日本のおすすめホラー映画をお探しの人へ最恐の10選

日本のホラー映画を厳選して紹介。

「ホラー映画を観たいけど、どれを選べばいいかわからない」「日本のホラーが一番怖いっていうけど、どんだけのものなの?」。そんなあなたのために、日本のホラー映画を厳選して紹介しよう。

10~15年前の作品が中心だが、どれも国内外で評価の高いものばかり。だから、自信を持っておすすめできる。ぜひ参考にしてほしい。

1.〈呪怨〉シリーズ

〈呪怨〉は素人・玄人向けの2種類ある

日本のホラー映画で、世界的にもっとも知られているのがこの〈呪怨〉シリーズだ。

「伽椰子」と「俊雄」という2人の幽霊にまつわる物語が展開していく。

この作品の特徴は、ストーリーの時間軸がバラバラになっていること。たとえば、死体を発見する場面の直後に、その人物がどうやって死んだのかを描写する、といった具合だ(映画『パルプ・フィクション』や、ゲームの『SIREN』をイメージしていただくとわかりやすい)。

このシリーズは、「ビデオオリジナル版」「劇場版」「ハリウッド版」が制作されている。それぞれ「ホラー初心者向け」「ヘビーユーザー向け」の2種類がある点に注意したい。

たとえば、ホラー映画好きの人が「初心者向け」の作品を観ても満足できない恐れがある。逆に、ふだんホラーを観ない人が、いきなり「玄人向け」に手を出しても、ギャグとしか思えず、やはり楽しめない可能性があるのだ。

これは、「恐怖」と「笑い」の感情はつねに隣り合わせであるのが原因だ。ホラー映画は、作品ごとにこの両者の境目を行ったり来たりしているわけだ。

〈呪怨〉シリーズの場合は、以下のように大別できる。

素人向け

  • 『呪怨 劇場版』(邦画版の第1作)
  • 『THE JUON/呪怨』(ハリウッド版の第1作)
  • 『呪怨 パンデミック』(ハリウッド版の第2作)

玄人向け

  • 『呪怨 ビデオオリジナル版』(ビデオ版の前編)
  • 『呪怨2 ビデオオリジナル版』(ビデオ版の後編)
  • 『呪怨2 劇場版』(邦画版の第2作)

幸運なことに、〈呪怨〉シリーズは、各作品でストーリー上のつながりがない(あっても希薄)。したがって、どれから見始めても物語が理解できなくなることはない。

まずは、自分の「ホラー耐性」を見極めたうえで、最初に観るべき作品を判断しよう。

『呪怨 ビデオオリジナル版』『呪怨2 ビデオオリジナル版』

“心霊実話モノ”の原点

小学校の教師が、学校を長期にわたり欠席している児童の家を訪れる。そこは、強い怨みを抱いて死んだモノの呪い(呪怨)がかけられた家だった。

初っぱなから「映画」でなくビデオ作品をご紹介する。ホラー好きには必ず一度は観てほしい作品なので、お許しいただきたい。

(フィルムではなく)ビデオカメラで撮影されているのは大きなポイントだ。ビデオカメラ独特のライブ感が「日常生活のすぐそばにある恐怖」を描き出しているからだ。

注意点がひとつ。2つの作品は、前編・後編として物語がつながっている。ただし、『2』の冒頭の約15分間は、前編の終盤と重複している。元々別の商品だったためだが、非常にわかりにくい構成になっている。

