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	<title>ゲーム &#8211; ぎゃふん工房の作品レビュー</title>
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	<description>映画・音楽・ゲーム・本など、いろいろな作品を評価する〈ネタバレなし〉ブログです。</description>
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	<title>ゲーム &#8211; ぎゃふん工房の作品レビュー</title>
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		<title>『バイオハザード レクイエム』の魅力を歯科衛生士にどう伝える？</title>
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		<dc:creator><![CDATA[夜見野レイ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 10 Jul 2026 21:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[バイオハザード]]></category>
		<category><![CDATA[ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[ホラーゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
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					<description><![CDATA[『バイオハザード レクイエム』は面白かった？　と聞かれたら「面白かった」と答えるし、良作か駄作かと問われれば「良作だ」と返すのにやぶさかではない——なぜ、こんな奥歯にモノがはさまったような言いかたをするのか。それは本作を [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph">『<strong>バイオハザード レクイエム</strong>』は面白かった？　と聞かれたら「面白かった」と答えるし、良作か駄作かと問われれば「良作だ」と返すのにやぶさかではない——なぜ、こんな奥歯にモノがはさまったような言いかたをするのか。それは本作をひととおりプレイしたあと「う〜ん、〈バイオハザード〉って、こういうことでいいんだっけ？」というなんとも煮え切らない想いもわきあがったからだ。ぼくのなかに生まれた本作に対する違和感の正体を探りつつ、冷えた頭でゲームとしての出来栄えをレビューしてみよう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">〈バイオハザード〉は<span class="a_break">問題を解決するゲーム</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">まずはぼくの“自分語り”にお付き合いいただきたい。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『バイオハザード レクイエム』をプレイしているとき、歯の定期メンテナンスのため歯科医院を訪れた。そこで歯科衛生士から「趣味はなんですか？」と尋ねられた。もちろん、相手はぼくに個人的な興味があって聞いたわけではなく、まあ単なる雑談だ。ただ、どうやって答えたものか、しばらく逡巡することを余儀なくされた。理由は２つ。それほど親しくない相手に自分の趣味をどう説明すればいいのか。ぼくのコミュニケーション力は低く、ふつうの人のように「無難に受け答えする」ことはできない。もうひとつの理由は、あなたもご存じのとおり、歯科医院は雑談にもっとも適さない場のひとつだ。相手はともかく、こちらがペラペラしゃべっていれば、歯のメンテナンスなどできやしない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そんな２つの障害を乗り越えるふるまいとは？　最適ではないかもしれないが、とりあえずぼくは「ホラーゲームです」と応じた。そのあと、どんなやりとりをしたか細かいことは覚えていないが、「ゾンビと戦うゲームです」などと付け加えたかもしれない。相手が『バイオハザード レクイエム』というゲームのことまで知っていたかどうかはわからないし<small>（ほぼ確実に知らないであろう）</small>、前述のとおり本作について詳しく話すことができるシチュエーションではない。だから、当然ながら本作について長々と語ることはしなかった（できなかった）。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ぼくは口を開けて、歯科衛生士に身を任せるしかなかったわけだが、「『バイオハザード レクイエム』のなにが面白いのですか？」と聞かれたと想定して<small>（実際はそんな質問はされていないが）</small>、どう答えたらよいのかを考え始めた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作の序盤の舞台は剣呑な雰囲気が漂う療養所だ。地下には幼い少女が監禁されている。どうやら命の危険にさらされているとおぼしい。プレイヤーは彼女を救い出すための方法を見つけなければならない。ところが、療養所にはゾンビがはびこっている。主人公は銃を持っており、敵を撃退することはできなくもないが、弾数には限りがあり、敵を一掃することは不可能に近い。ほんとうに必要な場合のみ銃を使用するしかない。さらに悪いことに、銃で撃退したとしても時間が経つと復活する。攻撃力が上がった状態で復活するから、撃退することにもリスクがともなう。一方で、倒した敵を復活させない方法も用意されている。ただし、その方法にも制限があり、使いどころを考えなくてはならない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">以上が、本作の序盤の展開で、なおかつゲームとして魅力的な部分だ。ただ、ぼくが歯科衛生士に説明したように本作の本質を「ゾンビと戦うゲーム」と表現していいのだろうか？　そんな疑問が頭をよぎる。本作のことをまったく知らない人が「ゾンビと戦う」と聞いて想像するのは、ゾンビを撃って爽快感を味わうゲームだろう。それは本作の魅力のほんの一部分でしかない。本作の本質を説明しきれていない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">では、本作の本質をどう言い表せばいいのか？　ぼくはこんな答えを見出した。</p>



<p class="has-text-align-center wp-block-paragraph"><strong>『バイオハザード レクイエム』は問題を解決するゲーム</strong></p>



<p class="wp-block-paragraph">「通り道に怪物がいる」「大切なアイテムの入った箱に鍵がかかっている」「仕掛けを作動させるための暗号がわからない」といった“問題”が提示され、それを“解決”していくところに、本作の〈醍醐味〉がある。けっしてゾンビを撃つところだけにあるわけではない。そしてそれは、『バイオハザード』の第１作目の魅力でもあり、したがって〈バイオハザード〉の原点といえる要素だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">なぜ〈問題解決〉で醍醐味を味わえるのか？　それはぼくたちの仕事や生活において、大小さまざまな問題に直面するが、必ずしもそれらが解決するとはかぎらないからだ。むしろ解決しない問題のほうが多いだろう。だが、本作では（プレイを途中で投げ出さなければ）絶対に問題は解決する。問題解決はぼくたちの人生において、あまりないことだから、悦びもひとしおだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もしもぼくが歯科衛生士に「『バイオハザード レクイエム』のなにが面白いのですか？」と聞かれたら、以上のように答えたい。</p>



<h2 class="wp-block-heading">療養所を出たら<span class="a_break">スタッフが一斉に退職？</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">ここまでなら、『バイオハザード レクイエム』は非の打ちどころのないゲームのように思える。実際、序盤の療養所は、手放しで評価できる。ところが、療養所のステージが完成したところで開発スタッフが大量に退職してしまったのかと疑うほど、ゲームが進行していくにしたがって魅力が急速に萎んでいく。本作の醍醐味であった〈問題解決〉の要素はほとんど味わえなくなってしまうのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">その原因のひとつは、〈問題解決〉のために奮闘した主人公キャラクター（グレース）が、終盤まで登場しなくなる（プレイヤーが操作できなくなる）ことだ。中盤は、もうひとりの主人公（レオン）の独擅場となる。レオンは〈バイオハザード〉を象徴するキャラクターのひとりで、その高い攻撃力で敵を撃退していくことには、感慨深さやカタルシスをおぼえるが、そのプレイ感覚は凡庸ともいえる。意匠が凝らされた戦闘に面白みを感じたりもするが、療養所の出来栄えと比べればどうしても見劣りしてしまう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">また終盤になると、レオンが敵の組織の兵士と戦闘を繰り広げることになる。これも〈バイオハザード〉シリーズを永くプレイしてきた者にとっては違和感がある。これまで〈バイオハザード〉の主人公が、敵とはいえ生きた人間を撃ち殺すことは皆無だった。かぎりなく人間に近い存在であっても敵はつねに“異形”だった。その意味で、本作はシリーズの中でも異例といえる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">さらにレオンは、とある敵と対峙することになるが、シリーズをプレイしている者には“あのお方”を思い起こさせる。ゲームの中では名言されていないが、日本語吹き替え版では“あのお方”の声優さんが演じており、同一人物と断定せざるをえない。そして、（ややネタバレになるが）レオンは——つまりプレイヤーは“あのお方”を亡き者にしてしまう。これも強烈に違和感をおぼえる。「“あのお方”をそんなふうに扱うなんて言語道断！」と怒りの念すらわいてくる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ついでにいえば、あきらかに強敵と思われた人物が、あっさり退場してしまうのはいかがなものか。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「う〜ん、〈バイオハザード〉って、こういうことでいいんだっけ？」と思ったのは、こういった点に理由がある。</p>



<h2 class="wp-block-heading">グレースにもっと問題を<span class="a_break">解決させるべき</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">では、どうすればよかったのか。『バイオハザード レクイエム』がどのようなゲームであれば、ぼくは満足できたのだろうか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">これまでの話をふまえれば必然的に答えは得られるが、あらためてまとめてみよう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">まず、療養所で味わえた〈問題解決〉の要素を、中盤以降のステージにも取り入れるべきだった。中盤にもグレースを登場させ、〈問題解決〉はもっぱら彼女に任せて、レオンは敵の撃退に徹する。つまり、〈問題解決〉の醍醐味はグレースで、「ゾンビを撃つ」という爽快感はレオンで味わうことにするわけだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">敵は、やはりどこまでいっても“異形”とする。もしかすると、本作の兵士も人間ではないという設定になっているのかもしれないが、ゲームをプレイしているかぎりでは確証は得られなかった。だから、きっちりと敵はモンスターであることを表現する。</p>



<p class="wp-block-paragraph">“あのお方”の登場は嬉しかった。主人公と戦うシチュエーションを用意していただいたスタッフには感謝したい。過去作では、主人公と交わることはなかったのだから、感慨深いのもたしかだ。しかし、亡き者にするのはいけない。ゲームの展開上、主人公に勝たせる必要があるのなら、少なくとも「生死不明」にとどめておくべきだった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">強敵があっさり退場してしまうのは、小説や映画であれば意外性があって、それはそれで面白いかもしれないが、ゲームではやはり禁忌と言わざるを得ない。かりに「あっさり退場」という意外性を活かすなら、たとえばグレースが仕掛けを作動させるなどして、あくまでプレイヤーの能動的な働きかけによって「退場」させるほうが説得力があるだろう。</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity is-style-dots"/>



<p class="wp-block-paragraph">歯のメンテナンスを受けにいったときは、ちょうど療養所のステージをプレイしているところだった。だから、「趣味はホラーゲームです」と答えた。ゲームに興味のない人に本作の価値は理解できないかもしれないし、雑談の受け答えとしてはふさわしくないかもしれないが、曲がりなりにも〈バイオハザード〉のプレイヤーとして胸を張ってそう口にできた。しかし、もしも本作をひととおりクリアしたあとに歯科医院を訪れていたとしたらどうだろう？　ためらいなく「ホラーゲームです」と答えただろうか。もしかしたら、ちがう返答をしていたかもしれない。「変な趣味！」と思われるリスクをとれるほど、本作にかける想いは大きくなかったかもしれない……。</p>
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		<title>『Stellar Blade』をプレイした９か月は10年に一度のゲーム体験</title>
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		<dc:creator><![CDATA[ぎゃふん工房（米田政行）]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 24 Oct 2025 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
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					<description><![CDATA[『Stellar Blade（ステラブレード）』をクリアするのに９か月もかかってしまった。「なぜそんなに手こずった？」という問題は重要ではない。「なぜそこまで飽きずに遊べたのか？」。その答えを、ぼくはこの９か月を振り返っ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph">『<strong>Stellar Blade（ステラブレード）</strong>』をクリアするのに９か月もかかってしまった。「なぜそんなに手こずった？」という問題は重要ではない。「なぜそこまで飽きずに遊べたのか？」。その答えを、ぼくはこの９か月を振り返って見つけることにした。</p>



<h2 class="wp-block-heading">週に30分のプレイでは<span class="a_break">「三歩進んで 二歩さがる」</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">『Stellar Blade』をぼくは2025年の１月に購入し、10月にいちおうエンディングまでたどりついた。クリアまでに約９か月間かかったことになる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">なぜそれほどの時間を要したのか？　その理由はカンタンだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">まず、週に30分〜１時間ほどしかプレイできなかったこと。おもに毎週日曜日の夕方、ひととおり用事をすませたあと、夕食までのわずかな時間を使って遊ぶ。その習慣を９か月つづけた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『Stellar Blade』はアクションゲームだ。それも、高度な反射神経や動体視力を求められるタイプ。カラダとアタマをならし、感覚をとりもどすだけでその週のプレイ時間がおわってしまう。「三歩進んで 二歩さがる」どころか「三歩進んで 三歩さがる」結果になってしまうことも珍しくなかった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「毎週日曜日の夕方」という時間帯もよくない。仕事は休みだが、家事やら何やらで意外と<ruby>忙<rt>せわ</rt></ruby>しなく活動しており、アタマが疲れている。『Stellar Blade』のプレイ中、傍目にはコントローラーをもつ手の指先が動いているだけだが、アタマはフル回転している——いや、フル回転させなければならないのだが、アタマは“死んでいる”。だから、プレイも遅々として進まない。そんな事情もあった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そもそもゲーム好きとはいえ、50歳過ぎの“<ruby>老兵<rt>ロートル</rt></ruby>”が手を出していい類のゲームではなかったのかもしれない、『Stellar Blade』は。それでも、凄腕のゲーマーであれば卒なくこなせただろうが、ぼくのアタマはポンコツなので、複雑な操作を要求されるゲームはもとより得意ではない。そこも“ハンディキャップ”となった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ここまで極めて個人的な事情を述べてきたのは、べつに「９か月かかった」ことの言い訳をしたかったからではない。稚拙なプレイも他人に責められる所業ではあるまい。「なぜ９か月かかったのか」を問題にしたいのではなく、「なぜ９か月も飽きずにプレイしつづけられたのか」。その謎に迫るための布石を打ちたかったのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">死闘に倒れても<span class="a_break">ぼくは闘志を燃やす</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">世のなかには〈パレートの法則〉と呼ばれるものがあると小耳にはさんだ。「80：20の法則」とも言うらしい。「売上の８割は２割の顧客が生み出している」とか「収益の８割は２割の商品から得ている」といった例を挙げられるそうだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ぼくの『Stellar Blade』のプレイを〈パレートの法則〉で考えるなら、「プレイ時間の８割は２割の敵キャラクターとの戦闘に費やした」といえるだろう。実際に計測したわけではないので正確な数値ではないが、体感的にはあてはまる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">いまから振り返ってみると、『Stellar Blade』の序盤はともかく、終盤に登場する敵を１体倒すのに１か月ほどかかった。そんな感覚がある。おそらく１体の敵に100回以上バトルを挑んだのではないか。つまり100回敗北しながらも途中で挫折することなくプレイしつづけた。何度たおされようと不屈の精神で立ち上がったのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">なぜそこまで“傷つき”ながらも、闘志を燃やしつづけることができたのか？　その答えに『Stellar Blade』の真髄が隠されている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">答えを言葉にするのはたやすい。「面白いから」。この一言に尽きる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">プレイキャラクターである〈イヴ〉は、巨大な<ruby>刃<rt>ブレード</rt></ruby>を手に敵を斬り刻んでいく。そのしなやかで洗練された立ち居振る舞いにプレイヤーは魅了されるとともに爽快感すなわち生理的な快楽をおぼえる。プレイヤーの実力がおよばず、たとえ敗北することになったとしても、それまで味わった「快楽」は帳消しにはならず、再びアクションの醍醐味を味わおうとコントローラーを握りつづける。</p>



<p class="wp-block-paragraph">プレイヤーの意欲にかかわらず何度もゲームオーバーの憂き目を見る。しかしながら、少しずつではあるが着実にゲームは進展していく。敗北を喫したとしても、前回よりは敵にダメージを与えている。爪痕は残せている。武器が強くなかったからでもパラメーターを操作したからでもない。成長したからだ。それはプレイヤーの成長であると同時に〈イヴ〉の成長でもある。ゲームの仕様として用意されたパワーアップではないからこそ悦びは大きい。そこに「闘志を燃やしつづけることができた」理由がある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">課題がちょっとずつ解決していく、目標達成に徐々に近づいていく感じ。『Stellar Blade』のバトルは、仕事や日常生活ではなかなか味わえない至福の時間だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">こんなふうに、『Stellar Blade』をプレイすることは人生における数少ない幸福な営みのひとつといえるのだが、一方で悲観的な真実もある。最後にその点に触れよう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ぼくは『Stellar Blade』を<span class="a_break">十分に満喫したとはいえない</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">先に「プレイ時間の８割は２割の敵キャラクターとの戦闘に費やした」と述べた。つまり、９か月間という時間のほとんどは強敵とのバトルだった。戦闘に勝利することを最優先の課題としていたため、ストーリーはほとんど把握していない。ということは、本作の世界を十分に満喫したとはいえない。これはぼくにとって「悲観的な真実」だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ほかにもぼくたちプレイヤーを魅了する要素が『Stellar Blade』にはたくさんある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">たとえば、フィールドを探索する合間にちょっと耳を澄ましてみると、魅惑的な音楽が流れているのに気づく。モンスターのような存在がはびこる場所でけっして気を抜いてはいけない局面にも、癒し系（チル）のBGMが奏でられていたりする。そのミスマッチの妙。</p>



<p class="wp-block-paragraph">いや、探索中だけではない。戦闘中の音楽も注目に値する。とくにクライマックスの強敵であり、まさに１か月も刃を交えた〈レイヴン〉のテーマ曲には度肝を抜かれた。緊張感が最大限に高まるなかでウィスパーボイスのボーカル、失敗の許されぬ重大な場面なのに肩透かしのような演奏。だが、そんなBGMがプレイヤーの心境にしっかりと合致する。</p>



