくままモノを配置していき、適当なところでシャッターを押してしまいます。撮った画像をパソコンのモニターで確認して、並べかたなどを調整します。

よりよい写真にするために、とことんこだわりたいところですが、時間は限られていますし、正解があるわけでもないので、ほどよいところで見切りをつけ、完成とします。

▼この記事の〈アイキャッチ画像〉を撮影しているところ。ブログの〈アイキャッチ画像〉をポストカードの大きさに印刷し、フォトフレームに入れる。それを白い模造紙の上に並べて撮影。画像を90度回転させれば、“美術館の一角”を写したように見える(気がする)。

アイキャッチ画像の撮影

場合によっては加工する

撮影のあと、明るさやコントラストを調整することもありますが、見た目の問題はなるべく撮影時に解決します(たとえば、撮った画像が暗いなら、その場でライトの位置を変える)。

▼モニターに画像を映し、その前に素材を置いて撮影。この方法だと、どうしてもモニターに映る部分は青みがかってしまう(上の写真)。Photoshopでホワイトバランスを調整して、なるべく不自然さを少なくしている(下の写真)。このように、その場で解決できないケースもある。

加工の例

楽しく撮るための心がまえ

今回ご紹介しているのは、あくまで〈アイキャッチ画像〉を楽しくつくる方法です。撮った写真をクライアントに納品するとか、プロのカメラマンをめざすわけではありません。

では、〈アイキャッチ画像〉の制作を素人が楽しむにはどうすればいいか。いくつかポイントを挙げてみましょう。

お金や時間をなるべくかけない

財産や暇を持てあましている貴族ならともかく、ワーキングプアな私たちは、使えるお金も時間も限られていますので、それらを大切に使いたいものです。

クォリティーは、費やしたお金や時間に比例して高まるわけではありません。むしろ、制約があるからこそ、そのなかで最大限の努力をし、結果的に質が上がることもあるのです。

▼100円ショップで買った安っぽいものでも、うまく並べれば目を引く写真になる(と思う)。

100円のアイテム

細かいことは気にしない

理想的な写真がなかなか撮れないこともあります。だからといって、こだわりつづけていたら、いつまでも記事をアップできません。そのぶんの時間を文章に磨きをかけることに使いましょう。

▼プロのカメラマンであれば許されない失敗も多い。その場で気づいているが、時間と気力が尽き、涙を飲んで妥協しているケースもある。

失敗の例

素人っぽさを大切に

お金や時間をなるべくかけず、細かいことも気にしないわけですから、出来栄えはいかにも素人が撮った感じになります。しかし、こと〈アイキャッチ画像〉には、素人っぽい写真のほうが適しているのです。

プロが撮ったみたいな洗練された写真だと、見ている人の心にひっかからず、素通りされてしまうかもしれません。それでは〈アイキャッチ画像〉の役目を果たしません。

綺麗だけど、よそでも転がっているようなありきたりな写真よりは、そのブログの個性が表われている(記事の内容にも合っている)もののほうがふさわしいのです。

照明だけこだわる

カメラはコンデジでもスマートフォンでもいいのですが、ライトだけは少しこだわりたいところです。

カメラというのは、ようするに光を記録する機械なわけですから、よい光を当てれば、技術がなくても、それなりに見栄えのする写真が撮れてしまいます。

とはいえ、プロ用の機材を数万円出して買うのも大げさな気がします。当ブログは、1万円ぐらいのものを使っています。

もちろん、自然のライト〈日光〉を利用するのも手です。曇りの日ならやわらかい光になりますし、晴れの日でも、窓にシーツを張るなど、綺麗な光を手に入れる方法はいくらでもあります。いろいろ工夫するのも楽しいものです。

センスを磨く

「たいしたセンスもないくせに、ぷぷっ」と笑われてしまうかもしれないのですが、ここでいう「センスを磨く」とは、「ふだんから〈アイキャッチ画像〉のことを気にかけておく」といった意味です。