『呪怨 劇場版』

〈呪怨〉の入門編として最適

女子大生が老人介護のボランティアでとある家庭を訪れる。そこは、おそるべき呪いのかけられたつきの家だった。

先に述べたように、これは〈呪怨〉を初めて観る人に勧めたい作品。恐怖度はやはりビデオ版には劣ってしまう。

とはいうものの、映像はフィルムならでは貫録を持っている。日本のホラー映画の伝統的な恐怖に立ち戻ったと考えることもできる。そこは評価ポイントといえる。

『呪怨2 劇場版』

ジャパニーズ・ホラーの頂点に立つ

「ホラー・クイーン」の異名を持つ女優が、テレビの心霊番組で“呪われた家”をレポートする。

前作は劇場版という性格上、より多くの人に観てもらう必要があった。ビジネスの方向性がビデオ版とは異なっていた。だから、恐怖演出は控えられていた。

その貯まっていたフラストレーションがこの続編で爆発する。

ホラーを見慣れている人ほど震え上がる。まさに監督の思惑通り。トリッキーな演出法によってまんまと騙される。それが心地よい。

文句なく、ジャパニーズ・ホラーの頂点に立つ作品だ。

『THE JUON/呪怨』

ふつうのホラー映画として充分楽しめる

東京の大学で福祉を学ぶ留学生が、授業の一環として米国人ビジネスマンの母親を介護するため、ある民家を訪れる。そこはかつて惨劇のあった家だった。

先に、ハリウッド版は「素人向け」に分類した。つまり、恐怖度は劣ると述べた。それは、ビデオ版や劇場版第2作(邦画)と比べた場合の話だ。ひとつのホラー映画として、もちろん上質の恐怖感を楽しめる。

日本のホラーをハリウッドでリメイクすると、怖くなくなってしまう場合がほとんど。しかし、この作品は清水崇監督が自らメガホンを取っている。だから、これも純正な〈呪怨〉であることは間違いないのだ。

『呪怨 パンデミック』

いろいろ明らかになる

日本のインターナショナル・スクールに通う学生が、友人とともに「幽霊屋敷」と噂される一軒家を訪れる。彼女はそこに巣食う怨霊を呼び覚ましてしまう。

この作品では、伽椰子の生い立ちが明らかになる。これは痛しかゆしだ。なぜなら、〈呪怨〉の魅力は、「わけもわからず呪われてしまう」点にあったから。呪いの条件に説明がつくと、興ざめしてしまうのだ。

元々は清水監督の自主制作作品だった〈呪怨〉。それがハリウッド映画のヒット作にまで上りつめた。これだけでも〈呪怨〉のファンは感涙もの。

「素人向け」に分類しているものの、ヘビーなホラーファンにもぜひご覧いただきたい。

※ハリウッド版は第3作目も制作されているが、清水崇は監督していない。

2.『女優霊』

個人的にはこれが最恐

映画の撮影所で次々と怪事件が起こる。

個人的に30年以上ホラー映画を観てきたが、これより怖い作品を知らない。『呪怨2 劇場版』と双璧をなす恐怖度だ。

中田秀夫&高橋洋コンビの作品は、下で挙げている『リング』のほうが有名。しかし、「不気味」「気持ち悪い」という点で、こちらの作品に軍配を上げる。

また、あまり注目されないが、劇中で撮影している「映画」や、現場の描写がすばらしい。白島靖代、石橋けいといった女優陣の演技も素敵。

ホラーというより一本の娯楽映画として充分に観られるのが特徴だ。

3.『リング』

有名すぎる貞子が登場する

見ると死ぬと言われている「呪いのビデオ」にまつわる物語。

名実ともに日本のホラーの代表作。もはや説明不要だろう。「貞子」を知らない人はいないはずだ。

原作の『リング』はまったく怖くない(というより、怖さの種類がちがう)。でも、この映画版は、原作に忠実でないことで成功している。

ホラー初心者・ホラー好きを問わず恐怖感を覚える傑作だ。

4.『感染』

実際にありそうなリアリティが怖い

経営危機に瀕した病院で医療事故が発生。医師たちはそれを隠蔽しようとする。そんななか、不可解な患者が運びこまれる。

タイトルの「感染」はこのウィルスが猛威を振るう様子を指している。しかしながら、この映画の怖いのはそこではない。

この作品のキモとなるのは、医療事故とその隠蔽工作だ。患者の様態が急変し、医師や看護師たちが奮闘する。このシーンはビデオカメラを使い、臨場感あふれるシーンになっている。

このリアリティがわれわれの住む現実世界と虚構の境界線をなくしてしまう。

全編にわたり息の詰まる場面が連続する。心を休める暇はない。鑑賞する際は万全の体勢で臨んでほしい。

5.『予言』

幽霊以上に怖いものがあることを証明する

大学講師が自分の娘の死亡記事の書かれた新聞を発見する。すると、目の前にいた娘が本当に事故にあってしまう。

日本のホラー映画の魅力は、端的に言うと「幽霊の怖さ」。それを永いあいだ追究してきたのが、鶴田法男監督だ。『リング』や『呪怨』は、確実に鶴田監督作品の影響を受けている。