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<div style="height:35px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p class="wp-block-paragraph">『Stellar Blade』の舞台はポストアポカリプスの世界とおぼしい。ヒトに襲いかかる敵を排除することを求められているのだから、けっして安住の地でないのはたしかだ。にもかかわらず、「この世界に留まっていたい」と思わせるほど魅力にあふれている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作の世界はプレイヤーの住む現実世界から見て“近未来”のような様相を呈している。ガジェット類は超文明のテクノロジーが使われている。洗練されたデザインは、そのままゲームとしてのUI（ユーザーインターフェイス）の卓越性にも通じ、最先端のアートに触れている感覚がプレイヤーを悦ばせる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">なによりもプレイキャラクター〈イヴ〉の美麗な容姿には目を見張るものがある。徹底的に醜く造形された敵キャラクターとは対照的に、〈イヴ〉は美のイデアを具現化したかのよう。どんな難局にも動揺することなく凛とした態度で臨む姿も美しい<sup data-fn="89c1a454-8541-42e8-bf4b-9718232d268a" class="fn"><a href="#89c1a454-8541-42e8-bf4b-9718232d268a" id="89c1a454-8541-42e8-bf4b-9718232d268a-link">1</a></sup>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">こういった『Stellar Blade』が紡ぎ出す世界にもっと積極的に浸るべきだったが、この９か月ではそれは叶わなかった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">近年、ぼくは傑作と評価できるゲームに数多く出会ってはいる。長年の経験から、ゲーム選びに失敗することはない。どんな作品なら自分は満足するかを熟知しているからだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">数々の傑作をプレイしてきた自負はあっても、『Stellar Blade』のプレイは格別だった。ここ10年を振り返っても他に本作に匹敵するゲームは思い浮かばない。たとえ「十分に満喫したとはいえない」としてもだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そう、『Stellar Blade』をプレイした９か月間は10年に一度にあるかないかの至高のゲーム体験となったのだ。</p>



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<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>©2024 SHIFT UP Corporation. All rights reserved. Published by Sony Interactive Entertainment Inc.</small></span></p>


<ol class="wp-block-footnotes"><li id="89c1a454-8541-42e8-bf4b-9718232d268a">実際は「凛としている」のではなく「感情がない」のだと思われるが、プレイヤーの抱く印象という文脈では本質は変わらない。 <a href="#89c1a454-8541-42e8-bf4b-9718232d268a-link" aria-label="脚注参照1にジャンプ"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/17.0.2/72x72/21a9.png" alt="↩" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />︎</a></li></ol>]]></content:encoded>
					
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		<title>『SILENT HILL 2』リメイク版であなたの悪夢が現実になる</title>
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		<dc:creator><![CDATA[夜見野レイ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 21 Mar 2025 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ポッドキャスト]]></category>
		<category><![CDATA[ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[ホラーゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
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					<description><![CDATA[『SILENT HILL 2（サイレントヒル２）』リメイク版は、画と音がよくなった“だけ”。しかし、制作陣のこの創作姿勢が本作を大傑作に仕立て上げた。単純かつ実直なリメイクは、どんな恐怖を私たちにもたらすのか？　本作の奥 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph"><strong>『SILENT HILL 2</strong>（<strong>サイレントヒル２）』リメイク版</strong>は、画と音がよくなった“だけ”。しかし、制作陣のこの創作姿勢が本作を大傑作に仕立て上げた。単純かつ実直なリメイクは、どんな恐怖を私たちにもたらすのか？　本作の奥にある真の恐ろしさを解き明かす。11分間であなたのホラー体験は大きく変わる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">［ほぼネタバレなし。ゲームをプレイする前でも安心です］</p>



<iframe title="Spotify Embed: #03 『SILENT HILL 2』リメイク版であなたの悪夢が現実になる" style="border-radius: 12px" width="100%" height="152" frameborder="0" allowfullscreen allow="autoplay; clipboard-write; encrypted-media; fullscreen; picture-in-picture" loading="lazy" src="https://open.spotify.com/embed/episode/6EomoRuEZD0GEy3qu9svcp?si=f90651fdebeb40de&#038;utm_source=oembed"></iframe>



<h2 class="wp-block-heading">映像や音がよくなった“だけ”<span class="a_break">だが……</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">本作『サイレントヒル２』リメイク版をより深く味わうためのヒントは「なぜただのリメイクがこんなに私たちを惹きつけるのか」という謎の答えにある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「ただのリメイク」と書いたが、もちろん軽んじているわけではない。むしろそこに本作の卓越性があると考えている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作は、ご存じのとおり、PlayStation2（PS2）のソフトとして2001年に発売されたオリジナル版のリメイクだ。リメイク版の本作をプレイすればわかるとおり、（ちょっとネタバレになるが）登場人物や舞台となる街、物語にはほとんど変更が加えられていない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もちろん、建物の間取りや謎解きなど、細かい部分に相違点はある。だから、新作としてのゲーム体験は損なわれない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">敵キャラクターも、「またお会いしましたね」というヤツばかりで、（私が記憶する限り）新顔はいなかった。敵と遭遇しても「お前のこと知ってるぞ」などと強がることができた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、じつはここに大きな落とし穴がある。くわしくは後ほど述べよう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ようするに、PS２のゲームがPS5のゲームになったことで、映像や音が強化された、よくなった“だけ”といえる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかしながら、その点が本作の魅力を探るうえではきわめて重要だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">映像や音の質が向上したことで</p>



<p class="wp-block-paragraph">【悪夢が現実になる】</p>



<p class="wp-block-paragraph">が実現された。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ここが、このリメイク版のキーポイントとなる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「あいまいな眠り」から<span class="a_break">目覚めてしまう</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">【悪夢が現実になる】とはどういうことか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">〈サイレントヒル〉シリーズは、まるで夢の中をさまよっているような感覚を覚えるゲームといえる。もちろん、虚構の世界を歩き回るのがゲームなのだから、どんな作品も「夢の中にいる」ようなものだが、〈サイレントヒル〉シリーズは、物語の設定上、「夢」がひとつのモチーフになっているように思う（すべてのシリーズ作品ではないが、『１』〜『３』あたりまではあてはまるのではないか）。</p>



<p class="wp-block-paragraph">夢の中とは、「あいまいな眠りの中で」サイレントヒルの街を歩き回るということだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「あいまい」は、「はっきりしない」「現実感がない」を意味するが、それはPS2の表現力に関係していた。PS2が稼働していた当時は最新の表現力を誇るゲーム機であったが、当然ながら現代のPS5と比べれば見劣りする。当時はリアルであっても、いまから振り返れば、やはり「あいまいな眠り」のような表現であったといえる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方で、リメイク版の本作はどうか。</p>



<p class="wp-block-paragraph">PS5によって、「あいまいな眠り」から起こされ覚醒し、強い現実感をもってサイレントヒルをさまようことになる。プレイヤーはほんとうにサイレントヒルという恐るべき街に放り出されたような錯覚をおぼえるのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">悪夢が現実になるという恐怖</h2>



<p class="wp-block-paragraph">私が【悪夢が現実になる】感覚をはっきりと自覚したのは、ゲームの序盤のアパートで、なにか仕掛けを動かしたとき。突然ガシャンと鉄格子がおりてきて、退路を絶たれ、強敵に迫られた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">その「ガシャン」という音で、「あ、これは夢じゃない、“現実”なんだ」と目が覚めた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「今ごろ気づいたのか？」と言われそうだが、もちろん、そこに至るまでにも、ゲームの序盤でトイレから出て、霧の立ちこめる森を歩きながら、PS5の卓越したグラフィックとサウンドでリアルな世界を体験してはいた。「おお、建物がリアルだな」とか「風の音の臨場感がすばらしい」などと思ってはいた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ただ、そんなふうに言語化できるのは、「リアル」「すばらしい」を理性でとらえてしまっているからだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">理性ではなく感覚として実感したのは、個人的にはあのアパートの鉄格子だった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">さて、先ほど「映像や音が強化された、よくなった“だけ”」と述べた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">アパートのぼろぼろになった壁や床、錆びついた鉄柵、病院の血まみれのシーツだか布だかで飾られた病室など、PS2のオリジナル版では、それらは「あいまいな眠りの中」に存在していたものだった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方で、PS5の本作では、まさに目の前に実在するものとして迫ってくる。自分は実際にアパートや病院にいて、錆や血にまみれたモノを目にしている、という感覚を覚える。</p>



<p class="wp-block-paragraph">PS2ではあくまで眠りの中にあった存在が、PS5では夢ではなく現実のものとして迫ってくる。突きつけられる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">これはまさに【悪夢が現実になる】という感覚、すなわち〈恐怖〉である。</p>



<h2 class="wp-block-heading">オリジナルとリメイクの<span class="a_break">ただひとつの本質的な違い</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">先ほど、細かい部分はともかく、登場キャラクターや物語にはほとんど変更が加えられていない、と述べた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、本質的な違いが１点だけある。そして、その１点がとてつもなく重要なのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それは、主人公（プレイキャラクター）のアクションに〈回避（よける）〉が加わったこと。</p>



<p class="wp-block-paragraph">これは、一見すると、ほんの小さな変更点のようにも思える。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「敵の攻撃をよけることができれば、便利でしょ？　うれしいでしょ？」といった、このゲームの制作者からのささやかなプレゼントというわけではない。「初心者もお手軽にプレイできる親切設計」といったシロモノではまったくないのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そこを勘違いすると、とんでもないしっぺ返しを食らい、恐怖のどん底に落とされる。実際にゲームをプレイすれば、自分の甘さを悔いることになる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">〈回避〉は親切設計ではなく、むしろ逆。〈回避〉をしないと、敵に太刀打ちできない。言い換えると、PS2版とは比べものにならないほど、敵が強くなっているということだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">敵に出会ったとき、PS2版をプレイしていれば、「おまえのこと知ってるぞ」と強がれる、と当初は思っていた。しかし、それはとんでもない思い上がりだったのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">（少しネタバレだが）知っている敵でも攻撃方法が違っている。だから、意表を突かれて早々にゲームオーバーになってしまう。「なんだろう、攻撃方法を変えるのやめてもらっていいですか？」と頼みたくなる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">PS2版は、ジャンルとしてはアクションアドベンチャーで、けっして難しいゲームではない。怖いゲームであっても、難しくはなかった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">でも、本作PS5版は、アクションの要素が高められ、難所を易々と突破できないようにつくられている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">私たちがリメイク版の敵に<span class="a_break">恐怖する理由</span></h2>



<p class="wp-block-paragraph">敵が強い。これはある種の恐怖をもたらす。敵が強いのは、強烈な〈殺意〉をもって、プレイヤーに迫ってきていることになるからだ。ゲームを先に進められなくなるから「怖い」のではなく、この〈殺意〉の強さに私たちは恐怖を感じる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そして、（ここからネタバレしないように注意が必要なのだが）なぜ敵はそれほどまでの〈殺意〉をもっているのか。なぜ主人公（プレイヤー）はこんな目に遭わなければいけないのか。</p>



<p class="wp-block-paragraph">PS2版をクリアしていれば、その答えはすでに知っているだろうし、プレイしていなくても、PS5版の本作をクリアすれば、それはわかる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかしながら、〈殺意〉の正体は、PS2版では「あいまいな眠りの中」の「悪夢」すなわち「夢」で片づけることができた。「あくまでこれは夢」と自分をごまかせた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、PS5は夢ではなく「現実」だから、ごまかせない。〈殺意〉にしっかり向き合わなければならない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">このリメイク版は、「ただのリメイク」でありながらも、新たな恐怖、他のゲームとは一味ちがうホラー体験を得られる、否応無しに体験させられてしまう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「なぜただのリメイクがこんなに私たちを惹きつけるのか」と冒頭で謎を示した。</p>



<p class="wp-block-paragraph">【悪夢が現実になる】ことによって、〈殺意〉が夢ではなく現実のものとなるから。それが謎の答えとなる。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>©Konami Digital Entertainment</small></span></p>



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		<title>『バイオハザード RE:4』の戦術性に隠された“ドス黒い感情”とは？</title>
		<link>https://gyahunkoubou.com/biohazard-re4.html</link>
					<comments>https://gyahunkoubou.com/biohazard-re4.html#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[夜見野レイ]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 22 Jul 2023 09:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[バイオハザード]]></category>
		<category><![CDATA[ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[ホラーゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
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					<description><![CDATA[『バイオハザード RE:4』は、『RE:2』や『RE:3』よりもおもしろいと感じた。 なぜ本作『RE:4』の出来栄えは他の２作よりもよかったのか？　いや、な・ぜ・私・は・『・R・E・:・4・』・を・お・も・し・ろ・い・と [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph">『<strong>バイオハザード RE:4</strong>』は、『RE:2』や『RE:3』よりもおもしろいと感じた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">なぜ本作『RE:4』の出来栄えは他の２作よりもよかったのか？　いや、<ruby>な<rt>・</rt>ぜ<rt>・</rt>私<rt>・</rt>は<rt>・</rt>『<rt>・</rt>R<rt>・</rt>E<rt>・</rt>:<rt>・</rt>4<rt>・</rt>』<rt>・</rt>を<rt>・</rt>お<rt>・</rt>も<rt>・</rt>し<rt>・</rt>ろ<rt>・</rt>い<rt>・</rt>と<rt>・</rt>感<rt>・</rt>じ<rt>・</rt>た<rt>・</rt>の<rt>・</rt>か<rt>・</rt>？<rt>・</rt></ruby></p>



<p class="wp-block-paragraph">今回はその謎を解きあかす“思索の旅”に出ようと思う。</p>



<h2 class="wp-block-heading">『バイオハザード RE:4』は「怖い」とか「難しい」ではなく「おもしろい」</h2>



<p class="wp-block-paragraph">〈バイオハザード RE〉シリーズに対する私の向きあいかたはこうだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">最新のゲームとはいえ、リメイク作であり、つまりは原作を遊んだ経験があるわけだから、とりあえずは昔と今のちがいを愉しむ。昔と比べて〈世界〉は鮮明かつ深みをもって構築されているだろうから、より高度なゲーム体験を堪能する。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ゲームの目的は何者かによって<ruby>拐<rt>かどわ</rt></ruby>かされた大統領の娘を救い出すことだが、物語が始まる前から彼女の居場所を私は知っている。最初に訪れる村では住民たちが自分を暴力的な方法で出迎えてくれることもわかっている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">未知なるものへの期待や不安ではなく、既知への憧憬。それが〈RE〉シリーズをプレイする際に持つべき心構えである——というのが永年にわたるゲーマー人生の経験から導き出された結論だった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">実際にプレイをスタートし、現地の警官の案内で最初の村に足を踏み入れる。“昔”とは少しばかり様子が異なっており、１人目の村人のふるまいや、警官たちの行く末もちがっている。そこにいささか不安をおぼえ緊張もするが、恐怖を感じるほどではない。予期していなかったとしても想定外ではないからだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">〈世界〉は再構築されているものの、イチから建てなおしたのではなく、いわばリノベーション。内装に手が加えられているだけだ。面影はあちらこちらに残っているから、安心感すらおぼえる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">このまま不安感と緊張感と安心感がほどよくブレンドされた味わいを満喫すればいい。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そう思っていたのだが……。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「ん？　なんかちがう!?」</p>



<p class="wp-block-paragraph">最初に違和感をおぼえたのは、娘を助け出したあと、村人たちに取り囲まれ小屋に立てこもる局面だった。“昔”もここは難所であり、覚悟して臨んでいた。実際、何度かゲームオーバーになったが、なかなか先に進めないことに違和感があったわけではない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「おもしろい……だと?」</p>



<p class="wp-block-paragraph">「怖い」とか「難しい」ではなく「おもしろい」。意外な感情が強くわきあがってきたのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="script">「いいことじゃないか。ゲームなんだから」</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">たしかに。ゲームがおもしろい。これ以上の悦びがあるだろうか。本作を選んだ私は正しかった。なけなしのお金で本作を買い、貴重な時間をプレイに費やす。その価値があったのだ。まさに人生の勝利。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もしも私がふつうのゲーマーだったなら「万事OK」「首尾は上々」といったところだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、私はゲームの感想文を40年近く書きなぐっている“異端児”。理解しがたい感情の正体を突きとめねば、平穏に生きてはいけない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『バイオハザード RE:4』はなぜおもしろいのか。その理由を追究せずに、本作のレビューを終えることはできないのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">『バイオハザード RE:4』の魅力は〈戦術性〉の高さ</h2>