いざ写真を撮ろうと思っても、泥縄式にアイディアは出てこないものです。ヒントはどこに転がっているかわかりません。日ごろからアンテナを張っていれば、「お、これは使えるかも」というひらめきが得られます。それを忘れないうちにメモしておくのです。

〈アイキャッチ画像〉の着想を得やすいのは、映画などの映像作品です。それもひと昔前の特撮映画がベスト。

上でご紹介した「モニターに画像を映し、素材をその前に置く」というのは、『ターミネーター2』の撮影風景を思い出して実行したものです[注]

[注]『ターミネーター2』の冒頭、エンドスケルトン(骨格むきだしのターミネーター)が映しだされる。画面では数体が動いているが、撮影時に実際に稼動しているのは手前の1体だけで、うしろの数体は、あらかじめ撮影された映像がスクリーンに投影されている。

いちおうデメリットらしきものも

この記事でご紹介してきた方法を実践すれば「楽しい」ことは保証しますが、一方でデメリットらしきものもあります。

それは、時間がかかること。

上では「なるべく時間をかけない」と述べているのですが、それでもある程度の時間は必要になります。素材が手元になく、買いに出かけたり工作したりしなければならない場合は、その日のうちには終わらないかもしれません。

当ブログは、撮影のプロセスそのものを楽しんでいますし、更新頻度も気にしていないので問題はないのですが、毎日更新することにこだわっている人は、毎回このような方法を実行するのは厳しいのでは?

とはいえ、すべての〈アイキャッチ画像〉を自分で撮る必要もなく、可能な範囲で取り組めばいいでしょう。

ですから、深刻なデメリットというほどではありません。

ブログを楽しむヒントがここにある

ここまで、〈アイキャッチ画像〉を楽しみながらつくる方法をご紹介してきました。もう少し視野を広げて考えると、ブログそのものを楽しむためのヒントが眠っている気がします。

ブログはデジタルコンテンツだからアナログ感を出す

ブログはネット上に置かれたデジタルのコンテンツです。書く方も読む方もパソコンやスマートフォンで動作が完結してしまいます。そこで、デジタルではない〈モノ〉をあつかうことで、アナログならではの手ざわりをブログに付けくわえることができます。

そうすることで、ブログを書く側にとっての“書きごたえ”、読む側の“読みごたえ”が高まり、お互いの「楽しさ」につながる気がします。

ブログはクリエイティブな活動だから創造する

冒頭で、「フリー素材を活用して手っ取り早く用意する人が多い」と書きました。そのことの良し悪しはともかくとして、自分で撮るほうが断然「楽しさ」は上です。

その理由は、ブログを書くことは、多かれ少なかれ創造的な活動だからです。やはりモノづくりというのは、“この世で楽しいことランキング”の上位にくるのではないでしょうか。

フリー素材では、あまり創造力が働かないから楽しくない。自分でアイディアを練り、実際に手先を動かして試行錯誤をしながらつくるほうが10倍楽しい。

今回の記事を参考に、そんな〈アイキャッチ画像〉の制作を実践していただければ、それが実感できるはずです。

ぎゃふん工房(米田政行)

ぎゃふん工房(米田政行)

フリーランスのライター・編集者。インタビューや取材を中心とした記事の執筆や書籍制作を手がけており、映画監督・ミュージシャン・声優・アイドル・アナウンサーなど、さまざまな分野の〈人〉へインタビュー経験を持つ。ゲーム・アニメ・映画・音楽など、いろいろ食い散らかしているレビュアー。中学生のころから、作品のレビューに励む。人生で最初につくったのはゲームの評論本。〈夜見野レイ〉〈赤根夕樹〉のペンネームでも活動。収益を目的とせず、趣味の活動を行なう際に〈ぎゃふん工房〉の名前を付けている。

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〈ぎゃふん工房〉はフリーランス ライター・米田政行のユニット〈Gyahun工房〉のプライベートブランドです。このサイトでは、さまざまなジャンルの作品をレビューしていきます。

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