『オブリビオン』は雰囲気を愉しむ映画でした

この『オブリビオン』という映画をどのように楽しむべきか? という問いに答えるのはじつは難しい。観賞前にあまり情報を仕入れなかったので、序盤はとても戸惑いました。

SFサスペンス映画をうたっているので、そうだと思って観ていると、(とくに序盤は)退屈します。設定としてはよくあるもので、心に響くものがあまりない。

ですから、早々にふつうのSF映画を観ているのだという意識は捨て、頭を切り替えることにしました。

そうすると、女性パートナーとふたりっきりで地球を守っている──というシチュエーションは魅力的だし、上空にある基地(住居)、主人公が乗りこなすメカや武器、荒廃した地上の描写なども素晴らしい。

つまりは、この映画は雰囲気を愉しむべき作品であることがわかったのです。

そして──。

そうやって観続けていると、後半のストーリー展開に胸を躍らせることができます。つまり、ふつうの「SFサスペンス」「SFアクション」として観ていると、凡庸な印象を受けてしまうけども、叙情詩のような映画だと思って観ていれば、意外性もあり、なかなか完成度の高い脚本であると感じることができるのです。

いろいろツッコミどころも指摘されていますが、雰囲気を愉しむ映画だと思えば、まったく気になりません。

島袋寛子『私のオキナワ』は1日1曲ずつ聴こう

黒沢清+蓮實重彦『東京から 現代アメリカ映画談義』のピンボケ感

関連記事

  1. 『エクスペンダブルズ2』を期待せずに見た場合のレ…

    シルベスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラ…

  2. 『フェイクドキュメンタリーの教科書』

    『フェイクドキュメンタリーの教科書』で白石晃士監…

    〈コワすぎ!〉シリーズや『ノロイ』『オカルト』『カルト』といったホラー映画の…

  3. 『コマンドー〈日本語吹替完全版〉コレクターズボッ…

    Blu-ray『コマンドー〈日本語吹替完全版〉コレクターズボックス』を買った…

  4. 黒沢清+蓮實重彦『東京から 現代アメリカ映画談義…

    黒沢清と蓮實重彦の“師弟対談”で、まあこれほどの映画のプロ(いいかえれば「映…

  5. 日本のホラー

    日本のおすすめホラー映画をお探しのあなたへ最恐の…

    ホラー好きを自称するならば、日本のホラー映画は観ておきたい。「思いっきり怖い…

  6. テレビ朝日版『ダイ・ハード』を越える洋画の吹き替…

    「洋画の吹き替え版のベストを選ぶとしたら?」と聞かれたら、迷うことなく「テレ…

  7. 『パシフィック・リム』の制作陣が“わかっていらっ…

    特撮怪獣モノやロボット・アニメに親しんだ者が『パシフィック・リム』を観ている…

  8. 黒澤作品の脚本家・橋本忍『複眼の映像』から神映画…

    橋本忍といえば『羅生門』『生きる』『七人の侍』のシナリオを手がけている。そう…

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

このサイトは……?

映画・音楽・ゲーム・本など、いろいろなジャンルの作品をみなさんといっしょに楽しむ〈ネタバレなし〉ブログです。フリーランス・ライターのユニット〈Gyahun工房〉が趣味を全開にしてお届けしています。

おすすめの記事

  1. アニメ版『ジョジョの奇妙な冒険』
  2. 『封印映像』
PAGE TOP