<p class="wp-block-paragraph">本作には、ところどころ難所が設けられており、一回のプレイでは突破できない局面がある。もちろん、これはアクション・シューティングとしては王道のつくりだ。というより、まったく苦労もなしにプレイできてしまうようなら、歯ごたえがなく、「おもしろい」とは思えないだろう。難所そのものは、それこそ『RE:2』や『RE:3』にも見受けられる。だから、そこが肝心なのではない。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="script">「じゃあ『RE:4』はなにがちがうの？」</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">本作は他の２作とは異なり、闇雲にプレイしていてはクリアできない。いいかえれば、『RE:2』や『RE:3』は何度か挑戦しなおせば突破できる。敵の攻撃パターンがなんとなくわかれば、活路は見出せるからだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方、『RE:4』は「なにも考えずに攻撃していると敵に太刀打ちできない」ことに気づく。つまり、「しっかり戦術を立ててプレイしないとクリアできない」のだ。敵の攻撃パターンをつかんでも、それだけでは難関を突破することには結びつかない。ようするに『RE:4』は「〈戦術性〉が高いゲーム」といえる。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="script">「なんで〈戦術性〉が高いとおもしろいんだろう？」</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">そこだ。そこに本作の真髄がある。〈戦術性〉に気づく前、私は難所を次のように乗り越えようとした。</p>



<p class="wp-block-paragraph">無数の敵の猛攻をショットガンで蹴散らしたり、三方が壁に囲まれた場所に陣取り狙い撃ちしようとしたりしたのだ。原作ではこのやりかたが通用したし、他のゲームでも盤石な攻撃法だろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ところが、本作ではダメ。あっさり返り討ちにされてしまう。途中で、この戦法は効果的でないことに気がついた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ハンドガンで一体ずつ丁寧に<ruby>捌<rt>さば</rt></ruby>いていくほうが生存率は高い。「敵をしっかり狙って撃つ」という、王道の戦いかたこそがもっとも有効だったのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">安直にショットガンで敵をまとめて葬ろうとしたり、有利な場所に逃げこんで手軽に撃退しようとするようなマネは、〈戦術性〉が高いとはいえない。本作のゲームデザインは、そんな“ズル”を許さないのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">状況を的確に見極め、愚直に行動して、道を切り拓いていく。すると、努力が実る達成感、思惑が当たる爽快感を得られる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それこそが『RE:4』の魅力だと私は考えている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">敵意を持って襲いかかる相手を撃ち負かすという“快楽”</h2>



<p class="wp-block-paragraph">『バイオハザード RE:4』のおもしろさの秘密は〈戦術性〉にある。そこまでわかれば十分だったかもしれない。しかし、なにかを見落としている気がする。たとえるなら、せっかく鍵を拾ったのに宝箱を開けないまま先に進んでしまったような“やり残し感”。</p>



<p class="wp-block-paragraph">モヤモヤした気持ちを解消するヒントは、それぞれに登場する〈敵〉にありそうだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『RE:2』『RE:3』の敵はゾンビ。『RE:4』はガナードだ。両者のちがいはどこにあるのか？　それは〈敵意〉の有無ではないかと思う。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ゾンビはプレイヤーに襲いかかってきても、そこに敵意はないように思える。というより、ゾンビは“死者”であり、感情を持っているようには見えない。一方、ガナードは、ふつうの人間ではないとはいえ、理性や感情は残っていると想像できる。したがって、プレイヤーを殺そうとする行動に敵意や殺意を感じる<small>（設定上は何者かに操られてはいるのだが）</small>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">敵意を持たないゾンビを撃ちたおしても、縁日の射撃ゲームで的に弾を当てるのとおなじで、それほどカタルシスは得られない。一方で、敵意を剥き出しにして襲いかかるガナードを倒せば、「返り討ちにしてやったぜ」というドス黒い快楽をおぼえる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作が『RE:2』や『RE:3』よりもおもしろいと感じたほんとうの理由はそこにある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作の表面にある〈戦術性〉という皮を一枚はがしてみると、裏側にはプレイヤーの非人道的・反倫理的な負の感情が見出せてしまう。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="script">「『おもしろい』と感じたのは間違いだったのか?」</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">わからん。わからなくなってきた。“正当防衛”とはいえ、嬉々として銃を向け、あまつさえ撃ち殺してしまったことは事実。相手は理性や感情を持った人間なのに……。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作の主人公とヒロインの体に寄生虫が巣くったように、いつしかプレイヤーにはゲームを通して忌むべき感情が注入されていく。物語の終盤、主人公たちの寄生虫は無事に取り除かれるが、私たちはドス黒い感情という“寄生虫”を宿したままゲームを終える。</p>



<p class="wp-block-paragraph">その真実に気づいてしまったことで、「おもしろい」ではなく「怖い」という感情がわきあがる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">私の平穏な生活は遠のいてしまったようだ……。</p>



<p class="has-vivid-red-color has-text-color"><span class="cap"><small><i class="fas fa-exclamation-triangle"></i> 動画には暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています。</small></span></p>



<figure class="wp-block-video"><video height="1080" style="aspect-ratio: 1920 / 1080;" width="1920" controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE-4_movie-poster.png" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE-4.mp4"></video></figure>


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      <div class="meta"><p class="date">2019.03.09</p><p class="cardlink_timestamp modified_date">2026.06.28</p></div>
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       <a href="https://gyahunkoubou.com/biohazard-re2.html">『バイオハザード RE:2』レビュー：アンブレラ社製〈ゾンビ〉に新たな真実が発覚!?</a>
      </div>
     </div>
     <p class="desc"><span>〈ラクーンシティ〉を訪れるのは、この『バイオハザード RE:2』で４度目になる。『バイオハザード２』『バイオハザード３』『バイオハザード ...</span></p>
    </div>
   </div>



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       <a href="https://gyahunkoubou.com/biohazard-re3.html">【バイオハザード RE:3】ジル（プロ）とレオン（素人）をくらべれば本作はもっと楽しくなる</a>
      </div>
     </div>
     <p class="desc"><span>『バイオハザード RE:3』と前作『バイオハザード RE:2』は、なにがちがうか？　前作の主人公はレオンとクレア（一部エイダ）、本作はジル...</span></p>
    </div>
   </div>




<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>©CAPCOM CO., LTD. 2005, 2023 ALL RIGHTS RESERVED.</small></span></p>



<p><i class="far fa-list-alt"></i> <a href="https://gyahunkoubou.com/category/biohazard">〈バイオハザード〉のレビュー一覧</a></p>
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		<title>『The Last of Us Part II』は前作以上の傑作だからプレイしたくない</title>
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		<dc:creator><![CDATA[夜見野レイ]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 19 Jun 2021 00:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[ホラーゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
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					<description><![CDATA[『The Last of Us Part II』には、前作にはなかった〈仕掛け〉がほどこされている。といっても、目新しいシステムではない。最近レビューしたゲームなどにも取り入れられているものだ。 しかしながら、ありふれた [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph">『<strong>The Last of Us Part II</strong>』には、前作にはなかった〈仕掛け〉がほどこされている。といっても、目新しいシステムではない。<a rel="noreferrer noopener" href="https://gyahunkoubou.com/biohazard-re3.html" target="_blank">最近レビューしたゲーム</a>などにも取り入れられているものだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかしながら、ありふれたゲームシステムにもかかわらず、これまでにないゲーム体験をプレイヤーは味わうことができる——いや、体験させられてしまう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">今回は、制作陣によって巧妙に仕組まれたこの〈仕掛け〉について考察しながら、本作の魅力を探っていこう。</p>



<p class="has-vivid-red-color has-text-color wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>ここで〈仕掛け〉と呼んでいるゲームシステムがどんなものであるかは、すでに広く知られている。それでも、ネタバレ（＝未プレイの人のたのしみを奪う情報公開）を避けるべきだと考えるので、〈仕掛け〉の詳細は語らない。なお、〈仕掛け〉について公式サイトでは触れられていない。やはりプレイ前にこの〈仕掛け〉を知ってしまうと、興が削がれると見なしているようだ。</small></span></p>



<h2 class="wp-block-heading">ゲームのなかで人を殺めることは許されるか？</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/the-last-of-us-part-ii_video-01_poster.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/the-last-of-us-part-ii_video-01.mp4"></video></figure>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p class="wp-block-paragraph">前作『The Last of Us』をプレイしながら違和感を覚えた部分がある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それは人間を撃ったり殴ったりしなければならないことだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「感染者」と呼ばれるバケモノを撃退していく。これは問題ない。元は人間だったとはいえ、すでに変わり果てた姿となっており、銃を向けることに躊躇はなかった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方で、まだ感染していないふつうの人間も登場し、彼ら・彼女らも手にかけなければならない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">これが引っかかった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もちろん、そもそも相手は敵だ。自分が攻撃しなければ容赦なく襲われて、下手をすれば命を落とす。ゲームオーバーとなり先には進めない。ふつうの人間とはいえ、相手を<ruby>殺<rt>あや</rt></ruby>めることがプレイヤーに求められている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ゲームの舞台は、「感染者」がはびこり社会秩序が崩壊した弱肉強食の世界。人を殺めたとしても、主人公たちが法的な責任を問われることはない。責任を問う機関がすでに存在しないのだから。</p>



<p class="wp-block-paragraph">だから、<ruby>殺<rt>や</rt></ruby>ってもいい。それはアタマでは理解している。けれど、ココロがブレーキをかけるのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「虚構の世界とはいえ、人殺しをさせるゲームはけしからん！」などと主張したいわけじゃない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">たとえば、本作とおなじノーティドッグ社のつくった『アンチャーテッド』シリーズ。やはり銃などで敵を排除していく局面がある。「排除」とはすなわち「殺し」だ。だが、そこに葛藤は生まれなかった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">たとえるなら、縁日の射的ゲームで、人の姿が描かれた<ruby>的<rt>まと</rt></ruby>に弾を当てる。的に描かれた人に対して「撃ったら痛いかな」「死ぬかもしれない」「残された家族はどうなる？」などと考えないのとおなじだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『アンチャーテッド』なら平気なのに、『The Last of Us』では悩むのはなぜか？　『The Last of Us』が真正面から〈生〉や〈死〉に向き合っているゲームだからだろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それでも、前作は「人を殺す」ことに対して無自覚であったように思う。「しょせんはゲームのなかの世界」「殺らなければ殺られる弱肉強食の世界」という“言い訳”によってプレイヤーのココロの問題が解決される。そんなふうに制作陣は考えていたのだろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">だが、それは詭弁。本質をはぐらかす愚行——そんな反省があったかどうかはわからない。<strong>あろうことか、前作で棚上げにしていた「ゲーム内殺人」。本作ではそこにスポットを当ててきた。</strong>そうすることで、プレイヤーのココロを巧みにコントロールしようとしてきたのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そこが、本作の魅力を読みとく最大のポイントとなる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「これはゲームだから」はプレイヤーの自己欺瞞</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/the-last-of-us-part-ii_video-02_poster.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/the-last-of-us-part-ii_video-02.mp4"></video></figure>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p class="wp-block-paragraph">本作『The Last of Us Part II』のテーマが「復讐」であることはよく知られている。「復讐」とは、とどのつまり「殺人」だ。「復讐」というお題目を設定することによって、前作のような「ゲーム内殺人」の問題、それによって生まれるプレイヤーのココロの葛藤を解決している——と、当初は思った。あながち的外れでもない。そういう意図もあるのだろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかしながら、制作陣の本意はそこにはない。そのことがあきらかになるのは、本作の中盤だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ここで、冒頭で述べた〈仕掛け〉が真価を発揮する。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>これまで主人公の行なってきた“蛮行”に、プレイヤーはあらためて目を向けざるを得なくなる</strong>のだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作が映画や小説であったならば、どれほどよかっただろう。まだ救いがある。なぜなら、“蛮行”であろうとそうでなかろうと、あくまで虚構の世界のキャラクターが“勝手に”やったことだからだ。表現の受け手が主人公に共感したり、あるいは反感を持ったりすることはあっても、しょせんは他人事にすぎない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">だが、本作はゲーム。主人公の行ないのすべてはプレイヤーの操作による結果だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「ゲームの仕様だから」「そうしなければゲームが進まないのだ」などと開きなおることはできる。しかし、それは大いなる欺瞞であるとすぐに自覚する。責めているのはほかの誰でもない自分自身だ。自分に対して申し開きをするしかない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">押し寄せる後悔の念。自分ではどうすることもできない動揺。自分自身に対する“言い訳”は、かき消されていく。いくら言い繕っても、虚しさしか生まれない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">まさしく映画や小説では味わうことのできないゲームならではの体験。しかも、こんな目に遭わされたゲームは過去にも存在しなかった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「ゲーム内殺人」にプレイヤーの意識を向けさせるため、ムービーのセリフや劇中で手に入る文書を利用する方法もあった。本作の制作陣はそうしなかった。「ゲーム内殺人」になにか道徳的な示唆を与えようとしているわけではない。「ゲーム内殺人」が善いか悪いかを問うているわけではない。プレイヤーを<ruby>咎<rt>とが</rt></ruby>めようとしているわけではないからだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">あくまでプレイヤーにまったく新しいゲーム体験を提供することが至上の目的。だからこそ、セリフを聞かせたり資料を読ませたりするのではなく、実際にプレイヤーの手を汚させたのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">『The Last of Us Part II』はホラーゲームなのか？</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/the-last-of-us-part-ii_video-03_poster.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/the-last-of-us-part-ii_video-03.mp4"></video></figure>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p class="wp-block-paragraph">本作のジャンルはなんだろう？　ホラー好きがプレイしそうなゲームなので、「ホラー」に分類してもよさそうだが、公式では「その他」となっている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">前述のように、新しいゲーム体験を提供しているのだから、「ホラー」の枠にはおさまらないのはたしかだ。あるいは、ゲームのジャンルなんか制作陣は「どうでもいい」と考えているのかもしれない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">プレイヤーにとっては、ゲームのジャンルは重要だ。ゲームを購入する際の判断基準になるし、どういう気持ちでプレイすればよいか、参考にもしたいからだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作をプレイすると、ココロになにが生まれるか？　恐怖？　なるほど「感染者」と対峙する際は、たしかに恐怖を覚える。その意味では、「ホラー」のレッテルを貼ってもいいのかもしれない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ただし、「感染者」がおよぼす恐怖は限定的だ。有名なゾンビゲームなどに慣れ親しんできた猛者ならば、そこまで脅威ではない、と虚勢を張ることはできる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">むしろ本作のエッセンスとなるのは、「殺人」によって生まれる後悔の念。後味の悪さ。なんともいえぬ不条理。プレイヤーのココロの生まれるのは、そういったものだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そんなマイナスの感情を引き出され、本作のプレイヤーは困惑する。戸惑い、苦悩する。人によっては受け入れられないかもしれない。快楽を求めてゲームをプレイしているはずなのに、不快感を催すのだから。その不快感を“攻撃”に転化させる人もいるだろう。たとえば、ゲームに低評価を下す。自分が不快な想いをしているのは、ゲームの出来が悪いせいだ。そう考えないとココロの平穏を保てない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">いつしか、ゲームに対する悪意ある評価は、本作の主人公が抱いた「復讐心」と奇妙な相似形を描いていることに気づかされる。ココロの平穏を得る口実としての「復讐心」と「攻撃心」。ゲームのキャラクターとプレイヤーのココロは見事に融合していく。これこそがゲームならでは。映画や小説では、ここまで虚構の世界の住人と表現の受け手のココロが融合することはない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作を「ホラー」に分類することで、われわれは「ホラー」の真の意味を知ることになる。「ホラー」ゲームとは</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>〈現実世界で忌避したい感情を否応なしに擬似体験させられるゲーム〉</strong></p>



