『エクスペンダブルズ2』を期待せずに見た場合のレビュー

期待せずに観たからこそ、その完成度の高さに大満足。

シルベスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、ブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガー――。ハリウッドを代表するアクションスターが集結した『エクスペンダブルズ』。評判は悪くないが、個人的には前作ははっきりいって駄作だった。ただ満足はできた。始めから期待してなかったから。

で、この続編『エクスペンダブルズ2』も「まあつまらんだろうな」と思いながら観た。でも今回はそれが吉と出た

「あれ? 今回おもしれぇじゃん」

その理由を綴っていこう。

【おもしれぇ理由1】オーソドックスかつ盤石な脚本

まずは、意外にも脚本がしっかり作り込まれているのが功を奏している。この当たり前の基本ができていなかったから、前作はつまらなかった。それが本作と比較することで見えてきた。

とくに奇をてらった展開ではないが、ハリウッドにおける脚本のセオリーどおり「三幕モノ」になっている。

物語を大きく3つに分割し、それぞれに山場を作る。こうするとクライマックスが3つできることになり、3つめのそれが映画全体のクライマックスになっている。過去のハリウッド映画の傑作はほぼこの「三幕」形式で書かれている。

その基本に忠実だからこそ、しっかりと観られる作品になっているわけだ。

【おもしれぇ理由2】アクションのリズムと呼吸

アクションのリズムと呼吸の心地よさ。これも、じつはアクション映画のイロハだ。目新しさはないが、凡庸でもない。だから退屈しない。

アクションのアイディア出しを始め、撮影、編集と、それぞれのプロセスで、ハリウッドの職人たちがいい仕事をしている。そんなことを感じさせる。

純粋に爽快感という生理的快楽が味わえるだけでも、この作品を観る価値があるというもの。

とくにジェイソン・ステイサムのナイフ投げシーンには、素直に拍手を送りたい。

【おもしれぇ理由3】なんといっても日本語吹き替え版

では、お約束の日本語版キャストを紹介。

  • シルベスター・スタローン → ささきいさお
  • ジェイソン・ステイサム → 山路和弘
  • ジェット・リー → 池田秀一
  • ガンナー・ヤンセン → ドルフ・ラングレン → 大塚明夫
  • チャック・ノリス → 堀勝之祐
  • ジャン=クロード・ヴァン・ダム → 山寺宏一
  • ブルース・ウィリス → 綿引勝彦
  • アーノルド・シュワルツェネッガー → 玄田哲章

いやはや、出演俳優もハリウッドスターなら、吹き替え版の声優も主役級が投入されている……っていうより、これ以外の配役は許されないといえる(ブルース・ウィリスの綿引勝彦氏はなじみがないが、前作から続投で、この作品では適役)。

またゲストの森川智之氏、栗山千明氏の好演にも注目したい。

前作も日本吹き替え版の出来栄えはよかった。本作は映画本編のクォリティもあいまって、さらに熱い仕上がりになっているのがうれしい。

『3』もあるみたいよ

パート3には、ウェズリー・スナイプス、ニコラス・ケイジ、ジャッキー・チェンが参戦するようだ。ハリソン・フォード、クリント・イーストウッドの名も挙がっている。

うん、これは期待しないほうがいいな(逆説的に)。

©2012 Barney’s Christmas, Inc.

サラリーマンはどうやって小説執筆の時間を作る?【天使の街・創作メモ】

映画『バトルシップ』は今さら異星人侵略モノだけど観る価値アリ

関連記事

  1. 『貞子3D』を2D環境でなんとか楽しむための3つのポイント

    お急ぎの方はスルーでOK[1]ここは作品レビューのブログである[2]「貞子」というジャパニーズ・…

  2. ebook-horror-movie

    電子書籍『このホラーは映画はなぜおもしろいのか?』リリース

    このブログの記事を中心に、ホラー映画のレビューをまとめた電子書籍を作りました。ブログのコンセプト…

  3. 『龍三と七人の子分たち』イメージ

    『龍三と七人の子分たち』は駄作の要素が満載なのに面白いのはなぜ?…

    ヤクザの元幹部がオレオレ詐欺に引っかかりそうになる。背後の組織を逆にとっちめるため、かつての仲間を呼…

  4. 『アウトレイジ ビヨンド』を名作にした前作とのただひとつの違い

    『アウトレイジ ビヨンド』は、やっていることは前作とほとんど同じ。しかし、たった1点の相違点があるた…

  5. 『劇場版 零』スチール

    射影機が登場しない『劇場版 零~ゼロ~』なんて『零』じゃない

    原作ゲームの『零』シリーズは、好きなホラーゲームのうちのひとつだ。その映画化と聞けば、たとえ面白くな…

  6. 『オブリビオン』は雰囲気を愉しむ映画でした

    この『オブリビオン』という映画をどのように楽しむべきか? という問いに答えるのはじつは難しい。観賞前…

  7. 『翻訳がつくる日本語』で「女言葉」がよくわかるわ

    現代の日本で「○○だわ」「△△のよね」という話し方をする女性や、「やあ、●●かい?」「◎◎◎さ」のよ…

  8. 『サイレントヒル:リベレーション』は原作のファンとしては哀しい

    原作ゲームである〈サイレントヒル〉シリーズは、〈バイオハザード〉のパクリ、二番煎じ、パチモンです。に…

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


このサイトは……?

映画・音楽・ゲーム・本など、いろいろな作品を評価する〈ネタバレなし〉ブログです。

最近の記事

  1. ミュージックビデオの映像美
  2. 『バイオハザード7』
  3. 『ほんとにあった!呪いのビデオ』アイキャッチ
  4. ほんとにあった!呪いのビデオ
  5. 『ぎゃふん9』パート4
PAGE TOP