そんな鶴田監督が「幽霊」ではなく「新聞が怖い」に挑戦したのが、この作品。原作は『恐怖新聞』(つのだじろう)だ。

鶴田監督は数多くのホラー作品を手がけているが、「怖い」作品と「心温まる」物語の2つに分けられる。この『予言』は両者を混ぜ合わせたようなテイストになっている。

6.『輪廻』

とんでもない前世の持ち主を描く

かつてホテルで起こった大量殺人。その事件を元にした映画の制作現場で恐怖が巻き起こる。

輪廻転生──つまり「生まれ変わり」をモチーフにしたホラーだ。主人公たちの前世は誰なのか、という謎をミステリー仕立てで描いていく。

途中で「あ。きっと殺人犯は○○○○に生まれ変わったのだ」と気づくかも知れない。だが、そんなことは監督によって計算済み。

ラストには、このうえなく嫌などんでん返しが待っているのだ。

7.『ノロイ』

ドキュメンタリータッチの嘘っぱちホラー

怪奇実話作家が恐るべき「ノロイ」の真相に迫っていく。

ドキュメンタリータッチのフィクション。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を知っている人は、その日本版だと思っていただければいい。けれども、断然こちらのほうがおもしろい。

その理由は、『ブレア~』が最後まで「ドキュメンタリー」であることを貫き通していること。そのため、「ほんとらしくしないといけない」という足かせがはめられてしまっている。

一方『ノロイ』は、「どうせ途中で嘘だとわかるだろう。じゃあ好き勝手にやってしまおう」と開き直っている。だから、リアリティを無視した恐怖演出が炸裂する。

観る側の要望にしっかりと応えてくれる映画なのだ。

8.『CURE』

最後まで不安が解消されない

首を十文字に切り裂く連続殺人事件が発生。主人公の刑事が事件の解決のため奮闘する。

容疑者はすぐに逮捕される。けれど、動機は不明。どうやら誰かから催眠を受けているらしい。同じような事件が連続して起こっていく。やがて、催眠をかけている張本人は捕まる。しかし、謎は解けない……。

というように、いつまで経っても、腑に落ちることがない物語だ。もちろん、映画の完成度が低いからではない。人間の心に空いた穴。それが埋まらないことが原因なのだ。

その薄ら寒い感覚を存分に味わってほしい。

9.『回路』

幽霊の侵略を描く

主人公のOLのまわりで人々が謎の失踪をとげていく。一方、大学生がインターネットにアクセスすると「幽霊に会いたいですか」という謎のメッセージを受け取ってしまう。

まわりの人々が“黒いしみ”となって消えていき、やがて社会が崩壊していく様子を描く。

映画を見ただけでは理解できないが、じつは「幽霊が侵略してくる」物語なのだ。

インターネットを通じて、現実世界にあふれ出てくる幽霊たち。この突拍子もない設定の不気味さは尋常ではない。

10.『オーディション』

サイコ女には十分注意したい

自分の再婚相手を探すため、映画のオーディションを開催。選んだ女はサイコだった。

傑作を量産している三池崇史監督のホラー。リミッターを捨て去った残虐描写が秀逸の作品だ。

「怖い」というより「痛い」映画という意見もある。けれど、怖いのは「女の情念」であり、単なる残虐描写がウリの作品ではないのだ。

世界的に認められた監督だから個性豊かな作品がそろう

今回ご紹介した作品は、日本のみならず世界的に評価の高いものばかりだ。それだけに個性豊かな作品がそろったと思う。単に「幽霊が出てきてバーン」という映画ではない。

もちろん、観る人によって好みは異なる。だから、今回のエントリーを参考に、みなさんのベストホラーを選んでいただければ幸いだ。

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コメント

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  • コメント (6)

    • 匿名
    • 2015年 5月 24日

    ただの呪怨推しじゃねえか。おまえ監督だろ

  1. 今は〈コワすぎ!〉推しです。

    • 匿名
    • 2016年 4月 28日

    監督ならこんな程度の素人レベルのレビュー書かないだろ。

    • こんな「素人レベルのレビュー」がなぜかアクセス数を稼いでいます。検索でも上位です。

    • 匿名
    • 2016年 10月 19日

    もっと人に知られてない物紹介してください

    • コメントありがとうございます。

      そうですね。そのほうがブログの記事にする意義があるかと思うのですが、なかなかマイナーな作品を観る時間が取れないという事情もありまして(笑)。

      コワすぎ!」「封印映像」「闇動画」あたりは「人に知られていない物」になるかな?とは思うのですが、これもメジャーですかね?

      これからもよろしくお願いします。

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