<p class="wp-block-paragraph">なのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">作品が酷評されるリスクを冒してまで、本作の制作陣は新しいゲーム体験を提供することにこだわった。「新しい」という意味で、本作のジャンルは「その他」。一方で、プレイヤーにマイナスの感情を覚えさせる点で、本作はやはり「ホラー」でもある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作をプレイして生まれる“不快感”は、あまりに出来がよすぎることによるもの。前作以上の傑作だからこそ、「これ以上プレイしたくない」と思ってしまうわけだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><small>©2020 Sony Interactive Entertainment LLC. Created and developed by Naughty Dog, LLC.</small></p>
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		<title>ゲーム実況姉妹がカフェを開いちゃった理由【インタビュー：鼻炎姉妹】</title>
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		<dc:creator><![CDATA[ぎゃふん工房（米田政行）]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 06 Nov 2020 22:00:57 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ホラーゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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					<description><![CDATA[鼻び炎えん姉し妹まいの姉Chieさんと妹Tomomiさんは、ニコニコ動画で10年以上にわたりホラーゲームの実況をしている。 姉妹は今年7月、自分たちの〈好き〉を詰めこんだカフェ〈C4andT（シーフォーアンドティー）〉を [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph"><ruby><span class="question"><strong>鼻</strong></span><rt>び</rt><span class="question"><strong>炎</strong></span><rt>えん</rt><span class="question"><strong>姉</strong></span><rt>し</rt><span class="question"><strong>妹</strong></span><rt>まい</rt></ruby><span class="question">の<strong>姉Ch</strong></span><strong>i</strong><span class="question"><strong>eさん</strong>と<strong>妹Tomomiさん</strong>は、ニコニコ動画で10年以上にわたりホラーゲームの実況をしている。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">姉妹は今年7月、<strong>自分たちの〈好き〉を詰めこんだカフェ〈C4andT<small>（シーフォーアンドティー）</small>〉をオープンした</strong>。なぜゲーム実況姉妹がお店を開いたのか。そこにどんな想いがこめられているのだろうか？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">〈好き〉を追求し人生を幸福にするヒントをいただくため、姉妹にお話を聴いた。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong><small><strong>撮影●布川航太</strong>　<a rel="noreferrer noopener" href="http://www.nunokawa.asia/" target="_blank">Kohta Nunokawa Photography</a></small></strong></p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">カフェなら〈好き〉なように空間をつくれる</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img fetchpriority="high" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-gaikan.jpg" alt="" class="wp-image-13298" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-gaikan.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-gaikan-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-gaikan-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 横須賀の閑静な住宅街にお店をかまえる〈Cafe C4andT〉。落ちついた雰囲気のなかで極上のひとときを過ごせる。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-naikan.jpg" alt="" class="wp-image-13289" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-naikan.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-naikan-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-naikan-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> こぢんまりとした空間に姉妹の〈好き〉が詰まっている。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">「こんにちは、姉です」「妹です」「「鼻炎姉妹です」」。姉妹のゲーム実況動画は、そんなお決まりのあいさつから始まる。プレイするゲームは、『バイオハザード』シリーズ、『サイコブレイク』『ラスト・オブ・アス』など、ホラー・アクションが中心だ。にもかかわらず<small>（？）</small>、<strong>動画にはつねに明るく穏やかなムードが漂い、笑いが絶えない</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そんな姉妹が〈<strong>Cafe C4andT</strong>〉をオープンしたのは神奈川県・横須賀。久里浜海岸に臨んだ静かな住宅街に立地している。実況動画とおなじように、<strong>楽しげな雰囲気のなかでケーキやコーヒー・軽食を堪能できる</strong>お店だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そもそも、<strong>なぜ姉妹はカフェを開こうと思った</strong>のか。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「ゲーム実況を楽しみながら、いつからか『姉妹でカフェをやりたいね』と話すようになっていました」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">姉妹が「カフェ」という発想にたどりついたポイントがふたつある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ひとつは、姉Chieさんは本業として保育士、妹Tomomiさんは理学療法士をしていること。ふたりは人と接するのが〈好き〉だった。<strong>カフェならそれを仕事にできる</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「私たちにモノを売ったりする才能はないけれど、カフェなら自分たちの〈好き〉なように空間をつくりながら接客もできます。それでお金も稼げたらいいなあと思ったんです」（姉Chieさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">もうひとつのポイントは、姉Chieさんが<strong>お菓子づくりを趣味としていた</strong>こと。とくに「ガトーショコラ」は、妹Tomomiさんからコトあるごとに「つくってよぉ」とせがまれるほどの腕前だった。「これをお店で出したらいいんじゃない？」という話になった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">姉妹がイメージしたのは、「定年退職したおじいさん・おばあさんが余生を送りながらやっているようなお店」<small>（姉Chieさん）</small>だったが、「若い魅力のある今なら、お客さんもたくさん来てくれるはず<small>（笑）</small>」<small>（妹Tomomiさん）</small>と考えたのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">お店に自分たちの〈好き〉を詰めこむ</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-note-book.jpg" alt="" class="wp-image-13290" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-note-book.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-note-book-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-note-book-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 姉妹のお店づくりは、カフェ営業の基本を学び、お店のコンセプトを決めるところから始まった。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-kanban.jpg" alt="" class="wp-image-13299" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-kanban.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-kanban-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-kanban-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"> <span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 自転車乗りの憩いの場にしようと、看板には自転車のフィギュアやイラストをあしらった。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-stand.jpg" alt="" class="wp-image-13297" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-stand.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-stand-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-stand-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 自転車で訪れたお客さんのためにサイクルラックもつくった。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">具体的な準備を始めたのは、いまから２年ほど前だ。<strong>姉妹はカフェの営業についてはまったくの素人</strong>。まずカフェのつくりかたを知るため一冊の本<small>（富田佐奈栄『「長続きするカフェ」のはじめ方』主婦の友社）</small>を買った。ネットで調べたりもした。そうして必要な手続きや資格取得など、やるべきことをリストアップしていった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「この本は私たちのバイブルです……でも、あんまり読んでいないから『バイブル』じゃないですね<small>（笑）</small>」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">次に、お店のコンセプトについて話し合った。ふたりが考えたのは、どうすればゲーム実況とおなじように姉妹で楽しみながらカフェを営業できるかだ。答えは簡単に出た。<strong>自分たちの〈好き〉を詰めこんだお店</strong>にすればいい。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「私たちの趣味って、あまり一般的ではないので、趣味の話をできる人がまわりにいないんです<small>（笑）</small>。動画を観てくださっている人たちと趣味を共有したいな、“オフ会”のような場所をつくりたいなあ、という想いがありました」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">お店を開く場所は、姉妹の地元である横須賀市内と決め、物件探しを始めた。うまいことに、海沿いにお気に入りが見つかった。元は韓国料理店だったところだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">なぜ海沿いが良かったのか。ふたりは『弱虫ペダル』<small>（*1）</small>の影響で自転車のツーリングが趣味になっていた。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>*1:【弱虫ペダル】『週刊少年チャンピオン』に連載中のマンガ。作者は渡辺航。高校の自転車競技部を舞台に少年たちがインターハイに向け奮闘する姿を描く。テレビアニメや劇場アニメも制作された。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">「私たちみたいな自転車乗りが、海沿いをツーリングする途中に休憩できる場所をつくりたいなあと思ったんです」（姉Chieさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">お店の近くにはフェリーのターミナルもあり「フェリーから降りた人が立ち寄れる場所」もカフェのコンセプトとした。</p>



<p class="wp-block-paragraph">カフェは趣味の延長のようなものとはいえ、営業を始めるには、いくばくかのお金が必要になる。下世話な話だが、<strong>開店資金はどうやって調達したのか</strong>聴いてみた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「じつはカフェをやろうと決める前から、『なにかやりたいね』と、漠然とした夢を持っていました。私たちには女子的な趣味はなく、ファッションにお金をかけたりしないので<small>（笑</small>）、ずっと貯金をしていたんです」（姉Chieさん）</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">お店づくりは自分たちだけでおこなう</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-logo.jpg" alt="" class="wp-image-13296" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-logo.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-logo-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-logo-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"> <span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> お店のロゴのデザインは姉妹によるもの。塗装も自分たちでおこなった。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-kanban.jpg" alt="" class="wp-image-13316" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-kanban.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-kanban-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-kanban-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"> <span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> お店の目印となる看板も姉妹の手づくりだ。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chair.jpg" alt="" class="wp-image-13291" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chair.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chair-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chair-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> イスの足には自転車のペダルをあしらった。こういった姉妹の遊び心を発見するのも楽しい。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-welcome.jpg" alt="" class="wp-image-13310" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-welcome.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-welcome-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-welcome-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 窓辺にも自転車のフィギュア。細かいところまで姉妹の〈好き〉と配慮が行きとどいている。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">コンセプトが決まり、物件が見つかると、いよいよお店づくりがスタートした。</p>



<p class="wp-block-paragraph">店名は、<strong>姉妹の〈好き〉なCycle<small>（自転車）</small>・Comic<small>（マンガ）</small>・Cinema<small>（映画）</small>・Coffee<small>（コーヒー）</small>・Tea<small>（紅茶）</small>の頭文字をとって「C4andT」</strong>と決めた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">すでにお気づきのとおり、姉Chieさんの「Ｃ」、妹Tomomiさんの「Ｔ」も店名に隠されている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そして、「C4」には「C4爆弾<small>（プラスチック爆弾）</small>」という裏の意味もこめた。ゲーム好きにはおなじみのアイテムだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「『姉妹は取りあつかい注意ですよ。大事にしてくださいね』というわけです<small>（笑）</small>」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">お店の外装や内装・ロゴなどは、写真をご覧いただければわかるとおり、おしゃれでセンスがいい。業者にコンセプトを的確に伝え、自分たちの理想どおりに仕上げてもらった――と想像していたのだが、じつは<strong>ロゴの制作も外装の塗装もすべて自分たちの手でおこなった</strong>という。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そこにどんなこだわりがあったのか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">「業者に頼むという発想がまったくありませんでした。世間知らずなんです<small>（笑）</small>」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">かわいらしい内装は、韓国料理店のものがそのまま流用できた。<strong>姉妹のお店づくりは、外装を仕立てる作業がメインとなった</strong>。お店から歩いて３分ほどのところにホームセンターがあり、ペンキなどの道具を買いそろえた。より大きな店舗のある千葉県・木更津まで車を走らせたこともある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">塗装は、どこかでやりかたを学んだり調べたりしたわけではない。ペンキの缶に記載された説明書きを見ただけ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「がんばって塗ったのに『あれ？　ムラができてる！』なんてこともよくありました<small>（笑）</small>」（姉Chieさん）</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">おなじ〈好き〉を持つお客さんが来てくれた</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chie-work.jpg" alt="" class="wp-image-13287" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chie-work.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chie-work-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chie-work-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 姉Chieさんはおもに調理を担当。お店のウリである「ガトーショコラ」を手際よく用意する。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-work.jpg" alt="" class="wp-image-13286" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-work.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-work-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-work-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 妹Tomomiさんは接客と飲み物づくりを担当。お店自慢のコーヒーを注ぐ。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chocolat.jpg" alt="" class="wp-image-13288" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chocolat.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chocolat-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chocolat-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 「ガトーショコラ」は他とは異なる食感を楽しめるお店の自信作。コーヒーの「トラジャブレンド」は市内の焙煎工場がブレンドした豆を使っている。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-gaikotu_big.jpg" alt="" class="wp-image-13425" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-gaikotu_big.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-gaikotu_big-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-gaikotu_big-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> ハロウィン月間の10月は、ガイコツがお客さんを出迎えてくれた。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-kazari.jpg" alt="" class="wp-image-13311" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-kazari.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-kazari-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-kazari-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 吊るされたミニ・ガイコツも小さいながらホラーな雰囲気を盛りあげた。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-cake_2.jpg" alt="" class="wp-image-13313" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-cake_2.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-cake_2-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi-cake_2-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> ハロウィン月間の特別メニュー「血のりガラス付きケーキ」。ガラスは飴細工なので食べられる。＊写真はC4andTご提供</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">お店づくりは着々と進み、ゴールデンウィークを開店日と決めた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ここで予想外のことが起こった。新型コロナウィルス感染症が蔓延し緊急事態宣言が出されたのだ。開店は７月まで延期することになった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">とはいえ、<strong>姉妹は気落ちすることはなかった</strong>。淡々と準備をつづけていた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「開店を延期したことで、準備の足りていないモノがわかったりしました。ショップカード<small>（営業時間などを書いた名刺サイズの案内カード）</small>も、５月の時点ではまだつくっていませんでしたし」（姉Chieさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">７月４日にプレオープン、翌週11日にはフルオープンにこぎつけ、いよいよ<strong>姉妹の〈好き〉を詰めこんだカフェが開店した</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">姉Chieさんが調理を担当、妹Tomomiさんがコーヒーなどの飲み物を用意し接客をおこなう。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>お店のイチオシは、姉Chieさんが自信を持ってつくる「ガトーショコラ」だ</strong>。一般のガトーショコラとは異なり、モチャモチャした食感を楽しめるのが特長。生クリームと絶妙なコンビネーションも魅力だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">また、コーヒーの「トラジャブレンド」もお店の自慢。横須賀の焙煎工場<a rel="noreferrer noopener" href="https://www.sukaichi.com/shop.php?tel=0468545669" target="_blank">BEANS KOOKABURRA</a>に飲みやすく焙煎してもらった豆を使い、独特の香りに加え、ほろ苦さとコクのある味わいを堪能できる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">営業日は毎週土・日曜日と祝日。姉妹は金曜日の夜からお店に泊まりこんで仕込みをする。営業開始は朝７時からと、カフェにしては早い。これは<strong>自転車乗りのお客さんがツーリングの前に腹ごしらえができるように</strong>という配慮だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「最初は６時開店にしようと思ったのですが、さすがにそれはキツイと妹に反対されました<small>（笑）</small>」（姉Chieさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">お店は順調に営業をつづけ、姉妹の予想以上に、友人や知人、そのまた知人がお店を訪れてくれた。なかには常連として足しげく通ってくれるご近所さんもいる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">当初のコンセプトどおり、<strong>自転車乗りが多く足を運んでくれた</strong>ことも姉妹を喜ばせた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「お店を宣伝するのはＳＮＳだけだったのに。あらためてＳＮＳの力を思い知りましたね」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>テーマを月ごとに決め、店内はテーマにそって飾りつけをほどこす。メニューもテーマにちなんだものに変えていく</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">８月には、ホラーゲーム『SIREN<small>（サイレン）</small>』をモチーフに、店内の装飾やメニューに“異界”の雰囲気を漂わせた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「SIRENフェアのときは、姉妹の実況動画を観ているかたが来てくださって、私たちのテンションはあがりまくりでした<small>（笑）</small>」（妹Tomomiさん）</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">姉妹なら“なにもかも”うまくいく</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chie_interview.jpg" alt="" class="wp-image-13479" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chie_interview.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chie_interview-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-chie_interview-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 姉Chieさんは、姉妹で活動することにデメリットはまったくないと断言する。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi_interview.jpg" alt="" class="wp-image-13477" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi_interview.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi_interview-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-tomomi_interview-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> 妹Tomomiさんは、姉のやりたいことを実現するために自分は盛りたて役に徹していると語る。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="683" height="1024" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-rack_2-683x1024.jpg" alt="" class="wp-image-13308" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-rack_2-683x1024.jpg 683w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-rack_2-200x300.jpg 200w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-rack_2-768x1152.jpg 768w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-rack_2.jpg 1000w" sizes="auto, (max-width: 683px) 100vw, 683px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> お店の核心ともいうべき棚。置かれるモノは毎月変わる。ハロウィン月間の棚には、ホラー好きの琴線に触れるアイテムの数々が飾られていた。</small></span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="667" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-mask.jpg" alt="" class="wp-image-13429" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-mask.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-mask-300x200.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biensimai-mask-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><i class="fa fa-arrow-circle-up"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-up</span></i> ホラー好きなら「あ！」と思わず声を出さずにはいられない“マスク”。姉妹とホラー談義を交わしたくなる。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">ゲーム実況やカフェ営業はもちろん、プライベートの旅行をするときも姉妹はいっしょだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それでも、あまり仲が良くなかった時期もあったという。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「姉が私のことを毛嫌いしていました」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">姉Chieさんが短大生、妹Tomomiさんが高校生になったころから、だんだんと姉妹の距離は近づいていったそうだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>姉Chieさんがなにかの趣味に夢中になり、それを妹Tomomiさんに“布教”する</strong>のが姉妹のスタイルだ。ニコニコ動画のゲーム実況もきっかけは姉Chieさんだった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「『弱虫ペダル』に姉がハマったときは『あなたも自転車を買いなさい』と言って買わされました<small>（笑）</small>」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">そのとき姉妹の趣味に「自転車のツーリング」が加わったわけだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>姉妹がいっしょに活動することで、やりにくかったり悩んだり</strong>しないのだろうか。ふたりは「問題はまったくない」と断言する。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「お店のロゴを考えるときも、書体とかで意見がちがったりしたことはあったんですが、たいていは妹が妥協しますね」（姉Chieさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">意見がちがうといっても、もともと趣味や感性はほぼ変わらないふたりだ。大きな食い違いは起こらない。かりに<strong>意見が衝突して嫌な感情を抱いたとしても、次の日には忘れている</strong>という。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「もともと８割ぐらいしか妹の話を聞いていないので<small>（笑）</small>」（姉Chieさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>妹Tomomiさんは、姉Chieさんのやりたいことを実現するために自分は盛りたてる役に徹している</strong>のだと語る。アイデアも姉Chieさんが出すことが多い。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それを象徴するように、今月（11月）は「姉による姉のためのフェア」が開催されている。姉Chieさんの〈好き〉な俳優マッツ=ミケルセン<small>（*2）</small>をフィーチャーしているのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>*2：【マッツ=ミケルセン】映画俳優。ジェームズ・ボンドシリーズ『007 カジノ・ロワイヤル』などに出演。ゲーム好きには、小島秀夫監督作『DEATH STRANDING』の登場キャラクターを演じていることでも知られる。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">姉妹は本業の仕事を週３日おこない、ほかの日を食材の買い出しや店内の清掃・飾りつけ、新しいメニューの開発などの時間にあてている。しかし、<strong>将来的にはカフェを本業にしたい</strong>と話す。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「いまは本業があるからなんとか成りたっていますね。でも、<strong>本業とカフェがあるから、うまくリフレッシュできている</strong>気もします」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">じつはお店の２階には「トリートメントルーム」がある。妹Tomomiさんが理学療法士としてのスキルを活かし、<strong>ボディケアをほどこすサービス</strong>を来年の春ごろから少しずつ始める予定だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「ボディケアがおわったあと軽食を楽しんでリラックスしていただく。そんな場にしたいと思っています」（妹Tomomiさん）</p>



