本作は“ゾンビ”を操作するゲーム

プレイキャラクターであるイーサン=ウィンターズは、前作『バイオハザード7 レジデント イービル』の序盤ですでに命を落としていたことが明かされる。

 icon-arrow-circle-down エヴリンの言葉は、イーサンというよりむしろプレイヤーに向けられている。

前作には、切断されたイーサンの手首を、ゾイ=ベイカーがなんら医学的な処置をほどこさずにくっつける場面がある。プレイ中に違和感をおぼえたが、「ゲームだから」と気にしないことにしていた。

本作でも 同様の描写があり、やはり違和感はあったが、イーサンがふつうの人間でないなら合点がいく。

〈ゾンビ〉を従来の「製薬会社のウィルスによって生き返った人間」ではなく、より一般的な「死人が甦ったもの」と考えると、イーサンは見事にあてはまる。

〈バイオハザード〉シリーズでは、ゲームオーバーになると画面に「YOU ARE DEAD」と表示される。本作においては、最大の伏線がここに張られていたわけだ。

ようするに、本作は「ゾンビを倒すゲーム」ではなく「ゾンビを操作するゲーム」だったのだ。

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