<p class="wp-block-paragraph">ニコニコ動画では、姉妹の実況を観ながら動画に直接コメントを書きこめる。姉妹とネット上で趣味を共有しているといえなくもない。だが、あくまで疑似的なものだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>現実世界で姉妹と対面し空間をともにしながら〈好き〉を分かちあう</strong>。趣味の話に花を咲かせる。そんなことができる場は、とくにこのご時世ではとても貴重だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もしかすると〈Cafe C4andT〉は、カフェというより“楽園”に近い場所なのかもしれない。</p>



<hr class="wp-block-separator has-css-opacity"/>



<div class="wp-block-group"><div class="wp-block-group__inner-container is-layout-flow wp-block-group-is-layout-flow">
<p class="wp-block-paragraph"><strong>Cafe C4andT（シーフォーアンドティー）</strong></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>所在地<span class="circle">●</span>神奈川県横須賀市久里浜７丁目29-10<br>営業日<span class="circle">●</span>毎週土曜日・日曜日・祝祭日<br>営業時間<span class="circle">●</span>7:00～17:00　＊祝祭日や連休中は営業時間が異なる場合があります。<br>アクセス<span class="circle">●</span><br>［京急久里浜駅から］京急バス（東京湾フェリー行または野比海岸行）ペリー記念碑バス停下車 徒歩約３分<br>［東京湾フェリー久里浜港から］徒歩約５分<br>メニュー<span class="circle">●</span><br>［モーニング 7:00～10:00］ホットサンド／スムージーボウル<br>［ランチ 11:00～14:00］ハンバーグプレート／ミートソーススパゲティ／タコライス<br>［カフェ all time］ガトーショコラ／シフォンケーキ／ベイクドチーズケーキ／ミニアイス<br>＊そのほか期間限定メニューあり</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><span class="circle">●</span><a rel="noreferrer noopener" href="https://c4andt.amebaownd.com/" target="_blank">公式サイト</a><br><span class="circle">●</span><a href="https://www.instagram.com/c4andt/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a><br><span class="circle">●</span><a href="https://www.facebook.com/Cafe-c4t-109229180809040/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Facebook</a><br><span class="circle">●</span><a href="https://twitter.com/c4andt" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Twitter</a></small></span></p>
</div></div>



<p class="has-very-light-gray-background-color has-background wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><strong>鼻炎姉妹（びえんしまい）</strong><br>姉Chieと妹Tomomiの姉妹でゲーム実況をおこなっている。2008年、PlayStation 2用ゲーム『DEMENT（デメント）』を皮切りに、「バイオハザード」シリーズ、『HEAVY RAIN（ヘビーレイン）』『サイレントヒル３』『The Last of Us（ラスト・オブ・アス）』『サイコブレイク』など、ホラーゲームの実況動画をニコニコ動画に投稿。現在は『バイオハザード RE:2』を実況中。ホラー作品のほかに、『ジョジョの奇妙な冒険』『弱虫ペダル』などのファンとしても知られる。名前の由来は、鼻炎気味のため動画内で鼻声で話したりクシャミをしたりするところから。<br><span class="circle">●</span><a rel="noreferrer noopener" href="https://www.nicovideo.jp/user/10200277/mylist/12404421" target="_blank">「鼻炎姉妹の実況プレイリスト」 鼻炎姉妹さんの公開マイリスト &#8211; niconico(ニコニコ)</a><br><span class="circle">●</span><a rel="noreferrer noopener" href="https://twitter.com/vienshimai" target="_blank">Twitter</a></small></span></p>



<script type="application/javascript" src="https://embed.nicovideo.jp/watch/sm25838846/script?w=720&amp;h=480"></script><noscript><a href="https://www.nicovideo.jp/watch/sm25838846">鼻炎に負けず姉妹でサイコブレイクを実況プレイ　#1</a></noscript>
]]></content:encoded>
					
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		<title>〈好き〉を極め〈仕事〉にできる文章術【著者インタビュー・Jini（ジニ）さん】</title>
		<link>https://gyahunkoubou.com/interview-with-jini.html</link>
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		<dc:creator><![CDATA[ぎゃふん工房（米田政行）]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 17 Jul 2020 22:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[本]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://gyahunkoubou.com/?p=12738</guid>

					<description><![CDATA[〈好き〉なことを〈仕事〉にする。そうすれば幸せな〈人生〉を送れる——。その“真実”が見えてきた。では、具体的にどう行動すればいいのか？　これがわからない。 そんな折り、『好きなものを「推す」だけ。共感される文章術』を読ん [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">〈好き〉なことを〈仕事〉にする。そうすれば幸せな〈人生〉を送れる——。その“真実”が見えてきた。では、具体的にどう行動すればいいのか？　これがわからない。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">そんな折り、<a href="https://amzn.to/3etsRrJ" target="_blank" rel="noreferrer noopener">『好きなものを「推す」だけ。共感される文章術』</a>を読んだ。著者のJini（ジニ）さんは、〈ゲームレビュー〉を主体としたブログ<a href="http://arcadia11.hatenablog.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">「ゲーマー日日新聞」</a>で2500万PVを達成。現在はゲームジャーナリストとして多方面で活躍している。つまり、〈好き〉を極め〈仕事〉にしてしまったわけだ。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">成功の秘密を探るため、さっそくJiniさんにインタビューを試みた。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">実際、どうやって〈好き〉を極めていったのか？　具体的な実践のしかたは著書を読んでいただくとして、ここでは本の裏側に隠されたマインドやノウハウについて聴いた。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">〈好き〉を〈仕事〉にしたいと考えている人は必見のインタビューだ。</span></p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">個人ブログだからこそ〈読者〉を意識する</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="500" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_01.jpg" alt="" class="wp-image-13010" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_01.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_01-300x150.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_01-768x384.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h3 class="wp-block-heading">ブログが2500万PVを達成できた理由</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——「ゲーマー日日新聞」は、「推し」の素晴らしさを伝えたい一心で始められたわけですが、実際にその手ごたえを感じたのはいつでしょう？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">2018年にSteam<small>*1</small>のオススメゲームを50本紹介する記事を書きました。Twitterで１万以上ツイートされ、はてなブックマークが1200以上ついたんです。これが最初の成功体験になりました。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>*1：【Steam】PCゲームやソフトウェアをダウンロード販売しているプラットフォーム。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>記事を読んだ人が実際にゲームを買ってくれた</strong>のは嬉しかったですね。自分とおなじ価値観を持つ人を求めてブログを書いているようなものですから、なによりも励みになります。オタクって孤独なので（笑）。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——それほど多くの人から共感を得たのはなぜでしょう？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">３万字以上におよぶ長い記事なのですが、<strong>読ませかたを工夫</strong>したんです。具体的には、ひとくちに「読者」といってもいろいろな人がいます。ハードコアなゲーマーもいれば初心者もいる。友だちとワイワイ盛りあがりながらプレイしたい人、ストーリーにじっくり浸りたい人と、ゲームの楽しみかたはさまざまです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そういった人たちがなにを求めているかを考え、<strong>ゲームをカテゴリー分けしながら紹介した</strong>のが良かったのだと思います。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ブログにかぎらず、コンテンツは<strong>受け手を楽しませる</strong>ことをつねに考えながらつくるべきです。この点はいまでも心がけています。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>&nbsp;<i class="fa fa-arrow-circle-down"><span style="color: transparent; display: none;">icon-arrow-circle-down</span></i> Jiniさんの成功体験となった記事（内容は2020年に一部改訂されている）。</small></span></p>


<div class="linkcard"><div class="lkc-external-wrap"><div class="lkc-unlink"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><div class="lkc-favicon"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=arcadia11.hatenablog.com" alt="" width="16" height="16" /></div><div class="lkc-domain">ゲーマー日日新聞</div><div class="lkc-share"> <div class="lkc-sns-x">21018 Posts</div> <div class="lkc-sns-hb">239 Users</div> <div class="lkc-sns-po">493 Pockets</div></div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/pz-linkcard/cache/c9e10064109301b69e1c00fd48602570eb90961c2c2944e7c17c0bd6a2ac2c41.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">【2020】Steamセールでオススメの名作ゲームまとめ60本【Steamで1000本以上遊んだ...</div><div class="lkc-url" title="http://arcadia11.hatenablog.com/entry/steam_sale_list"><strike>http://arcadia11.hatenablog.com/entry/steam_sale_list</strike></div><div class="lkc-excerpt">最近、プライベートの友人にも「ゲーム好きなんでしょ？Steamでオススメある？」と聞かれる事が増えた。 格安でゲームが購入できて、かつゲームを遊ぶ上で優れた機能を大量に備えた、PC専用プラットフォーム「Steam」が、これだけ日本で認知されてきた事を、私は心から嬉しく思う。 私はSteamで10年ゲームを遊び、1000本以上収集し、そしてブログで5年ゲームを語り続けてきたsteam廃人だ。ことSteamのキュレーターとして、絶対の自信がある。 そして本稿では、いつ誰に「オススメは？」と聞かれても答えられるように、自分が最高だと思...</div></div><div class="clear"></div></div></div></div></div>



<h3 class="wp-block-heading">〈読者〉を楽しませるための工夫とは？</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——「読者を楽しませる」ために、どんなことに注意しながら記事を書いていますか？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">基本的なことからいえば、難解な言葉と平易な表現のバランスには気をつけています。また、本旨となる部分、その記事で<strong>自分のもっとも言いたいことが最後までブレない</strong>ようにするのも大切ですね。ブレてしまうと、「結局なにが言いたいの？」となって、読後感が悪くなってしまいます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もう少し細かい話をすれば、<strong>導線を考える</strong>ことですね。読者が記事を読みすすめながらどう思考していくか、読者の視点に立ちながら書いていきます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">たとえば、<strong>序盤にあまりディープな内容を詰めこまない</strong>。序盤は自分の言いたいことを簡潔にまとめ、中盤に進むにつれて深い内容を出していくようにしています。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自分の伝えたいことを最優先にする</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——読者を意識するというお話がありましたが、ＳＮＳなどで読者の反応はチェックしていますか？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">記事がどう読まれたかは気になるので、検索してチェックすることはあります。ただ、<strong>もっとも優先すべきなのは「記事の内容に自分が納得できるかどうか」</strong>です。そもそも読者のほとんどは、自分の意見を表明しないんですよ。ですから、「読者がこう反応しているから」といって自分の考えを変えてまで納得できないものを書くことはありません。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それに、自分の考えを押しつけるために記事を書いているのではなく、あくまで<strong>読者が参考にするための材料を提示している</strong>つもりです。その心構えはつねに持ちつづけたいですね。</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">自分のメディアならなんでもできる</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="500" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_02_2.jpg" alt="" class="wp-image-13013" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_02_2.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_02_2-300x150.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_02_2-768x384.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h3 class="wp-block-heading">個人メディアに“障害”はない</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——ご自分のメディアを運営されるうえで、“課題”や“障害”になっていることはありますか？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">個人メディアは企業が運営するメディアと異なって、経営部から求められる数値などないので、<strong>目に見える課題や障害といったものはない</strong>と思います。</p>



<p class="wp-block-paragraph">個人的にこの記事のここがよくなかったなとか、ここをもっとよくできるなといった細かい部分の課題はあるんですが、ひとりでやってるだけのメディアなら、それを改善する余裕があります。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——課題があるとすれば自分のモチベーションぐらい。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">モチベーションがなくなれば、もちろん辞めてもいいし、放置してもいいわけですからね。自分のメディアなのだから自由です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">個人メディアの良い点がもうひとつあって、それは<strong>PDCAをまわしやすい</strong>ことです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">先ほどＳＮＳで読者の反応をチェックすると言いましたが、「自分ではこういうつもりで書いたが、読者はそう読まなかった。だったら、次の記事ではこんな工夫をしてみよう」と、<strong>自分のメディアならいくらでもトライ・アンド・エラーができます</strong>。</p>



<h3 class="wp-block-heading">つねに自分の価値観をアップデートしておく</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——自分のメディアなんだから、失敗を恐れず、とにかくなんでもやってみればいい、と。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">そうですね。ただし、それはいわゆる<strong>炎上を狙うこととはちがいます</strong>。特定の価値観や特定の人々を傷つけるようなことを書くべきではありません。</p>



<p class="wp-block-paragraph">つい最近も「美術館女子」<small>*2</small>が問題になりました。作り手に美術館や女性をバカにする意図はなかったはずです。でも炎上してしまった。悪意はなかったけれども、<strong>作り手の価値観が10年前から変わっていなかった</strong>ことが原因だと思います。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>*2：【美術館女子】読売新聞オンラインと美術館連絡協議会が発表したプロジェクト。アイドルグループAKB48のメンバーが各地の美術館を訪れアートの魅力を発信していく企画だったが、ジェンダーやアートの視点からSNSを中心に批判の声が上がった。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——いまの時代、価値観は急激に変化していますからね。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">10年どころか、<strong>世間の価値観は１〜２年でガラリと変わる</strong>こともあります。</p>



<p class="wp-block-paragraph">先ほどから読者を意識するという話をしていますが、読者にはさまざまな価値観を持つ人がいることにもっと注意を払わなければいけません。「自分の言葉が人を傷つけるかもしれない」ことを想定しておく。そのためには、<strong>作り手である自分自身の価値観をつねにアップデートしておいたほうがいい</strong>でしょう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">これは自由に書ける自分のメディアだからこそ、肝に銘じておくべきです。</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">「推し」と向きあうには“人生”を見直す</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="500" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_03.jpg" alt="" class="wp-image-12846" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_03.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_03-300x150.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/jini_03-768x384.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h3 class="wp-block-heading">「推し」に出会うために“偏見”を捨てる</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——Jiniさんはまだお若いですが、私のような“おじさん”になると、お気に入りの作品（＝推し）を見つけようとする気力も衰えてきます（笑）。新しい「推し」に出会うために、どんな工夫をしていますか？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>「推し」に年齢は関係ない</strong>と思いますよ。中学生でも「オレはもうゲームは卒業したぜ」って言ったりしますから（笑）。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「推し」が見つからない原因は、ようするに<strong>思い込みとか偏見</strong>です。「このメーカーのゲームだからおもしろいはずだ」「あのメーカーだからクソゲーにちがいない」などと、知らず知らずのうちに考えてしまいがちです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、思い込みや偏見を捨て、古今東西のあらゆるメディアに接するようにしないと、新たな推しは見つかりません。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——偏見をなくすのもなかなか難しいのでは？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">偏見を捨てるには、<strong>理性を働かせる</strong>ことです。ネットの評価は気にしない。過去の経験は参考にしない。そんなふうに自分でつくった“枠”を理性ではずしていくことが大切です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">子どものころを思い出してください。どんなものでも、<strong>ポジティブに純粋に受け入れていました</strong>よね？　「ソニーのハードだから〜」とか「任天堂のゲームだから〜」なんて考えていなかったはず。それは偏見がないからです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ですから、理性の力で「<strong>子どもにもどる</strong>」。そうすれば、新しい「推し」に出会えます。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ゲームは食事や運動とおなじと考える</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——子どものころとちがって、社会人になると「推し」と向きあう時間もなかなかとれません</span>……。</p>



<p class="wp-block-paragraph">小島秀夫さん<small>*3</small>という有名なゲームクリエイターがいます。おそらく世界でもっとも忙しい作り手でしょう。多忙を極めながらも、毎日欠かさず映画を観たりテレビドラマシリーズをチェックしたりしているそうです。小島監督はそれらを<strong>必要なことだと考えている</strong>からです。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>*3：【小島秀夫】おもな監督作は『メタルギア』シリーズ。2019年に発売された最新作『DEATH STRANDING』もゲーム界で注目を集めた。大の映画好きとしても知られ、映画監督ギレルモ=デル=トロなど、世界の映画関係者とも親交がある。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">一般的に食事や運動は人の生活に必要なこととされています。運動が嫌いな人でも、そのための時間をなんとかつくろうとしますよね？</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方でゲームをプレイすることは、ふつうの人にとって必要なことではありません。ですが、「推し」と向きあうためには、食事や運動とおなじように、<strong>ゲームは必要だと頭を切りかえる</strong>ことです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そうすると、「時間がないから食事をしない」なんてことがないのとおなじで、「時間がないから『推し』と向きあわない」という発想は出てこないはずです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もちろん、人付き合いを減らしたり、仕事のしかたを変えたりしなければならない場合もあるでしょう。でも、「推し」と向きあうのを必要なことと思っていれば、時間は自然につくれるのではないでしょうか。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「推し」の追究は今後も有効なスキルとなる</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——現在、ゲームレビューや評論はおもにnote<small>*4</small>で展開していらっしゃいます。noteに軸足を移されたのはなぜでしょう？</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>*4：【note】記事や画像、音声などをコンテンツとして配信できるウェブサービス。コンテンツを有料化することもできる。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">ネットの世界には、往々にして<strong>ネガティブな雰囲気が漂いがち</strong>です。一部の“いかつい人”の声が大きくなりがちなんです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、<strong>noteは「クリエイター・ファースト」を方針に掲げている</strong>こともあり、ポジティブな空気があります。また、その方針にしたがってサイトがつくられているので、デザインやシステムがとても洗練されています。ゲームレビューとの相性もいい。</p>



<p class="wp-block-paragraph">現在、サイトはスマホから閲覧する人がほとんどです。noteがスマホに最適化されている点も大きいですね。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——最後に、今後の「推し」の追究について教えてください</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">いろいろな展開のしかたを構想していますが、当面はいまのゲームレビューのスタイルをつづけていくつもりです。というのは、いまも<strong>魅力的なゲームがどんどん登場している</strong>からです。ひとつひとつの作品に向きあっていくことは、これからますます重要になってきます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">先日は、PlayStation 5も発表されました。<strong>ゲームの世界は今後もどんどん広がっていきます</strong>。そんなゲーム界に寄りそいつつ、マクロな視点からもゲームを論じていきたいと考えています。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="question">——本日はありがとうございました！</span></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="697" height="1024" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/sukinamonowoosudake-697x1024.jpg" alt="" class="wp-image-12758" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/sukinamonowoosudake-697x1024.jpg 697w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/sukinamonowoosudake-204x300.jpg 204w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/sukinamonowoosudake-768x1128.jpg 768w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/sukinamonowoosudake.jpg 1000w" sizes="auto, (max-width: 697px) 100vw, 697px" /><figcaption class="wp-element-caption"><span class="cap"><small><strong>『好きなものを「推す」だけ。共感される文章術』</strong><br>［Jini：著／KADOKAWA／1430円］<br>好きでもない商品の広告収入をアフィリエイトで得たり、情報商材を売りつけて利益をあげたりせず、自分のお気に入りの作品を「推す」というメディア運営法。その具体的な実践のしかたを指南する。ネガティブな空気が漂いがちなネットの世界で、あえて作品のポジティブな部分に着目。自分とおなじ価値観の持ち主に語りかけたい人の“バイブル”となる一冊だ。</small></span></figcaption></figure>



<p class="has-very-light-gray-background-color has-background wp-block-paragraph"><span class="cap"><small><strong>Jini（ジニ）</strong><br>ゲームジャーナリスト、批評家、編集者。2014年に立ち上げたブログ「ゲーマー日日新聞」は2500万PVを達成。noteに有料マガジン「ゲームゼミ」を開設し、フォロワーは2万5000人を突破する。ゲームメディアの副編集長を務めるかたわら、TBSラジオ「アフター6ジャンクション」にレギュラー出演するなど、多方面で活躍。魅力的なゲームを「推し」ながら、ゲームの文化的価値を追究している。著書に『好きなものを「推す」だけ。共感される文章術』（KADOKAWA）がある。<br><a rel="noreferrer noopener" href="http://arcadia11.hatenablog.com/" target="_blank">ゲーマー日日新聞</a><br><a rel="noreferrer noopener" href="https://note.com/j1n1" target="_blank">note</a></small></span></p>
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		<title>【バイオハザード RE:3】ジル（プロ）とレオン（素人）をくらべれば本作はもっと楽しくなる</title>
		<link>https://gyahunkoubou.com/biohazard-re3.html</link>
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		<dc:creator><![CDATA[夜見野レイ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 03 Jul 2020 22:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[バイオハザード]]></category>
		<category><![CDATA[ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[ホラーゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
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					<description><![CDATA[『バイオハザード RE:3』と前作『バイオハザード RE:2』は、なにがちがうか？　前作の主人公はレオンとクレア（一部エイダ）、本作はジルとカルロス。前作で操作するキャラクターはいわば素人トーシロー、本作はプロフェッショ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph">『<strong>バイオハザード RE:3</strong>』と前作『バイオハザード RE:2』は、なにがちがうか？　前作の主人公はレオンとクレア<small>（一部エイダ）</small>、本作はジルとカルロス。<strong>前作で操作するキャラクターはいわば<ruby>素人<rt>トーシロー</rt></ruby>、本作はプロフェッショナル</strong>だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="script">「それがどうした？　どうでもいいじゃないか」</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">たしかに。ゲームをプレイすることに直接は影響しないし、そんなことを気にしなくても本作は十分に楽しめるだろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">だが、<strong>両者のちがいをしっかりと意識すれば、本作をもっと堪能できる</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">今回は『RE:3』の魅力を、『RE:2』と比較しながら探っていこう。</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">［前作とちがう！①］主人公の身体能力が高い。プロですから</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE-3_movie-01.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE-3_01.mp4"></video></figure>



<h3 class="wp-block-heading">前作と１文字だけ異なるタイトルが意味するもの</h3>



<p class="wp-block-paragraph">本作『バイオハザード RE:3』と前作『バイオハザード RE:2』。まずタイトルを見くらべると、末尾の数字しか変わっていない——これは冗談ではなく、実際、<strong>両者のゲームとしての見た目はほとんどおなじ</strong>。タイトルはそれを象徴している。</p>



<p class="wp-block-paragraph">〈ラクーンシティ〉という、『バイオハザード』シリーズのファンにとって、もはや“故郷”のような街を舞台にしている点も共通。〈ゾンビ〉を中心とする敵を銃で撃退していくのもおなじ。道中でキーアイテムを探し出し、活路を見出すのも見慣れたゲームシステムだ。しかも主人公たちが活動する時期も本作と前作はほぼ重なっている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">前作ではレオン編・クレア編と、ふたりの視点から“怪異”を体験したわけだが、そこに本作のジル・カルロスの視点が加わった格好だ。それにより〈世界〉の重厚感が増し、〈物語〉もより重層的に拡大。<strong>プレイヤーのゲームに対する没入感もより高まった</strong>。本作にはそんな魅力がある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">本作をまるっきり別のゲームに仕立てた〈アクション〉</h3>



<p class="wp-block-paragraph">本作『バイオハザード RE:3』では、<strong>『RE:2』には存在しなかった〈アクション〉が導入されている</strong>。ジルの「ステップ」、カルロスの「タックル」だ。敵の攻撃を回避して反撃したり、パンチをあてたりできる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">この〈アクション〉の存在が前作とのただひとつの相違点、といっても過言でない。しかしながら、たったひとつの相違点が<strong>本作を前作とまったく別のゲームにしている</strong>のだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">どういうことか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">前作では、迫りくる〈ゾンビ〉にただただ戦慄するしかなかった。たしかに武器を持っていれば攻撃できるし、行動不能にすることもできた。しかし、弾薬に限りがあるし、床に倒れても“死んでいる”保証はない。つまり、<strong>つねに状況に翻弄される〈受け身〉</strong>をとらざるを得なかった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方、本作ではどうか？　登場する〈ゾンビ〉の造形や能力は前作とまったく変わらないのに、恐怖心を覚えることはない。〈アクション〉によって危機を脱することができるからだ<small>（失敗してダメージを負うこともあるが）</small>。状況に翻弄されるのではなく、<strong>積極的に状況を切り拓く〈攻め〉の姿勢</strong>をとれるわけだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">なぜ、両者にこのようなちがいが生まれるのか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">答えはおわかりだろう。冒頭で述べたように、前作の主人公であるレオンやクレアは素人、本作のジルとカルロスはプロ。<strong>身体能力や判断力、精神力のちがいがゲームシステムに反映されている</strong>のだ。　</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">［前作とちがう！②］ゾンビはただの雑魚。でも厄介です</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE-3_movie-02.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE-3_02.mp4"></video></figure>



<h3 class="wp-block-heading">ゾンビが“障害物”に堕しても問題ない</h3>



<p class="wp-block-paragraph">ズバリ、本作のジルとカルロスは、前作のレオンやクレアよりも強い。それによって、<strong>脅威であったはずの〈ゾンビ〉がただの“</strong><ruby><strong>雑魚</strong><rt>ザコ</rt></ruby><strong>”と化している</strong>。主人公たちの前に立ちはだかる“障害物”でしかない。前作の魅力でもあった〈ゾンビ〉のもたらす恐怖感はほとんど薄れている。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="script">「なんだ。『RE:3』ってクソゲーなのかよ」</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">と早合点してはいけない。ここでプレイヤーは２つの事柄を思い出さなければならない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">まず、『バイオハザード』の第１作目。ゲームの目的は〈館〉からの脱出であった。あるいは事件の真相を探ることだ。そこでは〈ゾンビ〉は“障害物”ではなかったか。けっして<strong>〈ゾンビ〉の殲滅を目的としてはいなかった</strong>はずだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">つまり、<strong>「ゾンビ＝障害物」という図式こそ本来の『バイオハザード』</strong>なのだ。ということは、本作はむしろ原点に返ったともいえる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">次に、<strong>本来の〈ゾンビ〉とはなにか？</strong>　その根源的な問題を考えてみる。「本来の」とは、どういうことか？　もともと『バイオハザード』が、日本で「ゾンビ映画」をつくるつもりで生み出されたことを考えれば、『バイオハザード』のゾンビとは、ゾンビ映画に出てくるゾンビを表現しているのはまちがいない<small>（ファンタジーのそれではない）</small>。もちろん、ゾンビ映画も無数にあり、ひとくちに「ゾンビ」といってもさまざまなバリエーションがある。ただ「本来の」ということになれば、ゾンビ映画の父・ジョージ=A=ロメロのつくり出したゾンビを考えるのが王道だろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ロメロ映画のゾンビは、特別な攻撃能力を持っていない。全速力で追いかけてきたり、目が光ったり、触手が伸びてきたり、鋭い爪で攻撃してきたりはしない。だから、<strong>１体１体はそれほど脅威ではない</strong>。主人公たちはパンチや体当たりで簡単に回避できる。映画でもそんな様子が描かれている。それはまさに<strong>本作の主人公たちが繰り出す〈アクション〉に通じるふるまい</strong>だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『バイオハザード』の第１作目だけでなく、そのさらに<ruby>源<rt>みなもと</rt></ruby>ともいうべきゾンビ映画。そこまで本作は原点回帰しているわけだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">戦闘が激しいのはB.O.W.が本気を出しているから</h3>



<p class="wp-block-paragraph">前述のとおり、本作のジルやカルロスは圧倒的な身体能力と攻撃能力を誇る手練れだ。〈ゾンビ〉など恐怖の対象ではない。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="script">「だったら、〈ゾンビ〉という<ruby>的<rt>まと</rt></ruby>を射撃していくだけの“作業ゲーム”になるのでは？」</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">たしかに<strong>下手をすればそんな駄作に仕上がってしまいそう</strong>だが、さすが『バイオハザード』シリーズ。一味ちがった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ゾンビ映画と同様に、本作においても〈ゾンビ〉１体だけなら恐くない。銃で簡単に撃退できるし、無視して先に進んでもよい。だが、<strong>いっぺんに無数の〈ゾンビ〉が襲いかかってくる</strong>ならば話はちがう。さすがのジルたちも〈ゾンビ〉の集団には手を焼く。そこに<strong>新たな恐怖</strong>が生まれる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">さらに〈アンブレラ〉社が送り出すB.O.W.（生物兵器）の脅威も加わる。同社は、ジルたちが高い戦闘能力の持ち主だと知っているから、<strong>対抗手段として送り込まれるB.O.Wも相当に始末が悪い</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">必然的に本作の戦闘は激しいものになる。そこに<strong>アクション・シューティングとしての醍醐味が生まれる</strong>。前作以上の爽快感・達成感が味わえるわけだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">［前作とちがう！③］キャラクターがより魅力的に。ジルですから</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE-3_movie-03.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE-3_03.mp4"></video></figure>



<h3 class="wp-block-heading">ジルが前作の主人公より“魅力的”である理由</h3>



<p class="wp-block-paragraph">本作『バイオハザード RE:3』の主人公はジル。多くの作品で活躍する人物であり、シリーズを象徴する存在でもある。<strong>そんなキャラクターを操作できるだけでも本作は価値の高いゲームと断言できる</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="script">「あれ？　でも前作『RE:2』のレオンやクレアだって、のちの作品に登場するし、重要なキャラクターだぞ？」</span></p>



<p class="wp-block-paragraph">たしかにそのとおり。言いかえすコトバもない。ここでジルをことさら推すのは、たんなる好みの問題かもしれない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、<strong>ゲームのなかでキャラクターの魅力がどう表現されているか</strong>、本作と前作をくらべると、やはり本作に軍配が上がるのではないか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">前作では〈ゾンビ〉の存在感に重きが置かれていたぶん、レオンやクレアの“人間性”は深彫りされていなかったように思う。ふたりはあくまで〈プレイキャラクター〉で、プレイヤーが同一視する存在だからだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それに対し、本作のジルは、<strong>ココロを持った生身の人間としての側面が強く表現されている</strong>。たとえば、ゲームの冒頭、薬<small>（おそらく精神的な病を治すためのもの）</small>を常用しているとおぼしい描写がある。第１作目の舞台となった〈館〉の事件以降、警察署のなかで不遇をかこっていたことも示唆されている。</p>



<p class="wp-block-paragraph">つまり、<strong>本作はジルの精神状態がマイナスだったところからスタートし、徐々に“人間性”を回復していく</strong>。そんな物語と考えることもできるわけだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そう考えると、ジルのアクションが、レオンやクレアとくらべて激しいのも合点がいく。ジルはプロとして能力が高いだけでなく、<strong>〈ゾンビ〉をはじめとするB.O.W.に対する想いの強さが前作のふたりとまったく異なる</strong>のだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">〈ラクーンシティ〉で起こっている問題を解決することが、自分のココロの穴をふさぐことにつながる。だから、仲間を思いやり優しい言葉をかけることもあれば、敵対する相手には厳しい態度で接する。<strong>そんな深みのある人物として描かれている</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そこが前作にはない、本作の主人公たるジルの魅力であるわけだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">本作が早く終わってしまう真の原因は？</h3>



<p class="wp-block-paragraph">ジルのプロとしてのふるまいと、ココロの強さ。それによって激しいアクションが展開し、プレイする側は快楽を味わえる。<strong>そこが本作のポイントだが、じつは欠点がある</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それは、<strong>ゲームが早く終わってしまう</strong>こと。実際、前作とくらべてボリュームも小さいのだろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ボリュームだけではない。ジルもカルロスも、目の前のトラブルに対応する“問題解決能力”がズバ抜けて高いので、<strong>モノゴトがサクサク進行してしまう</strong>。これも「早く終わってしまう」原因だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">前作は、カギをひとつ取りにいくだけでも躊躇しなければならなかった。バケモノたちの間をかいくぐらなければならず、<strong>死の恐怖ととなり合わせ</strong>だったからだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方、<strong>本作には死の恐怖はほとんどない</strong>。実際は前作とおなじくらい“危険”に満ちているのだが、“失敗”さえしなければいい——いや“失敗”するはずがない。〈ゾンビ〉やB.O.W. の猛攻にも立ちむかえる。そんな信頼感がジルとカルロスにはある。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ゲームには長い時間をかけてじっくり楽しむタイプもあれば、サクッと遊んでクリアしてしまうモノもある。どちらも優劣はつけられない。<strong>プレイしたあとどのくらい満足感を得られるか。それがゲーム体験としての価値を決める</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作『バイオハザード RE:3』は、<strong>ジルのプロフェッショナルぶりに着目すれば</strong>、クリアまでのプレイ時間が短くても、十分にゲームを堪能できるはずだ。</p>


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      <div class="meta"><p class="date">2019.03.09</p><p class="cardlink_timestamp modified_date">2026.06.28</p></div>
      <div class="title">
       <a href="https://gyahunkoubou.com/biohazard-re2.html">『バイオハザード RE:2』レビュー：アンブレラ社製〈ゾンビ〉に新たな真実が発覚!?</a>
      </div>
     </div>
     <p class="desc"><span>〈ラクーンシティ〉を訪れるのは、この『バイオハザード RE:2』で４度目になる。『バイオハザード２』『バイオハザード３』『バイオハザード ...</span></p>
    </div>
   </div>



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      <div class="meta"><p class="date">2023.07.22</p><p class="cardlink_timestamp modified_date">2024.05.06</p></div>
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       <a href="https://gyahunkoubou.com/biohazard-re4.html">『バイオハザード RE:4』の戦術性に隠された“ドス黒い感情”とは？</a>
      </div>
     </div>
     <p class="desc"><span>『バイオハザード RE:4』は、『RE:2』や『RE:3』よりもおもしろいと感じた。



なぜ本作『RE:4』の出来栄えは他の２作よりも...</span></p>
    </div>
   </div>




<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>ⒸCAPCOM CO., LTD. 1999, 2020 ALL RIGHTS RESERVED.</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><i class="far fa-list-alt"></i> <a href="https://gyahunkoubou.com/category/biohazard">〈バイオハザード〉のレビュー一覧</a></p>
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		<title>『シェンムー&#8546;』のプレイ中に感じた“モヤモヤ”の正体がわかった</title>
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		<dc:creator><![CDATA[ぎゃふん工房（米田政行）]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 13 Jun 2020 22:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
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					<description><![CDATA[『シェンムーⅢ』は、前作より18年の時を経て発売。往年のセガ・ハード〈ドリームキャスト〉を象徴する超大作シリーズであり、まさに満を持しての登場となった。 ともすれば、“幻の続編”になりかねなかったゲームを実際にプレイする [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph">『<strong>シェンムーⅢ</strong>』は、前作より18年の時を経て発売。往年のセガ・ハード〈ドリームキャスト〉を象徴する超大作シリーズであり、まさに満を持しての登場となった。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ともすれば、“幻の続編”になりかねなかったゲームを実際にプレイすることができた。この１点だけでも<strong>幸福なゲームライフを送れた</strong>といえるだろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方で、なにやら不可思議な想い、<strong>“モヤモヤ”した感じが拭いされなかった</strong>のも事実。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しばらく“モヤモヤ”の正体がわからなかったが、謎を解く<strong>とっかかりのようなものを思いついた</strong>ので、ここで述べてみたい。</p>



<p class="wp-block-paragraph">あなたが当ブログとおなじような想いを抱えていて、<strong>なんとも煮えきらない日常</strong>を送っているならば、この記事が突破口になるかもしれない。</p>



<h2 class="deco-gray wp-block-heading" id="シェンムー-らしさは時代遅れなのか">『シェンムー』らしさは時代遅れなのか？</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/03_thumbnail.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/third-shenmue_03.mp4"></video></figure>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/third-shenmue_05_thumbnail.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/third-shenmue_05.mp4"></video></figure>



<h3 class="wp-block-heading" id="まぎれもない-シェンムー-がそこにある">まぎれもない『シェンムー』がそこにある</h3>



<p class="wp-block-paragraph">ゲームを始めてまず気づくのは、<strong>グラフィックの美しさ</strong>だ。ウルサ型のプレイヤーは「最新のゲームとくらべれば見劣りする」などと批判するかもしれない。だが、前作が旧世代のハードの作品であることを考えれば、圧倒的な進化だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『シェンムーⅢ』の美麗な見た目は、そのまま<strong>〈世界〉の存在感や実在感</strong>につながる。朝になれば陽が昇り、人々がそれぞれの営みを始める。夕方になれば陽が沈み、人々は家に帰っていく。主人公が話しかければ言葉を返し、相手がお店の人なら商品を売りこんでくる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「<strong>ゲームのなかに人々の息吹を感じる</strong>」。現代のゲームでは決してめずらしくない感覚かもしれない。だが、『シェンムー』シリーズこそその先駆けとなった作品。その卓越性はこの３作目においても健在だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「『シェンムー』らしさとはなにか」「それを再現することがプレイヤーをなによりも喜ばせる」。制作陣はそのようにはっきりと理解し、ゲームとしてまとめあげた。その制作姿勢を大いに評価したい。</p>



<p class="wp-block-paragraph">シリーズのファン<small>（１〜２作目をプレイした者）</small>ならば、死ぬまでに一度は堪能しておかねばならないゲームといえよう。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="シェンムー-をプレイするのは懐古趣味">『シェンムー』をプレイするのは懐古趣味!?</h3>



<p class="wp-block-paragraph">しかしながら、ゲームを進めているうちに、<strong>なにやら違和感のようなものがわき上がってくる</strong>。手放しで喜べない自分に気づく。</p>



<p class="wp-block-paragraph">たとえば、『シェンムー』の特長ともいえる「会話」。ドリームキャスト時代はじつに先進的なシステムだった。しかし、本作では妙に引っかかる。はっきり言ってしまえば<strong>テンポが悪い</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">また、中国の壮大な世界を舞台にしているわりには、<strong>物語がしょぼい</strong>気もする。ストーリーはほとんど進展せず、謎も未解決のままだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もちろん、<strong>これが『シェンムー』らしさ</strong>であることは先刻承知だ。だからこそ、制作陣はあえて現代の基準では冗長と感じる「会話」、消化不良の「物語」を再現しているとも考えられる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そうはいっても、“モヤモヤ”は解消したい。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『シェンムーⅢ』につきまとう“モヤモヤ”について考えあぐねているうちに、〈<strong>懐古趣味</strong>〉というキーワードに行きついた。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そもそも本作はクラウドファンディングで製作されたもの。いわば<strong>ファンサービス</strong>。最新のゲームの“テンポ”に追いつく必要などない。むしろ、いまどきのゲームをキャッチアップしようとすれば、それはもはや『シェンムー』ではない。一見すると欠陥と思える部分も、“あばたもえくぼ”。ファン心理として寛容になろうじゃないか。それでだれも損をしないのだから——こんなふうに考えていく。これが〈懐古趣味〉だ。“モヤモヤ”は〈懐古趣味〉で解決できる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そう思った瞬間もあったのだが……。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それもなんだかちがう気がしてくる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">テストの問題を易しくしてもらったら100点とれました——それでは嬉しくない。やはり難題を解いてこそ達成感を得られ、実力がつくのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>〈懐古趣味〉で『シェンムーⅢ』を説明しようとするのは、あまりに</strong><ruby><strong>贔屓</strong><rt>ひいき</rt></ruby><strong>しすぎている</strong>。かえって作品を<ruby>貶<rt>おとし</rt></ruby>めることになるのではないか？　そんな想いが消えないから、依然として“モヤモヤ”は<ruby>燻<rt>くすぶ</rt></ruby>りつづける。</p>



<h2 class="deco-gray wp-block-heading" id="シェンムーⅲ-を読み解く鍵は-終わりなき日常">『シェンムーⅢ』を読み解く鍵は「終わりなき日常」</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/01_thumbnail.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/third-shenmue_01.mp4"></video></figure>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/04_thumbnail.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/third-shenmue_04.mp4"></video></figure>



<h3 class="wp-block-heading" id="シェンムーⅲ-はレビューを拒否する">『シェンムーⅢ』はレビューを拒否する</h3>



<p class="wp-block-paragraph">では、どうすればいいのか？　ひとつは「<strong>気にしない</strong>」。これもひとつの手だ。べつに“モヤモヤ”があるとゲームを楽しめなくなるわけじゃない。“モヤモヤ”に焦点をあてるから気になるのであって、<strong>なにも考えず無心にコントローラーを動かせばいい</strong>ではないか。これは冗談ではなく、本来ゲームとはそのように堪能すべきなのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかしながら、そうするとレビューも不能になる。記事は書けない。「なにも考えず」にゲームの感想を述べることはできないからだ。この際なんでもいいから、〈懐古趣味〉とは別に、本作を読み解くキーワードを探しあてなければならない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">すると——。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ヒントは意外なところで見つかった。当ブログが書いた『<strong>シェンムー 一章 横須賀</strong>』のレビューだ。再録してみよう<small>（当ブログの前身にあたるリトルマガジンに掲載したもの）</small>。</p>



<blockquote class="wp-block-quote">
<h3>最先端の技術は終わりなき日常を表現した</h3>
<p>総監督は『スペースハリアー』『バーチャファイター』の鈴木裕。ドリームキャストの性能を活かした映像。壮大なストーリー。総制作費70億円。この作品に対して我々が期待したのは、映画のように胸が躍る映像、ＣＤのように心なごませてくれる音楽、小説のように感動的な物語、などであった。それがゲームというメディアの最先端の姿であり、未来のあるべき形だと信じて疑わなかった。しかし、それはあさはかな認識であることをこの作品は教えてくれる。</p>
<p>なるほど、映像表現には感嘆させられる。プレイヤーの勝手気ままな行動に合わせて、全くの虚構空間を展開させる技術は、まさに最先端の技術であり、21世紀のゲームの表現形式だ。だが舞台となるのは1980年代の「横須賀」という実在の街。悪い王様が住民を苦しめているわけでもなく、モンスターを退治する魔法使いを待っているわけでもない。現実に住むわれわれと同じ「終わりなき日常」を送っているだけだ。主人公のなすべき使命さえも、例えばひたすら荷物を運ぶことに設定されたりする。最先端の技術はこのような「日常性」の表現に使われたのである。</p>
<p>となると、このＤＣ代表作は駄作なのか。そうではない。随所に展開するバトルモード、荷物を運搬するフォークリフトの異様なまでの操作性の良さなど、「日常性」を追究したゲームをあくまでも娯楽メディアとして成立させようとする制作者の工夫と努力と意地が感じられる作品に仕上がっているのだ。</p>
<p>ただ、続編では舞台は香港に移る。主人公には異国となるこの地では、もはや「日常性」の表現はできない。今度はどんな手でくるか。</p>
<p style="text-align: right;"><small>『ぎゃふん』創刊号</small></p>
</blockquote>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>『シェンムーⅢ』を理解するためのキーワードは〈日常〉</strong>。それが『第一章』のレビューから導き出せる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">なお、レビューでは、続編で「日常性」を表現できないと予想した。だが、このレビューのあと、実際に続編『<strong>シェンムーⅡ</strong>』をプレイしてわかった。<strong>異国の地でも主人公は「日常」を送っていた</strong>ことを。</p>



<h2 class="deco-gray wp-block-heading" id="シェンムーⅲ-はプレイヤーの-日常-に滲出する">『シェンムーⅢ』はプレイヤーの〈日常〉に滲出する</h2>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/02_thumbnail.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/third-shenmue_02.mp4"></video></figure>



<figure class="wp-block-video"><video controls poster="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/third-shenmue_06_thumbnail.jpg" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/third-shenmue_06.mp4"></video></figure>



<h3 class="wp-block-heading" id="日常-のなかに喜びを見出す">〈日常〉のなかに喜びを見出す</h3>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>『シェンムー』シリーズで一貫して表現されているのは〈日常〉</strong>。そう理解することで、どんなメリットがあるか？　そもそも“モヤモヤ”は解消されるのだろうか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">『シェンムーⅢ』の〈世界〉で展開しているのは、主人公の〈日常〉であるわけだが、じつは<strong>本作はプレイヤー自身にも〈日常〉を強いている</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">どういうことか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">あるアイテムを入手するために、一定のお金を貯める必要があるとする。そのためには課題をクリアしなければならない。ふつうのゲームであれば、<strong>「課題」が簡単にはクリアできないものであったとしても、爽快感を覚えたり、達成感を得られたりする</strong>。プレイヤーに快楽を与えることはゲームの本分だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ところが、<strong>『シェンムーⅢ』では基本的に爽快感も達成感も得られない</strong>。なぜなら、〈日常〉とはそういうものだから。なにか劇的な展開があったとしたら、それは〈非日常〉になってしまう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一例を挙げてみる。『シェンムーⅢ』でお金を貯めるという「課題」をクリアするために、当ブログはフォークリフトで荷物を運ぶアルバイトをすることにした。</p>



<p class="wp-block-paragraph">最初は楽しい。第１作目にも導入されていた“ミニゲーム”で、懐かしさも覚えた。だが、得られるアルバイト代は微々たるもの。荷物運びは何十回とくりかえす必要がある。ほかのゲームであれば、荷物の種類や荷物を運びこむ場所が変わったりして、飽きがこないようにつくられるだろう。だが、『シェンムーⅢ』は、<strong>おなじ作業を淡々とこなすしかない</strong>。なぜなら、それこそが〈日常〉だから。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>〈日常〉であるがゆえに、そうやすやすと「快楽」は得られない</strong>。そんなゲームがおもしろいのか？　このゲームを知らない人にそう質問されたとする。『シェンムーⅢ』をプレイする者には、これは愚問となる。問いにはこう答えるだろう。「うん。おもしろいよ」。</p>



<p class="wp-block-paragraph">おなじことのくりかえしのように思える「荷物運び」も、<strong>視点を変えると“遊び”をする</strong>余地が見えてくる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">たとえば、どうすればより多くの荷物を運べるか？　途中でブレーキをかけずに走り抜くには？　荷物はどの順番に運べばいい？　そんな試行錯誤をしているうちに、創造性が発揮される。創造することは快楽だ。<strong>ささいな〈日常〉であっても、創造をすれば、〈日常〉は劇的になり、おもしろくなっていく</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そこに『シェンムーⅢ』が表現する〈日常〉の魅力がある。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="ゲームがプレイヤーと一体化する">ゲームがプレイヤーと一体化する</h3>



<p class="wp-block-paragraph">そして、<strong>『シェンムーⅢ』の真価はここから発揮される</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">映画を観る、音楽を聴く、小説を読む、といった営みは、いわば疑似的に〈非日常〉を実現する手段ともいえる。もちろん、ゲームをプレイすることもそこに含まれる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ところが、<strong>『シェンムーⅢ』をプレイすることは、〈非日常〉ではなく〈日常〉になってしまう</strong>。前述のとおり、プレイヤーに〈日常〉を強いるゲームだからだ。すると、どうなるか？　ゲームがプレイヤーと一体化してしまう。いわば、<strong>『シェンムーⅢ』がプレイヤーのココロやカラダの一部になってしまう</strong>のだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">『シェンムーⅢ』をプレイしているときに感じた“モヤモヤ”は、自分と一体化していることに原因があった。ほかのゲームでは得られない〈一体感〉が“モヤモヤ”の正体なのだ。正体がわかれば“モヤモヤ”は消える。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>『シェンムーⅢ』に対して、「このゲームはおもしろいのか？」「いや、つまらない？」などと考える必要はない。</strong>ほかのゲームとくらべることも不要。いや、むしろやってはならない。そんなふうに<strong>このゲームを客観視することは、いわば自分の姿を鏡に映し、自分自身をレビューするようなもの</strong>だ。下手をすれば精神に異常をきたしかねない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ことほどさように、<strong>『シェンムーⅢ』はきわめて特異なゲーム</strong>だ。そんなゲームが存在することそのものが“幸福”。ゲームプレイヤーとして、本作をプレイできる時代と環境に身を置いていることも“幸福”。本作を堪能できる嗜好や感受性を持ちあわせているのも“幸福”。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そんな<strong>幸福な〈日常〉</strong>に感謝しなければなるまい。</p>


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		<title>『バイオハザード RE:2』レビュー：アンブレラ社製〈ゾンビ〉に新たな真実が発覚!?</title>
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		<dc:creator><![CDATA[夜見野レイ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 08 Mar 2019 22:00:21 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[バイオハザード]]></category>
		<category><![CDATA[ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[ホラーゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
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					<description><![CDATA[〈ラクーンシティ〉を訪れるのは、この『バイオハザード RE:2』で４度目になる。『バイオハザード２』『バイオハザード３』『バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ』と、いままで大量の〈ゾンビ〉を撃退した。アンブレラ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="wp-block-paragraph"><span class="kotoba">〈ラクーンシティ〉を訪れるのは、この『<strong>バイオハザード RE:2</strong>』で４度目</span><span class="kotoba">になる。『バイオハザード２』『バイオハザード３』『バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ』と、いままで大量の〈ゾンビ〉を撃退した。アンブレラ社が送り出す、より強力な〈B.O.W.<small>（生物兵器）</small>〉さえも亡きモノにしてきた。その自負がある。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="kotoba">「もはやゾンビなんてチョロい」「リッカーなんて、その攻略法も知り尽くしている」「追跡者。来るとわかっていれば怖くない」。そう高をくくっていた。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="kotoba">「グラフィックやサウンドといった表現は、最新の技術でこれまでより強化されているだろう。また、ゲームシステムがTPS<small>（サードパーソン・シューティングゲーム）</small>になったことで、前とは異なるプレイ感覚を味わえるだろう。本作ではそれを存分に堪能すればいい。レジャー感覚で愉しめばいい」。STARTボタンを押すまで、そう考えていた。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="kotoba">しかしながら——。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="kotoba">それが、あさはかな考えだったことを、プレイ開始わずか数分で思い知らされる。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="kotoba">けっして甘くはなかったのだ、アンブレラ社製〈ゾンビ〉は。やはり良くも悪くも“一流”の企業だった。</span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="kotoba">これから語っていこう、ゲーム中に体験した“悪夢”について。そして、悔い改めよう、その膨れあがった慢心を……。</span></p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">アンブレラ社製〈ゾンビ〉が真の恐怖をもたらす</h2>


<div class="wp-block-image wp-image-10552 size-full">
<figure class="aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="561" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_07.jpg" alt="『バイオハザード RE:2』" class="wp-image-10552" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_07.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_07-300x168.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_07-768x431.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /><figcaption class="wp-element-caption">最初に遭遇する〈ゾンビ〉こそ最恐。事実上の“大ボス”といえます。</figcaption></figure>
</div>


<figure class="wp-block-video"><video controls src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE_2_movie-01_3.mp4"></video></figure>



<div style="height:50px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p class="wp-block-paragraph">〈バイオハザード〉シリーズは、ゾンビゲームの代名詞だ。本作の“悪夢”をひもとくために、まずこの〈ゾンビ〉に着目してみよう。</p>



<h3 class="wp-block-heading">〈ゾンビ〉は死なない。すでに死んでいるから</h3>



<p class="wp-block-paragraph">本作をプレイする者の多くが——いや<ruby>全<rt>・</rt></ruby><ruby>員<rt>・</rt></ruby>が最初に恐怖のドン底に落とされるとき。それはまさに<strong>１番めに登場する〈ゾンビ〉と<ruby>対<rt>たい</rt></ruby><ruby>峙<rt>じ</rt></ruby>する</strong>場面だろう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">頭部に照準を合わせヘッドショットを決めていくが——倒れないし、死なない。そして、やすやすと主人公への接近を許し、喰われてしまう。バ・カ・な。オレは<ruby>百<rt>ひゃく</rt></ruby><ruby>戦<rt>せん</rt></ruby><ruby>錬<rt>れん</rt></ruby><ruby>磨<rt>ま</rt></ruby>のホラーゲーム・プレイヤーなんだぞ!?　気づくと、コントローラーを持つ手が震えている。いまのはケアレスミス。たまたま調子が悪かっただけ。ノーカン、ノーカン。<strong>〈バイオハザード〉シリーズは、老若男女が楽しめるよう難易度が調整されたゲームだ。</strong>苦戦などありえない……。</p>



<p class="wp-block-paragraph">だが、プレイをつづけているうちに、ケアレスミスでも、単なる不調でも、あまつさえ制作陣が幼稚園の先生のような“やさしさ”にあふれていたわけでもなかったことを知る。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作の〈ゾンビ〉は死なない。だって、<strong>すでに死んでいるから</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もちろん、ありったけの弾丸をブチこめば、二度と起きあがれないようにすることは理論上は可能だ。しかし、入手できる弾はかぎられている。〈ゾンビ〉はそこらじゅうにウジャウジャいるのだ。<ruby>殲<rt>せん</rt></ruby><ruby>滅<rt>めつ</rt></ruby>することなど、実際には無理。とはいえ、ヒーローを気取らず、恥も外聞もプライドも捨て〈逃げ〉に徹することで、この問題はいちおう解決できる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もっと重要なことが別にある。なんとか倒したとしても、ほんとうに死んでいるのか、不安にならざるをえないことだ。死体はどんなに時間が経過しても消えることはない。まして何発か弾を食らうと、いったんは床に倒れるから始末に負えない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">マニュアルはこうアドバイスする。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow">
<p class="wp-block-paragraph">ゾンビの生死を見分けるのは難しい。<br>疑心暗鬼にとらわれたなら、ナイフで確認すると良い。</p>
</blockquote>



<p class="wp-block-paragraph">そういう問題じゃないんだ！　ナイフで斬りつけたとき、もし生きていたら起きあがってくる。そんなことには耐えられない。かりに生きていなかったとしても、「<strong>起きあがってくるかもしれない</strong>」。そう思ってしまうことが受け入れられないのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">〈死〉そのものが迫ってくる恐怖に直面する</h3>



<p class="wp-block-paragraph">〈ゾンビ〉を<ruby>嗤<rt>わら</rt></ruby>う者は、〈ゾンビ〉に泣く。相手を見くびっていたことは猛省しよう。初心に返ることもしよう。それにしてもこの恐怖感はただごとではない。いったいどうなっているのか？　その分析を試みる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">最初は、〈<strong>敵意を持った存在が迫ってくる</strong>〉から怖いのだと思った。〈ゾンビ〉の造形というより、むしろその裏側にある〈負の感情〉ともいうべきものに恐怖しているのだ、と。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ただ、それは<a href="https://blog.gyahunkoubou.com/biohazrd4" target="_blank" rel="noopener noreferrer">『バイオハザード４』をプレイしたときに感じたこと</a>&nbsp;<i class="fa fa-external-link"><span style="color: transparent; display: none;">icon-external-link</span></i> だ。たしかに、『４』の敵である〈ガナード〉には当てはまる。だが、本作の〈ゾンビ〉は少しちがう。<strong>「敵意」を持って襲ってきている気はしない</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">では、本作をプレイしているときに覚える、とてつもない恐怖感の正体はなんなのか？</p>



<p class="wp-block-paragraph"><a href="https://gyahunkoubou.com/zombie-movie.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ゾンビ映画をレビューしているこちらの記事</a>で、〈ゾンビ〉の本質についてこう述べた。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow">
<p class="wp-block-paragraph">本作<small>（『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド／死霊創世記』）</small>の〈ゾンビ〉たちは、目が光ったり、口から長い舌が伸びたり、手から鋭い爪が生えたりはしない。つまり死体以外の何物でもない。死体とは、すなわち死の象徴だ。本作では、「ゾンビに殺される恐怖」と「死そのものが迫ってくる恐怖」を同時に味わうことになるのだ。</p>
</blockquote>



<p class="wp-block-paragraph">ここでいう映画の<strong>〈ゾンビ〉の本質こそ、本作の〈恐怖〉の正体なのではないか</strong><small>*注</small>。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>＊注：ちなみに、おまけコンテンツには、「目が光ったり」する〈ゾンビ〉も登場する。</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph">では、なぜ「死そのものが迫ってくる」ことに、これほどまでに強烈な恐怖を覚えるのか。</p>



<p class="wp-block-paragraph">それは、<strong>〈死〉が不条理なもの</strong>だからだ。われわれは〈死〉を理解しているように錯覚しているが、じつはなにもわかっていない。なおかつ、そのことを自覚していない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">前述のとおり、本作の〈ゾンビ〉は敵意を持っているようには思えない。なのに襲ってくる。まさしく、そこが不条理。<strong>わけがわからない。そこに恐怖する。</strong>対照的に、〈ガナード〉がなぜ襲ってくるのか、あるていどは理解できる。そのぶん恐怖は薄れる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作の〈ゾンビ〉は、これまでのシリーズはもちろん、ほかのホラーゲームでも表現されていなかった<strong>新しい〈恐怖〉のカタチ</strong>といえる。これこそ、われわれがいままで知るよしもなかったアンブレラ社製〈ゾンビ〉の真実だったのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ゾンビ［も］出てくる、ゾンビ［が］出てくる</h3>



<p class="wp-block-paragraph">〈バイオハザード〉シリーズを「ゾンビ<ruby>が<rt></rt></ruby>出てくるゲーム」と表現しても反対する人はいないだろう。ゲームの内容を端的に表わしているのはまちがいない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかしながら、ここであらためてシリーズを振りかえってみる。ゲームの目的は、迷いこんだ洋館からの脱出であったり、極限状態におかれた場所からの逃亡であったり、悪徳企業の野望を打ちくだくことだったりする。<strong>〈ゾンビ〉は、道中に立ちはだかる“障害物”のようなもの</strong>。〈ゾンビ〉の撃退は、目的を達成するための手段であり、目的そのものではないわけだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">また、シューティングゲームとしては、<strong>〈ゾンビ〉は<ruby>射撃<rt>シューティング</rt></ruby>の爽快感を味わうための<ruby>的<rt>まと</rt></ruby>のようなもの</strong>、という見かたもできる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">つまり、「ゾンビ<ruby>が<rt>・</rt></ruby>出てくるゲーム」ではなく<strong>「ゾンビ<ruby>も<rt>・</rt></ruby>出てくるゲーム」のほうが、より正確な表現</strong>ともいえるのだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そこを本作の制作陣はあくまで<strong>「ゾンビ<ruby>が<rt>・</rt></ruby>出てくるゲーム」として創ることにこだわった</strong>。〈ゾンビ〉がもたらす圧倒的な存在感と恐怖感は、そこに理由があると考えられる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">実際、〈バイオハザード〉シリーズには〈ゾンビ〉の登場しない作品も多い。ここへきて、<strong>名実ともにゾンビゲームの代名詞にふさわしい作品に昇華した</strong>のだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">異形がはびこる街で真の〈サバイバルホラー〉を体感する</h2>


<div class="wp-block-image wp-image-10544 size-full">
<figure class="aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="564" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_04.jpg" alt="『バイオハザード RE:2』" class="wp-image-10544" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_04.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_04-300x169.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_04-768x433.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /><figcaption class="wp-element-caption">せまい通路に立ちはだかる“大男”。どう対処しろというのでしょう？</figcaption></figure>
</div>


<figure class="wp-block-video"><video controls src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE_2_movie-02_2.mp4"></video></figure>



<div style="height:50px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p class="wp-block-paragraph">〈ゾンビ〉の異様なまでの存在感と恐怖感。その実現にこだわった制作陣。これだけでも、本作は評価に値しよう。<strong>自分のゲーム選びはまちがっていなかったと、満足感に浸れる</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">とはいえ、〈ゾンビ〉に着目するだけでは、なにかが欠けている気がする。その正体もつきとめておきたい。</p>



<h3 class="wp-block-heading">探索をする勇気がくじかれる</h3>



<p class="wp-block-paragraph">プレイ開始後しばらくして<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>つ<rt>・</rt></ruby>が現われたとき、<strong>〈ゾンビ〉とは異なる〈恐怖〉をプレイヤーは味わう</strong>ことになる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「オレは過去にこいつと出会っている。強敵であることも知っている。だから、対処法も心得ている。そう。逃げるんだよ〜」などと余裕をかましていると、またしてもわれわれの精神は奈落の底へと叩きおとされる。過去の作品をやりこんできた<ruby>猛<rt>も</rt></ruby><ruby>者<rt>さ</rt></ruby>を自称するプレイヤーほど、立ちなおれない。<strong>古びた戦法は<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>つ<rt>・</rt></ruby>には通用しない</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>つ<rt>・</rt></ruby>のふるまいは、プレイヤーにとって重大な問題を引きおこす。そこでまた恐怖する。その問題とは——。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>じっくり探索できない</strong></p>



<p class="wp-block-paragraph">ということ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ゲームを先に進めるためには、アイテムを探し出し、しかるべき場所で使用して活路を見出さなければならない。このゲーム性はシリーズを踏襲している。</p>



<p class="wp-block-paragraph">その<strong>アイテム探しの前提となる〈探索〉がじっくりできない</strong>……いや、その勇気が出ない。プレイ中、<ruby>動<rt>どう</rt></ruby><ruby>悸<rt>き</rt></ruby>はおさまらない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">プレイヤーにとってこれは<ruby>致命的<rt>クリティカル</rt></ruby>。立つ瀬がない。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>主人公は建物のなかで、つねに走りつづけなければならない</strong>。足を止めたら、それは〈<ruby>死<rt>ゲームオーバー</rt></ruby>〉に直結する。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「なぜ、制作陣はゆっくり探索させてくれないの？　バカヤロー！」と思わず悪態をつきたくもなる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">だが、よくよく考えてみると、こんな極限状態で「ゆっくり」できていた、これまでのシリーズのほうがむしろ不自然だったのだ。<strong>〈死〉が迫りくる状況で、落ちついていられるほうがおかしい</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ゾンビ映画では、登場人物が焦りのあまり大事なモノを落としたり、つまずいて転んだりする場面がある。観ている側は「なにしてんだよ！」とツッコミを入れながら、「わかる。その気持ち」と共感する。</p>



<p class="wp-block-paragraph">プレイヤーは、まさにそんな<strong>映画の登場人物とおなじ状態に陥ってしまう</strong>。自分たちが“笑われる”立場になってしまう。制作陣のほくそ笑む顔が目に浮かぶようだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">〈サバイバルホラー〉の真の意味を思い知る</h3>



<p class="wp-block-paragraph">ここでわれわれは<strong>〈サバイバルホラー〉のほんとうの意味</strong>を知ることになる。すなわち、〈サバイバルホラー〉とは、</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>精神的動揺を余儀なくされる極限状況で、かぎられた資源を最大限活用しながら、生き残りを図る</strong></p>



<p class="wp-block-paragraph">ことだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作において、弾があまり手に入らなかったり、武器がパワーアップできなかったりするのも、〈サバイバルホラー〉であるため。</p>



<p class="wp-block-paragraph">まっとうなゾンビ映画なら、登場人物たちに「積極的に戦う」という選択肢はない。<strong>強力な武器でバケモノを一掃できてしまうのは、邪道</strong>。本来の〈サバイバルホラー〉ではない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ヘッドショットで撃退できない〈ゾンビ〉に心の底から<ruby>怯<rt>おび</rt></ruby>えてもいいじゃないか。コート姿の大男を見かけた途端、<ruby>踵<rt>きびす</rt></ruby>を返してセーブ部屋まで舞いもどってもいい。舌の長い異形から逃げまわるばかりで正面からやりあう勇気が持てなくても。すべて許される。それこそが<strong>〈サバイバルホラー〉におけるプレイヤーのあるべき姿</strong>なのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading deco-gray">もっとも強い敵こそがもっとも哀しい</h2>


<div class="wp-block-image wp-image-10545 size-full">
<figure class="aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" width="1000" height="558" src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_05.jpg" alt="『バイオハザード RE:2』" class="wp-image-10545" srcset="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_05.jpg 1000w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_05-300x167.jpg 300w, https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/biohazard-re2_05-768x429.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /><figcaption class="wp-element-caption">〈Ｇ〉が登場すると安心します。「もう怖がらなくてもいいんだ」。</figcaption></figure>
</div>


<figure class="wp-block-video"><video controls src="https://gyahunkoubou.com/wp-content/uploads/BIOHAZARD-RE_2_movie-03_2.mp4"></video></figure>



<div style="height:50px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p class="wp-block-paragraph">本作の最強の敵は、〈Ｇ〉と呼ばれるバケモノ——のはずなのだが、なぜか<strong>〈Ｇ〉が登場すると安心感を覚えてしまう</strong>。「よう、また会ったな、バーキン」とあいさつをしたくなる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">〈Ｇ〉が襲ってくる前に弾を補給させてくれるので、戦いにしっかり備えられる。現場にも物資がそこかしこに置かれているから、戦いながら拾いあつめていけばいい。あとは、なにも考えず、ひたすら弾を相手に当てていく。すると、<strong>意外にあっさり撃退できてしまう</strong><small>（難易度が「STANDARD」の場合ではあるが）</small>。攻略法を見つけるために試行錯誤する必要はない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本作における〈恐怖〉の本質は、「<strong>不条理な〈死〉そのものが迫ってくること</strong>」であり「<strong>極限状況で生き残りを強いられること</strong>」。前述したとおりだ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">〈Ｇ〉の存在は『２』をプレイしていれば十分に理解できるものだし、『２』を知らなくてもゲーム中に説明されるからわかる。少なくとも不条理とまではいえない。十分な武器を持った状態で戦いに挑むから、〈サバイバル〉感もほとんどない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">したがって、<strong>ボス戦がもっとも怖くない</strong>。なんとも皮肉な話だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">もちろん、これは欠点ではない。<strong>キャラクターに深みが出て、作品として味わい深いものを感じる</strong>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">その点は制作陣も意図しているのか、〈Ｇ〉に変化したバーキンは“<ruby>畏<rt>い</rt></ruby><ruby>怖<rt>ふ</rt></ruby>すべき相手”ではなく、<strong>“<ruby>憐<rt>あわ</rt></ruby>れむべき存在”として表現されている</strong>ようにも思う。</p>



<p class="wp-block-paragraph">たしかに、恐るべき兵器を開発した事実に対して道義的・倫理的責任はまぬがれないだろう。いわば“罰”を受けたカタチで決着するのもやむをえまい。だが、バーキンは本気で殺人の道具をつくろうとしたのではなく、<strong>純粋に科学者としてみずからの野心を追究しただけ</strong>なのではないのか？　そんな人間像が浮かびあがってくる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">プレイヤーとして当ブログは、<strong>〈Ｇ〉に敵意は向けなかった</strong>。というより同情した。トドメを刺すときも、主人公たちのように<ruby>罵<rt>ののし</rt></ruby>るコトバは吐かなかった。口にしたのは「神のご加護を……」だ。</p>



<p class="wp-block-paragraph">われわれもアンブレラからは極悪非道の仕打ちを受けたのだ。<strong>バーキンの無念は痛いほどわかる</strong>。むしろ「同志」と呼ばせてほしい。結果的には敵対することになってしまったが、状況がほんの少しちがっていれば、共闘してアンブレラを打倒できたのかもしれない。アネットも救えたはず。シェリーの運命だって変えられたにちがいない。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>本作で体感する感情は〈恐怖〉だけではなかった</strong>。これは予想外。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そんな不運な家族に想いをはせながら、ここでいったんコントローラーを置くとしよう。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><span class="kotoba">神のご加護を……。</span></p>


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      <div class="meta"><p class="date">2020.07.04</p><p class="cardlink_timestamp modified_date">2024.02.10</p></div>
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      <div class="meta"><p class="date">2013.01.03</p><p class="cardlink_timestamp modified_date">2024.02.10</p></div>
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<p class="wp-block-paragraph"><span class="cap"><small>ⒸCAPCOM CO., LTD. 1998, 2019 ALL RIGHTS RESERVED.</small></span></p>



<p class="wp-block-paragraph"><i class="far fa-list-alt"></i> <a href="https://gyahunkoubou.com/category/biohazard">〈バイオハザード〉のレビュー一覧</a></p>
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